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一个少年造访庙街之前

ある少年が廟街を訪れるまで
みのりdeepseek-v4-flash
这个故事讲的是12被龙捡到后,到敲响虎组大门之前的事情。不是被保护后就立刻托付给虎,而是希望12能凭自己的意愿选择加入虎组,这个梦想蕴含其中。 12→→→虎。虎虽然疼爱12,但并没有箭头指向。另外,12对虎说话用平辈语气,是因为他尚未正式归入虎的麾下。 原作未读。现在就去读!基本没有推敲。而且大量加入了MY设定。 这段时间实在太忙,虽然写完了,但觉得这样下去可能会放着不管,于是强行上传,找这样的借口很抱歉。故事较长,如果感兴趣的话请便。
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这是关于十二少与虎相遇,直到他投靠虎的门下的故事。


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刚觉得信一的眼和鼻扭曲,他的脸就如融化般崩塌了。他伸出的手上指甲一片片剥落,落在地上同时闪闪发出荧光。手臂上鲜艳粉色的幼虫啃破皮肤探头,滴溜溜的眼睛诡异地蠕动。
化作僵尸的信一露出牙齿,嘴巴歪斜地微笑。
会被杀!
强烈的恐惧袭击了十二。
陷入恐慌的十二连叫喊的余暇都没有,转身就逃离现场。脚步踉跄差点摔倒,但凭天生的平衡感继续前进。
周围有女人仰在椅子上脖子上被刀刺着,有女人头上戴着器具痉挛。
为什么我会在这种地方?
不快逃不行!
但是……
“嘎”
逃跑路线被某个巨大的东西挡住,十二狠狠撞上。
无情地被弹飞的十二,口中漏出笨拙的惨叫。狠狠摔了个屁股坐,十二如威吓般抬头。
但是,确认了撞上的东西……那个俯视着自己的身影的瞬间,恐惧得说不出话。全身颤抖后退。
不过,害怕也是没办法的事。
因为面前站着的是一只戴着墨镜穿着人衣服的巨大老虎。
虎睥睨着十二,弯腰把脸凑近。然后露出犬齿咆哮般开口。
“不是很危险嘛,小鬼”
低沉沙哑、令人毛骨悚然的声音。
“没人教过你突然冲上道路会被车撞吗?还是你对我搞碰瓷?我可是不在乎出去算账的。”
被威吓着。
颤抖不止,十二抱紧自己身体。十二眼中看到的怪物,感受到的恐惧……是难受的幻觉症状。
他现在正在看到幻觉。信一的脸崩塌,陌生人看起来像老虎,奇奇怪怪的幻觉。明明停止毒品已经很久,十二至今仍有闪回。尤其是今天特别厉害。
“虎哥,您别太吓这家伙了。”
信一保护般挺身挡在虎前,十二正蜷缩着身体脸色发青。
将十二藏在身后,信一向虎微笑。但他浮现的笑容不是表面形式,亲切态度也并非伪装。如果现在的十二是平常的十二,应该能明白虎是不需要警戒的对象。
但现在十二低着头,身体颤抖,一心等着虎从视野消失。在无法抵抗的恐惧下,眼泪不断涌出。
不知是否了解十二的精神状态,虎呵呵一笑,停止了窥视十二。反而拍了拍他的肩膀,像鼓励般。
“抱歉了啊,小子。”
“真是的。”
在深处观望的龙,无奈地叹气。随着吐息吐出的香烟烟雾,在十二半睁的眼中看起来龙吐出了灵质。那灵质挣扎后,变回烟雾消散在空中。视野中的不祥感稍稍减退,周围的景色变回平时昏暗的理发店。
对了,这里是九龙城寨龙卷风的理发店,那只大虎不是来吓十二,而是来找店主的。
恐慌平复后,十二终于能判断情况了。
“又是,捡了个麻烦的小鬼。”
虎穿过十二旁边,向龙不耐烦地说话。被信一照顾的十二,听到那句话肩头一震。
麻烦的小鬼……说的是我。
尽管声音低沉沙哑,却刺入十二耳朵的话语。被正中要害,十二感到沮丧的同时也感到不愉快。因为有给龙添麻烦的自知,所以更加烦躁。
龙救了十二,说可以在这里、在身边。十二只凭那话出入理发店。感觉龙的厚意被否定了。照顾吸毒的十三岁臭小鬼,谁会喜欢这么做呢?但龙却不同。不管怎么感谢也不够。我从龙那里得到了还不了的人情。
“十二,靠边。在这里碍事。”
被信一叫,十二看向斜上方。他融化崩塌的脸已经复原。但是十二的大脑还没恢复正常吗,信一的瞳孔时不时飞向奇怪的方向。
“来。”
“……嗯。”
只是点头不动的十二,信一强制拉过他的手腕,把他移到店角落。十二在房间角落蹲下抱着膝盖。然后闭上眼睛,想驱散还盘旋在脑海角落的不安和恐惧。
不久……
觉得意识中断了一瞬,突然像穿过隧道般十二的思考恢复正常了。抬头一看,龙在给客人剃胡须,信一松散地坐在椅子上读漫画。不见那只巨大恐怖的虎。
以为只是意识中断了一瞬,但看来好像睡了相当久。
不管怎样太好了。那只大而不快的虎不在了。
……但是,那只虎是什么样的人呢?
只知道是男人。还有,既然和虎亲近,也许年纪相仿。
算了,无所谓吧。反正不会再遇见了吧。
十二缓缓从肺中吐出气息后,拭去额头黏糊冒出的汗水。

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炎热的一天。
十二和信一凑零用钱买了朱佩特。两人并排坐在零食店旁的阶梯上,啃着分成两半的朱佩特。猜拳赢的十二得到了吸口一端,感觉小小地占了便宜。
“喂,别松懈。”
在他们面前一个男人停下了。沙哑嗓音是特征的壮年男性。留着胡子,戴着潇洒的墨镜,卷起花纹花俏的衬衫袖子,穿着闪闪发光的皮鞋。双手插口袋倾斜站着的姿态,明显是干偏门生意的人。
“因为天热嘛。”
十二不认识他,但信一似乎认识。虽然有点拘谨,但叼着朱佩特亲密地回答。笑容开朗。
“欢迎啊,虎哥。龙哥在店里哦。”
“哦,打扰了。”
男人点头,然后突然视线转到十二那边。
于是十二突然想起来。
我见过这个男人。
大概一个月前,久违地严重闪回发作时,蔑视我的混账家伙!
他低沉沙哑的声音,清楚留在耳朵深处。想起不快的记忆和心情,十二反射性地背过脸去。信一见十二如此露骨的抗拒态度,皱起眉头。
“喂,虎哥可是龙哥的义兄弟啊。”
谁知道啊。
龙哥是龙哥,我是我。
十二把转向的脸更加侧开。无论与龙哥多亲近,十二不会对看不顺眼的对象殷勤相待,他既不是大人也不宽容。信一察觉十二态度顽固,抱歉地向虎低头。
“这家伙失礼了,抱歉。”
“不错啊。挺有气概的小鬼嘛。”
虎倒没因十二态度而生气,反而好笑地抚自信一安慰他。然后穿过两人,消失去龙的理发店。
虎身影消失后,信一生气地敲十二的头。
“你,那态度算怎么回事?也不是叫你讨好地笑,但至少正常点。”
“才不要。那家伙莫名不爽。”
“哈?为什么?理由呢?”
“那个……又没什么深理由。”
被蔑视是最大也是唯一的理由。但当时虎说得对,我确实只是个‘麻烦的小鬼’,最受累的是信一。如果被他嘲笑不是事实,我可能会发脾气揍他。
保持沉默嘴嘟着的十二,似乎察觉了什么的信一无奈叹气。然后像激励般拍了拍十二的背。
“知道了你不爽。但是啊,那个人是黑社会的大人物。别太失礼了。”
“因为是黑社会的人就要谄媚吗?”
“不是啊笨蛋。是要你行动别给龙哥添麻烦。”
又被信一敲头,十二回敬他一记头槌。十二承认信一更会处世。或多或少会给龙添麻烦也是肯定的。但自我主张强的十二,实在做不到那种忍耐退让。
吃了反击的容易激动的信一立刻火大。他站起来,把吃完的朱佩特外壳扔向十二,像中世纪欧洲决斗的挑战一样。
十二也相应站起来,向信一无畏地笑了。
“我接受。”
两人同时下沉重心。
他们还是十三岁,体力过剩,正是想打架的年纪。

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体重加持的拳头挥过空气。
脸颊受了一击的信一,微微后退。他面前是十二,挥完手臂的姿势,肩膀喘着气。拳头渗出血,大概被信一牙齿咬破。
“哈!”
不知是呼吸还是笑的声音从信一口中发出。然后他把渗血的唾沫吐在地上,对十二的肚腹最短距离膝盖沉入。
十二呼吸停止。前倾但没倒下。用手撑膝盖支撑身体,十二再次握紧拳头。信一脸上的笑容也消失,以战斗姿势等待十二攻击。
……吵架理由是很琐碎的事。
十二用了信一喜欢的笔,而且没放回原处。
仅此而已。
没人会想到会变成互殴的架吧。连当事人也是。
一开始,目睹整场架的城市居民们,也许都没打算阻止,放置十二和信一,专注自己的工作。因为他们打架是家常便饭,都知道理会只是浪费时间。简直可以说是良好体现了打是亲骂是爱。
但是,不是城寨居民的他不同。
不,如果在他们他前进的路上没有十二和信一在打,大概也不会管。
“喂小鬼们,碍事。”
完全只意识到彼此的十二和信一,从死角吃了虎的低踢,精彩地倒下。匍匐在地上的两人,皱眉仰视虎。他露骨地摆出麻烦的表情双臂交叉。但是他那明显的假不高兴,在看到朝向自己的小鬼们的脸时,就像沙子城堡一样哗啦啦崩塌了。
因为十二和信一都像漫画一样脸肿着。他们的样子实在有趣吧,虎试图隐藏笑容但失败,明显表情放松。一只手像隐藏笑容捂口,但为时已晚。
“真是变帅气了啊,你们俩。”
“……谢谢!”
坐着的信一有点自暴自弃地向虎回答。是因为被笑得怒气消散,涌出害羞吧。绝对,肯定会被当作话题报告给龙的。
“人家本来就是帅哥啦。”
一方の十二は、獣のように四つん這いとなり、歯を剥いて虎を威嚇した。とは言え、この喧嘩の無意味さとバカバカしさは理解しているので、それ以上は何もせず肩を怒らせるのみ。だがそれも長くは持たず、結局は膝をつきうずくまった。
2人は同時に疲れのこもったため息を吐く。その瞬間、どちらともわからないが腹の虫がグゥと鳴いた。
「元気だねぇ」
「っせえ」
「……」
未だ笑いを堪えながら、虎はからかいの言葉を投げかける。十二は悪態で返すが、信一は反論する気もないのかただただ項垂れていた。完全に脳内のアドレナリンは消えてしまったようだ。
「仕方ねえな」
意気消沈する若者を見下ろし、虎はジャケットの懐に手を突っ込んだ。
「ほれ、これで美味いもんでも食え」
札入れを取り出すと、20ドル札をそれぞれに向け差し出す。現金なもので、脱力していた2人はしゃきっと背筋を伸ばし立ち上がると奪うように札を受け取った。
信一が元気良くお礼を述べる。
「虎哥、ありがとうございます!」
「お前らに小遣いやったこと、龍には内緒な」
「わかってます。ご心配なく」
チャーミングにウィンクした信一に、虎は楽しげに笑った。
「顔、早く治るといいな」
「あーぁああ」
虎の言葉に信一は絶対腫れているだろうほっぺたを手のひらで覆う。信一の嘆きに十二は思わず笑い、口内の痛みで自分も唇の端が切れていることに気づいた。
手を振り去っていく虎の背中を見つめながら、十二は貰った20ドル札を握りしめる。
悔しい。気に食わない相手のはずなのに、余裕を見せ笑っている彼の態度が十二の目にはとてもクールに見えた。対して、常に喧嘩腰の自分が子どもじみて感じる。気づいていなかったとは言え、自分と信一を軽々と転がしたのも格好良くて……
「あいつ、そんな悪い奴でもないな」
「金で釣られんなよ」
「別に、それだけじゃねえし!」
「ま、そういうことにしておきましょうかね」
「このやろう、偉そうに」
十二と信一は同時に歩き出す。そして20ドル札に視線を落とし、ニヤニヤと相好を崩すのだった。

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宵の刻。
日中は賑わっている理髪店にも人足が途絶え、そろそろ店じまいという時間帯。
しかし城砦内で事件が発生し、九龍城砦安全委員である龍はトラブルの鎮圧に駆り出されてしまった。龍のお供を自負する信一は当然の如くついてゆき、十二は仕方なく留守番役だ。
ひとりぼっちの店内は心細くて、十二はそれに気づかないふりをして身体を動かす。お利口さんにもやり残されていた片付けを終わらせ、後は鍵をかけるだけの状態まで持って行った。しかし店主は待てど暮らせど帰ってこず、十二は手持ち無沙汰に長椅子に腰掛けた。
夜の暗さのせいなのだろうか? 1人でいると不安に引き摺り込まれそうだ。没頭できるものを求め十二は漫画を手に取るが、集中できず内容が頭を素通りする。店の外の暗がりが気になって、微かな風の音がする度に飾り窓の向こうを睨んだり、出入り口を威嚇したりと落ち着かない。
そんなタイミングに限って来客があるものだ。
店の前に黒い影が立ち止まり、十二はびくりと肩を振るわせた。初めは見間違いかと思ったが、自身の正気を確認して幻覚ではないと確信した。出入り口から距離を取ろうと、十二は無意識に椅子の端による。
ゆらりと黒い影が揺れた。
わずかにシルエットが大きくなる。
そしてその影は通路の暗がりから蠢くようにして、照明の燦々と輝く理髪店に入ってきた。
「坊主1人か」
光に照らされた途端、影い黒に色がつく。
高い背にスカしたスーツ。
口髭に胡散臭いサングラス。
そして、鼓膜を揺らすしゃがれ声。
一度姿を見たら、一度声を聞いたら忘れられない男がそこにはいた。彼は虎と呼ばれる龍の義兄弟だ。
警戒に身体を強張らせていた十二は、来訪者の正体が分かった途端、ため息と共に脱力した。緊張して損したと腹立たしくなる。しかも坊主って、雑な呼び方をしないで貰いたい。
「十二」
十二はぶっきらぼうに名を名乗る。
「ん?」
「十二」
「……」
一方、目の前のガキんちょから突然謎の数字を宣言された状態の虎は、怪訝そうに眉をひそめた。まさかそれが目の前の少年の通称だとは思わないだろう。虎は十二の方へ足を向けつつ、困惑したように首を傾げている。
「十二がどうか……」
意図を問いかけようとした虎はしかし、思いの外察しが良かった。『十二』という単語を口にした途端正解に気付いたようで、なるほどとばかりの眉を上げる。そして妙に上機嫌に長椅子の空いている側……十二の隣に腰かけた。大股開きで椅子の面積の半分以上を占領した虎は、十二の表情を覗き込むように背中を丸める。
「十二1人か?」
「東の棟でトラブルが起きて、龍哥と信一は対処に行ってる」
「お前は置いてけぼり?」
「っせえ」
別に、十二だって好きで留守番をしている訳じゃなかった。本当は信一と同じように、自分だって龍に付き従い力になりたい。だけど今回のトラブルは、自分が行くと迷惑になる場所だった。ドラッグを扱う住人同士のいざこざ。
ドラッグで酷い目にあった十二としては、もう二度と手を出すことはないと確信している。しかし周囲の仲間が心配し警戒していることも知っていた。だから十二は最大限の分別を発揮し、心配をかけまいと自ら身を引くし、わがままは言わない。
「俺だって……」
強がろうとした十二は、無意識に俯いていた。役立たずな自分を直視するのは悔しいし、何を言っても負け惜しみだ。虎はそんな少年を横目で見て、目尻に皺を作る。そして、ローテーブルの端にある灰皿を引き寄せ、懐からタバコを取り出した。流れるように火をつけ、くすんだ煙を肺いっぱいに吸い込む。
「煙たいんだけど」
「つっかかんなあ、お前」
虎は嫌がらせのように十二の顔へ向けて煙を吐いた。十二は当然大量の副流煙を吸い込む羽目になる。わざとらしく咳き込んだ十二は、手を大きく振り粉っぽい煙を追い払い虎を睨みつけた。
「ヤメロ!」
「ははは。すまんすまん」
全くすまないと思っていなさそうな調子で虎は謝る。そしていけしゃあしゃあと再びタバコを吹かした。
この野郎!
十二は眉を逆立て、虎の手からタバコを奪う。それを力一杯灰皿に押し付け、火をもみ消した。まだ長いタバコをお釈迦にされた虎は、吸い差しと言えないくらいボロボロになった紙タバコを悲しそうに見下ろしている。
「テメェ、この世にはやっていいことと悪いことがあるんだぞ」
「それは俺のセリフだね」
「クソガキめ。本ッ当に生意気だな」
そう言いつつも、十二に本気で怒る気はないらしい。虎は長椅子の背もたれにだらりと体重を預け、十二を恨めしそうに睨んだ。
自分も十分ガキっぽいだろうがよ。
虎を苛立たせたことに気をよくして、十二は八重歯を剥き出し得意げに笑う。どんなもんだと男の顔を覗き込み……そこで、十二は虎の右目の瞳が動かないことに気づいた。
「アンタ」
「ん?」
「右の目」
「ああ……」
義眼だよ、と虎は何でもないことのように宣った。義眼など初めて見る十二は、異質な空気を纏うそれに強く興味を惹かれた。13歳の彼は、片目がない男を怖いと思うより、格好いいと思ってしまうお年頃なのだ。
十二は身体を乗り出し義眼をサングラス越しにまじまじと観察する。虎の僅かに垂れた目に嵌め込まれた白い人工物。
「全然気づかなかった」
「ま、片目になって長いからな。コレしていればよっぽど注意力がないと気づかれねえよ」
虎は言葉と共にサングラスのブリッジを押し上げる。
「不便じゃねえの? 右側見えてる?」
「人間の視野角ってのは意外と広くてな。この位置なら店の出入り口は見えてるぜ。むしろ、遠近感がなくなる方が問題だ」
「エンキンカン?」
「モノが遠いか近いかって判断する力のことだ」
「どうして片目だと遠いか近いか掴みにくいんだよ?」
「目ってのはな、離れた位置に二つあるだろ。だから、右目と左目でちょっとずつ見え方が変わる。脳みそはお利口さんで、そのちょっとの違いで目に映るものの距離感を測ることができるんだ」
「本当? 胡散臭いんだけど」
「そうだな。じゃあ、片目をつむってこの指を摘んでみろ」
「ンなの簡単……んん?」
矢継ぎ早に発される十二の質問を虎は流暢に捌いていく。初めて触れる知識に十二は感心し、更なる興味が湧いた。
「十二よ、今日で一つ賢くなったな」
「うっせー!」
しかし、こうやって茶化すので、素直に虎を尊敬はできないのであるが。
それはさておき、片目だと遠近感がないのはわかった。その上で十二は首を傾げる。
「でも、遠近感がなくて困ることって何だよ?」
「色々あるが、そうだな」
虎は、灰皿から葉っぱとフィルターに分解されてしまったタバコを持ち上げた。それをギュッと机に押し付けて見せる。
「しょっちゅうこれをやっちまう」
「あー」
机に根性焼きができる様をまざまざと想像し、十二は納得して頷いた。七哥の冰室で信一と喧嘩してつい灰皿を投げてしまい、しかもタイミングが悪いことに龍哥がそれに気づかず机に根性焼きを入れ……七哥と龍哥からステレオで説教を喰らったっけ。汚れ拭けば消えるけど、焦げ跡は拭いても消えないから。
「自分の机だったらいいんだけどな。俺が今よりもうちょっと若い頃の話だが、他所の事務所で、他の親分連中の前でやっちまってなあ。しかもその机、黒檀の一枚板ときた」
「やべえじゃん」
「正直、死を覚悟したわな。しかも手打ちの仲裁してもらってる最中で、室内の雰囲気は最悪だ。護衛共が懐に手を入れ、今にも銃撃戦が始まりかねねえ空気が場に満ちていた」
十二はごくりと生唾を飲み込んだ。軽快な語り口と、それに反するしゃがれた声で、緊張感とおどろおどろしさが強調されている。
「だが、ピンチはチャンスって言うだろう。俺はまるで当然のことをしていますとでも言うように周りの親分連中を見渡した。撃てるものなら撃ってみろってばかりにな。そうすると、仲裁の内容に納得いかずに怒らせたと奴さん達は勘違いしてくれる訳だ。こいつもな、いい味を出してくれて」虎は義眼のある目を指差す「こちらの都合のいい内容で手打ちになった。ま、後で大佬に大目玉食ったけどよ」
「それ、得意がって披露する話じゃねえぜ。普通にポンコツな武勇伝だろ」
白々しく肩をすくめる虎に、十二は声を立てて笑う。コイツ意外と面白い奴だな、って一寸ばかり思ってしまった。もっと色んな話が聞きたいとも。
しかし、そこで2人の会話は終了した。何故ならば、龍と信一が戻ってきたからだ。
「ただいまー。虎哥! 来てたんですね。お疲れ様です」
「楽しそうだな、十二。虎よ、悪いこと教えるなよ」
「しねえよ。ただ人生の教訓を教えてやっただけだ」
「それが悪いことって言うんだ」
人間の数が倍になると理髪店の中は途端に騒がしくなる。虎は長椅子から立ち上がると龍と奥に引っ込んだ。声を落として交わされる会話の内容は窺い知れない。虎の声は遠くまで響かないので、何についての話をしているのかさえわからない。どうせ十二には聞かせられない内容なのだろうことはわかるが。
きっと龍哥との話が終わったら、虎は帰ってしまうのだろう。それはちょっと、否、かなり寂しい。
ファーストインプレッションで虎に抱いた『嫌な奴』と言うイメージは、十二の中で霧散していた。とは言え、出会った瞬間からツンケンしてしまったので、今更デレるのは難しいし恥ずかしい。結果、不遜な態度に落ち着いてしまう。
でも、虎は十二の生意気を許してくれている。
そのままで居ろとばかりに。
なあ、虎哥。オレは今のままでもいいってコトだよね? そう胸の内で問いかけるが、当然の如く返事はなかった。

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未だ年齢が1桁代のいたいけな少年少女が、十二に向け元気よく手を振る。
「またね、十二!」
「ばいばーい!」
しきりに後ろを振り返りながらちょこちょこと歩く彼らへ、十二は笑顔で手を振り返す。遊んでいる最中はどうしようもないクソガキ達だったが、いざ別れるとなるとちょっぴり寂しい。まあ、いつでも会える奴らではあるのだが。
本日の十二は、燕芬に頼まれ近所のガキどもの世話をしていた。燕芬は十二より年少ながらも既に定職についており、ガキどもは彼女の職場の同僚の娘や息子だった。忙しすぎて手が足りない時、日がな一日フラフラしている十二は子守としてよく彼女から呼び付けられていた。
子ども達が店へ戻ったことを確認し、しゃがんでいた十二は立ち上がる。長時間屈んだ体制でいたせいか、腰の筋肉が固まっていたい。自分も今日は店じまいだ。子ども達の相手は疲れる。
十二も自分のヤサ……龍の理髪店へ向かおうと足の向きを変えた。しかし十二は一歩を踏み出すことができずその場で固まった。視線は上方に保ったまま、ぽかりと口を半開きにして。十二が何故こんな反応をするかと言うと、彼が登ろうとした階段から逆に降りてくる人がいたからだった。そしてその人物は知り合いで、十二が常にうっすら会いたいと思っている人だから。
「来てたんだ」
「よぉ十二。今日は顔を見ないと思ったら、こんな所で油を売ってたのか」
「逆だ。今までずっと子守してたんだよ。労働してたの」
「お前が? される側じゃなくて?」
「失礼な!」
十二は唇を尖らせ虎を睨む。この野郎、本当に楽しそうにオレをからかうな……なんて考えながら。
でも、十二の中にはそれを楽しんでいる自分がいた。目上と認識している大人に構われることや口答えを許されることは、えも言われぬ優越感をもたらすものだ。
「アンタは帰る所?」
「ああ」
虎がやって来た方向は、龍の理髪店に続く道。つまり状況から推察するに、彼は龍との用事を済ませ九龍城砦の外へ帰るところということだ。
九龍城砦の外、か。
十二は心中で独りごちた。子ども達と別れた時とは似て日なる寂しさが胸にわだかまる。虎とは、次いつ会えるかとも知れないからだろう。彼は九龍城砦の住人ではない。廟街という場所で黒社会の幹部をしているそうだ。九龍城砦を出たことのない十二は、それがどんな場所か想像がつかなかった。
虎はいつでも城砦に来られるのに、十二は待つしかできない。それがひどく口惜しかった。でも、城砦の中だからこそ、彼が自分に気安く構ってくれることも十二は薄々理解していた。
黒社会ってのは体面がにこだわる世界らしい。城砦以外の場所で十二が虎に口答えしたら、きっと情け容赦なくぶん殴られて今後無礼を働けないよう躾けられるのだろう。だが、ここは虎の縄張りではないため同類の監視の目を気にする必要がなく、同時に龍の庇護により敵もほとんど存在しない。九龍城砦だけは虎が油断できる場所であり、無責任に奔放でいられる場所なのだ。
だったら……
「またな、十二。元気にしてろよ」
「アンタこそ」
虎は颯爽と十二の横をすり抜けて行く。すれ違う瞬間、わかったと返事がわりに肩を叩かれ、十二の胸中にはいっそうの寂しさが募った。
もうちょっとここで羽を伸ばしていけばいいじゃん。
そう思うけど、口には出せない。いくじなしの自分に十二は歯噛みする。
オレは、アンタがくるのを首を長くして待ってたんだ。
と……
出し抜けに虎の足音が止まった。十二の真後ろで。
彼が立ち止まった理由を十二はよくわかっていた。何故ならば、自分の手が虎のジャケットの裾を握っているのだから。十二としても、自分で自分の内に眠っていた虎への好意に驚いていた。込み上げる寂しさから、無意識に身体が動いてしまったのだ。
十二は慌てて手を離すと、虎へ向き直り誤魔化すため上っ面の笑顔を浮かべる。もっと構えという子どもっぽい、格好悪い本心はひた隠しにして。
「別に何でもないから、さっさと帰れよ」
「お前は……」
一方、怪訝そうに背後を振り返った虎は、十二の虚な笑顔をまざまざと見つめた。10秒くらい見つめあった後、虎は悩ましげに髪をかき上げ、銀色の高価そうな腕時計を確認した。そして、嘆息と共に十二に笑顔を向けた。
「ちょうど夕飯時だし、メシでも行くか?」
「え、いいの!?」
十二は虎のお誘いに驚いた。まさか、自分に引き留められた程度で、虎が予定を変更するとか……
虎に満面の笑みを返した十二は、浮かれた語調で問いかける。
「奢り?」
「初めに訊くことがそれかよ。安心しろ。ガキの財布当てにするような甲斐性なしじゃねえ」
「やった」
「代わりに、美味い店案内しろよ」
「わかってるって」
こっちだとばかりに手招きをし、十二は意気揚々と歩き出した。虎はその後ろを泰然と着いてくる。
「龍哥に聞いたぜ。アンタが義眼になった理由」
「あの野郎、見かけによらずおしゃべりだな」
「オレ、もっとあの頃の話聞きたい」
「面白いモンでもねえぞ」
十二は虎がはぐれていないか何度も後ろを確認しながら、雑踏を掻き分けお気に入りの店に向かう。きっと虎と食べる食事は、いつもの何倍も美味しいだろう。

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お駄賃代わりに貰った飴を口の中に放り込む。グレープ味と書かれた鮮やかな紫色のそれは、人工甘味料の方に慣れ親しんでいる十二にとっては本物のグレープよりもグレープの味がした。
ズボンのポケットからいくつかの伝票を取り出し、次の荷物の届け先を確認する。一番近い場所でもこことは別棟の住所が書かれており、十二はかったるい気分で伸びをした。しかし、龍から任された仕事である。途中で放り出すなんて選択肢はない。それに、この仕事は落ち着きのない自分の性に合っているとも思っていた。
1週間ほど前から十二は配達員の仕事に就いていた。九龍城砦内の店や個人間の荷物を受け渡す業務だ。龍の幇会で受けているシノギで、儲けよりも城砦住人の利便性を高めるためにやっている。前任者の爺さんが腰を悪くしたのをきっかけに、龍が十二に話を持ちかけたのだ。
九龍城砦のことはそこいらの住人より知っている自負が十二にはあった。なんせ、信一と隅から隅まで探検しているのだ。まだ若い彼らにとって、ここは薄汚れた宝の城だ。それに、体力にも身軽さにも自信がある。愛想もいいし要領もいい。
よし、と気合を入れた十二は、通路の柵を越え向かいの通路に飛び移った。そのまま階段の手すりを2、3度飛び越え、あっという間に1階まで降り立つ。そして、目的の棟を目指し早足で進もうとし……にわかに足を止めた。
何故なら、見覚えのある背中を見つけたのだ。
ぴたりと足を止めた十二は尻ポケットに伝票をねじ込み、わずかに上がった息を整えた。
それにしても、不思議な所で出会ったものだ。虎が城砦に来る用と言えば龍に会うためなので、使うルートは限られている。あとは西王母廟に寄るくらいか。それも龍の理髪店からの通り道で、既定のルートから外れない。しかしこの場所は、前述の2箇所から大分と離れた場所にあった。虎は九龍城砦の内部には精通しているようなので、迷った訳ではないだろう。それを証明するかのように、虎は迷いの見られぬ歩みで通路を闊歩している。
息をゆっくりと吐き出した十二は、足音を殺して歩き出した。距離を開け、息を殺し、物陰に隠れながら虎の後をつける。一方、十二にストーキングされている虎は、尾行に気づいた様子はなく悠々と歩いている。背筋を逸らし、ポケットに手を突っ込み、肩で風を切って道を進む。同時に、彼のまとう服や空気が九龍城砦に馴染んでおらず、城砦の外部から来た人間がいると一目で見てとれた。
虎は自分達とは住む世界が違う。
そして、黒社会の人間でもある。
本来ならば関わり合いになってはならない類の相手。
それを突きつけられた気がして、十二は慌てて彼の背中に声をかけた。
「おっさん!」
背中にかけられた大声に虎はピタリと足を止め、十二の気を持たせるようにゆっくりと振り返る。
「アンタ、こんな所で何やってるんだ? 龍哥に会いに来たんじゃないのか?」
「よう十二。奇遇だな。あいつにはもう挨拶してきた。ここには、ちょいと野暮用でな」
そう話しながら、虎は不思議そうに十二を上から下まで見た。十二の背中には背負子が鎮座している。そこにはダンボールに束になった本、布に包まれた鍋、長細い竿……雑多で取り止めのない荷物が拘束されている。それはまるで家出少年みたいな出立ち。虎が疑問に思うのも当然だ。
「お前は何してるんだ?」
「見てわからねえの? 配達の仕事してるに決まってるだろ!」
十二が胸を張ってそう答えると、虎は眉を上げ驚いた顔を作った。
「ほぉ、偉いな。働いてンのか」
「ま、オレも一人前になったってことかな」
十二は得意げに胸を張る。そして、虎に対し偉そうにのたまった。
「給料だって貰ってるんだぜ。そうだ、今日はオレが飯を奢ってやろうか?」
思いがけぬ提案だったのか、虎は意表をつかれたようにまばたきをする。しかし、すぐに相好を崩し笑い声を上げた。
「ははは。ガキに奢られるほど落ちぶれちゃいねえよ。金は自分のためにとっておきな。それに、飯に付き合いたいのは山々なんだが、今日はちいとばかし忙しくてな」
そして、あやすようにぽんぽんと頭を撫でられ十二はむくれる。ガキ扱いしやがって! と内心憤るが、虎から見れば実際にガキなのも事実だ。
虎の手を振り払い、十二は顔を背けた。そしてつい強がりを言ってしまう。
「オレだって今仕事中で忙しいし!」
「そうだったな。ま、ほどほどに頑張れよ」
特に頑張れと思ってなさそうな励ましに、十二は肩の力を抜いた。仕事を任されてから、完璧にこなさなければと気負っていたことを見透かされた気がした。ほどほどじゃあダメだろと思う反発心と、別に時間通りに届けられなくても死ぬわけじゃないと言う安堵が心の中に同居する。
十二がわずかに呆けている間に、虎は踵を返し元の道を歩き出した。昼なのに薄暗い地上階の空気に、虎のシルエットが溶けていく。言葉を返したいけどかける台詞が思い浮かばず、十二はただただ彼の背中を見送る。
いや、ちょっと待て……
不意に十二は、彼の向かう先にある具体的な店を思い出した。あるのは1つ、売春宿だけだ。
あの野郎、昼間っからナニしようとしていやがる! どの口が忙しいだ!!
「ちょ、おっさん、昼間っから女遊びかよ」
気づいた瞬間に駆け出した十二は、虎の前に仁王立ちで立ちはだかった。腕を組み顔を見上げれば、少し体をのけぞらせた虎がパチクリと目を瞬かせる。
「あぁん?」
しかし、相手は百戦錬磨の極道人だった。
牙を剥き出しそうな十二の獰猛な表情を物ともせず、虎は目の前の少年を睨み返す。だが、虎の険しい表情は10秒と持たなかった。荒れる十二とは対照的に不敵な笑みへと変わる。十二に威嚇されているのが愉快でたまらないと言う様相だ。
「十二。さてはお前、童貞だな」
「は?」
想定の右斜45度あたりから反撃を受け、十二は分かりやすく動揺した。童貞って、どうして突然そんな発想になるんだ!
「違っ、いや、違わない、じゃない……そーいう話は今してないだろ!」
「そうか? オレはてっきりそう言うことかと。だが、未成年には飯は奢っても女は奢れねえなあ」
「誰もそんなこと頼んでねえだろ! 女になんて興味ねえし!」
「意地なんて張らなくていいんだぜ?」
「だーっ!!」
否定すれば否定するほど虎は調子に乗る。こいつ、マジで何を勘違いしてるんだ。言いたい反論が沢山あるのに、興奮しているせいで言語化できない。悔しくて悔しくて、十二は顔を赤らめ地団駄を踏む。そんな今にも飛びかかってきそうな十二へ、虎は落ち着けとばかりに両の手のひらを向けた。
「どうどうどう。わかったから仕事に戻りな、十二」
そうだ、まだ今日中に届ける荷物の配達が終わってない。仕事に戻らなきゃ。
十二は盛大に息を吐き、心を落ち着けようと胸に手を当てる。
それに、喧嘩ってのは先に怒ったほうが負けだ。
就这样,十二一边让自己冷静下来,一边看着老虎确认了一下手表,皱起眉头嘀咕了一句:“糟了。”

“那,我先走了啊。保重。”

“等……”话音未落,老虎便从十二身边轻轻滑过,快步朝通道深处走去。通道尽头隐约可见一盏泛红的灯光。

十二目送着老虎的背影,颇为乖巧地反省起自己方才的言行。

老虎去妓院,自己为什么这么看不顺眼?是失望于他是个拿钱买女人的男人?可是,那些女人也是在做生意。姑且不论她们是不是心甘情愿。既然老虎支付了正当的价钱,那也没什么好瞧不起人的理由。

只是,就是觉得不爽。

老虎跟女人亲热这事。

明知道他是黑社会的人,知道他们多少会跟女人玩女人,也知道他们玩弄女人。为什么自己会这么受伤呢?十二自问自问自答着。虽然不知道能不能找到答案。

十二怀着不快的情绪,也迈开了步子。朝着与老虎相反的方向。还有要送的货没送完……回过神来,十二跑了起来。仿佛要逃离那个地方甩开。

+

十二一下子大大地张开腿坐到长椅上,一口气灌下瓶装果汁。舌头深处残留的粉末般的甜味一如既往,让人安心。今天也好好工作了,得到了许多笑容和感谢和微薄的报酬。劳动真美好。

先来的信一正在长椅上边看漫画杂志,向正回味着充实的一天的十二投去斜眼,眼神烦人。

“那个,你这副‘今天也干完了’的劲头,能不能改改?”

“哈?对结束了劳动的年轻人说三道四,你算老几啊?”

然后,一触即发的对骂开始了。少年们互相叫骂是家常便饭,龙理发店里的客人也好伙计谁也不会在意。不如说俩人同时安分守己反而更让人发憷。

龙给今天的最后一位客人烫完了发,一边调整发型一边聊天。其他伙计也开始了打扫,准备回家了。

“哟。辛苦了。现在有空吗?”

就在这种要关店的时候,老虎来到了店里。一身崭新的米色西装的他,在店里这老旧的店里显得有点格格不入。

龙笑着对老虎点点头,结束了与客人的闲聊,退到店里深处。而信一自告奋勇地走近柜台,熟门熟路地替客人结完账。打扫完的伙计们开始收拾准备回家……转眼间理发店就空了。

所有工作进展顺畅,老虎一个人缓缓地朝店里深处走去。先坐在窗边长椅上的十二随着与他的距离离得越来越近,莫名地躁动起来。收起大张着的腿,靠到长椅边上。明明知道老虎有事找龙,却还是给他让出了位置。

不知是否知道十二的期待老虎还是来到龙的去之前停下脚步然后朝十二转过头来。

“干嘛呢,在这种地方油嘴滑舌的。送货的活卸任了?”

“切、不对早就结束了今天全部送完关门了——”

老虎像理所当然一样嘲笑十二,开心地绽开笑容。明明被搭理分明欣喜,却又别扭的性格总是把脸移开眼睛。

而且还有一些在尚未完全熄灭未了的未忿忿不平的事还在胸口。老虎去了妓院的事实,就像是卡在喉咙里拔不出的细刺,一直刺刺地刺痛着十二的心。

十二无数次对自己说。

老虎是大人。而且是黑社会的人。买女人这种事,就算不是在九龙城寨也会有人做吧。也许他养了好几个女人,玩弄女人们。他不可能清廉如白。自己迟早也会变成这样。要忍忍要习惯……

虽然明白白但心抗拒它所以话语里带刺。

“倒是你又是去玩女人?”

“啊?哪会有这么回事嘛。要是女人我们店里有的是……啊,你。上次见面该不会是以为我是来买女人吧。”

看着十二绷着脸老虎像是忽然想起来似地打了个响指。听老虎话说到这份上十二的眉头皱得更深了。分明都去了妓院了老虎说得好像是自己理解错了一样。

“你要去那条路肯定是泡女人谈那个。别以为我小想糊弄我。”

“嘛,那地方倒确实除了那玩意没别的了。不过,我可不会为了找女人特意跑这儿。只是找那个店老板有点事罢了。”

“有什么事?”

“想问问能不能让他藏个小弟的个女人。话说聊这个你知道了又有什么用?”

“没什么啊”

幸好别开脸不看老虎了。

一边继续着聊下去十二也知道脸颊边上肌肉上翘。这是因为老虎没买女人实在太开心。因为这不快之心消失无踪只留下平静的心。

工作那就是不是没办法。约我吃饭的事也一样。说非要救那个女人不可。不愧是老虎大哥。

这么一想,那被那股急躁压下去的欲望便重新抬起头。是想跟老虎在一起的欲望。

你,跟龙哥谈完事就回去了吧?那么,别去找龙哥,一直跟我说话嘛。我想多了解你一点,也想让你多了解我一点。你原本是城寨的住户吧?那就把外面的事都扔一边,回到这里来吧。一直待在我身边。

然而,十二的愿望未能成真。

“你……”

“老虎”

被龙叫到的老虎抚了抚十二的头,从长椅起身。眼前这个腰想一把抱住不让走的感觉,十二握紧拳头强忍住了。然后可怜地目送老虎的背影。

“被甩了哎。”

从旁边冷不丁传来的声音惊到十二,猛地抬头瞪向旁边。信一不知何时又坐回了椅子上,大摇大张着腿,脚尖不合时宜地斜着眼,带着人坏笑看着十二。

“喂,你是很喜欢虎哥嘛”

脸部越来越红的脸。

完全正中靶心。不如说,能到今天才被指出来这点十二才觉得才到今天被胡说,而且人指出来让人害羞又紧张。十二也不例外,他年纪小,所以一时急得白了脑袋,脱口否认。

“谁、谁喜欢他!”

“哈哈。别害羞嘛。”

“是他先来招惹我的啊。他来找我就回一下。”

“瞧、果然还是喜欢嘛。”

“你耳朵是聋吗!?”

喜欢老虎?

那当然确定喜欢啊。

又时髦又帅又说话一句一句有趣,还请我吃饭。信一你、也喜欢老虎吧?龙也、阿七也是。

可是、我心里那股的想法……

脸上的热退不下去。就算再争下去继续说下去、也看不到胜算。准会被冷嘲热讽到一边去。

要是继续这么斗嘴下去一着不慎说出来。站起来、然后瞥了一眼信一。不知是不是以为十二没发火的眼神,但信一试探性地抬起手。

“干嘛?要打?”

怎么会!我可没打算在大哥面前吵。我不想被老虎当成小孩。所以就只是不礼貌地吐了吐舌头。但那也终究还是个孩子。

“才不打呢、你这傻逼!”

“哈!?”

然后、逃也似地冲出了理发店。

盛夏渐去微凉的黄昏的空气里、凉凉的空气冷却发烫的脸。抬头望着天空、从低矮楼层缝隙里望见狭窄的晚霞、叹了口气。

刚才的对话、会不会被老虎听见了?

算了、也许干脆破罐子破摔也行。

因为十二的确喜欢老虎。

“虎哥、我喜欢。”

把自己的心声说了出来。但吐出的言语里包含着信一所认为的感情和含义不同的细微之处。虽然自己也知道十二也知道……却还没做好直视的觉悟。

逃出龙理发店的十二、朝九龙城寨的出口走去。

黄昏时分。

明明刚才还挺亮但太阳的十分之九已经消融在高楼林立的那一边。感受到夏天的结束、有些感伤起来。支配着这种感情、不是因为季节变化而是因为对老虎那无法归置的感情作祟。

十二靠在城寨外墙上。无意识发愣、望着九龙城寨外放任目光。十二几乎没有离开过城寨。这是从小就住在九龙城寨里的人的共通状态。因为在这里住这里就能衣食住行全有。岂不闻外头陌生世界可怕。但同时不由自主地放在好奇。老虎生活的庙街是什么样的地方呢?住什么样的家呢、吃的什么饭、有什么来的同伴呢。

就算说是外面世界、却也一直在琢磨老虎。

我觉得很严重。

满脑子装满了老虎。

十二埋头、叹出口热气。

从初识来到现在不到半年。跟他能见一面什么的、顶多一个月见一次罢了。知道他什么只晓得个是龙的把兄弟之一点。说是说说话、加起来不过是数小时少。

可是为什么、十二心里老虎占据的位置会膨胀成这样。日思夜想地想夜总会角落里想起老虎总是涌出来欣喜或痛苦都归咎于老虎。多次站在城寨出口想去找他。虽然最终、最后没有迈出那一步鼓起过几次。

不管说话时张嘴的嘴多气粗、但十二终究是十四岁的孩子。

“啊……”

一阵风穿堂而过。抚过脸颊的空气团里满是。子去熟悉烟的香味。

十二从墙上离开墙靠上的背抬起头。老虎从十二身边掠过飒爽。靠在墙上的十二好像没注意到。

“已经要走了?”

老虎要走!

十二焦急地朝着老虎的声音搭话。比想象中更急切的声音冒出来害羞死了。在心里暗叫这、自己太拼命了吧。

老虎好像没想到会叫住有人、突然停住脚步警戒地回头。来回张望正找声音来源、总算发现了十二的样子。但周围已经暗下、像是没认出是谁跟他搭话。但依然警戒、反而从口袋里掏出来手准备临战状态。

“平时跟龙哥一说起话来、随随便便就能聊上一小时、”

“……十二?”

一听搭话对象是十二老虎就松懈了下来。然后朝这边走过来。来到十二跟前弯下腰、确认面前这张脸似地凑近他的脸看。

老虎的脸近在眼前、十二觉得心都要跳出来了。近到能看到他右眼是义眼的距离。

明明想一直看着他、可是他离太近了看不下去、别开了脸。不知道自己脸上是副什么表情、所以不想让他再看下去。一定是一张难堪的脸。说脸垮掉才对。

十二叫住他却还是闹别扭的样子里老虎却好像完全没有生气。反而开心地笑。

“怎么了?今天没能多陪你、闹别扭了?”

然后、每次都一语中的。

“才、不!只是、觉得你今天走好早、”
“慌张的地方很可疑啊”

“吵死了!”

看他十二兴奋地大呼小叫的样子觉得好笑、老虎笑着笑出声。看到他开心的样子、怒气一下子就散了。

可恶、我、我……

我真是喜欢死你了。
比自己年长许多、男性、黑道人物。无论从哪个角度看,都是与十二极不相称的一头猛虎!

十二眉头一皱,乖乖安静下来,虎却不紧不慢地伸出手。十二心想,别摸我头,结果还真被摸了头。与十二的意愿相反,虎只把他当作孩子看待。在虎眼里,自己不过是朋友保护的一个叛逆小鬼罢了?

“我倒是很想陪你玩玩,但今天没时间。”

虎抱歉地歪了歪头。

十二早有预料,虽然并非不失望,但也不打算任性。

“我才不需要你陪。赶紧滚吧。”

“真是的,一点都不坦率。”

确实如此。十二自己也这么觉得。

“行,那我就承你的情,先走了。”

虎收回抚摸的手,利落地转身。毫不留恋地大步离开十二。他这干脆利落的劲儿让十二慌了神,十二下意识地追了上去。可因为太着急,脚下绊了一下,在台阶处踉跄。

“哇啊,呃?”

“小心点,喂。”

本该走在前面的虎,竟扶住了悬在半空的十二。被虎抱住的姿势让十二僵住了。

“你这家伙,意外地冒失啊。”

平时能立刻说出的挖苦话,此刻因为大脑一片空白而什么都想不起来。十二只是像要抓住依靠一般,把手绕到了虎的背上。淡淡的烟草味、汗水的味道,将十二包裹。

“好了,放开我。我该走了。”

再一会儿。只想再多感受一会儿虎的温度。

虽然这么想着,十二却违抗自己的意志,强行拉开了身体。因为不想被虎当成麻烦的家伙。

“下次什么时候来这儿?”

“嗯?这个嘛,要是还活着,总会来的。”

“那算什么回答啊。”

“人算不如天算嘛。未来谁也说不准。倒是你,小心别受伤。”

“我平时才不会摔倒!”

都是因为你。因为你让我心神不宁。

对于十二的反驳,虎不知为何开心地笑了笑,这次是真的离开了。他要去的地方,是停放在城寨内的一辆车。昏暗之中,银色的车身在城寨窗户洒出的微光下闪闪发亮。

原来如此,虎是开车来的。之前只在城寨里见过他,所以不知道。那是虎的车吗?看起来像跑车,真帅。跟虎很配。

“虎哥!”

十二无法忍受目送他远去的背影,叫出了声。虎停下脚步,一脸惊讶地看着十二。

因为这是他第一次叫他的名字。

不是“你”,也不是“大叔”。

而是“虎哥”。

“十二。我的名字,别忘了。”

虎像是要叮嘱一般指了指十二,但他的身影却渐渐远去。虎不是这里的居民。他要回到他该去的地方。

流畅地坐进驾驶座的虎,最后朝十二挥了挥手。十二不甘示弱地用力挥手回应。或许是以此为契机,银色汽车发出了高亢的引擎声。

倒车的车灯扫过,刺痛了十二的眼睛。十二紧紧闭上眼睛,将车尾朝向自己的车从视野中抹去。

眼角渗出泪水,一定是因为被那强烈的车灯晃到了吧。

+

十二靠在理发店的橱窗上,茫然地仰望着头顶。夜幕降临的天空中,喷气式客机轰鸣着飞过。等它过去后,从城寨各处传来的生活噪音热闹地充满了周围。

这些象征着城寨和平的声音,却并非十二所求。

十二轻轻闭上眼睛。

这样,仿佛就能听到皮鞋敲击水泥地的声音。

《十二》

仿佛能听到那沙哑的声音。

《摆着一张苦瓜脸干什么?》

仿佛能闻到烟味。

《见不到我就那么寂寞吗?》

仿佛有一只手,带着戏谑的话语伸过来抚摸他的头……

“怎么了,十二?”

一个与想象截然不同的,充满磁性的声音传入十二耳中。正在幻想世界神游的十二,勉强睁开沉重的眼皮,抬头看向不知何时已站在身旁的龙。

“没什么,什么事都没有。”

“嗯?”

“我在想,最近都没见到虎哥。”

距离上次见到虎,已经快过去三个月了。平时他最多间隔一个月,偶尔甚至会不到一周就造访城寨。自从第一次见到虎,还从未像这样长时间没见过他。

“想他了?”

龙露出温和的笑容问道。要是以前,十二肯定马上否定……

“……嗯。”

“这样啊。”

龙点燃了烟。他缓缓地向窗外吐出一缕烟雾。看着在昏暗里扩散的白烟,十二还是想起了虎。他怀念虎吐出的烟雾。

“那家伙啊,暂时不会来这里了。”

“哎?”

龙的话,像重锤一样击碎了十二的心。

十二瞪圆了眼睛看着龙。也许他是在像虎那样戏弄自己。但这一丝希望立刻破灭了。龙的表情平静如水,没有半点像是在说谎的样子。而且,龙虽然有时也会搞怪,但绝不会开伤害别人的恶劣玩笑。

虎不来九龙城寨了?怎么会,不行。

“暂时……是多久?”

龙没有立刻回答,而是把视线从十二身上移开,望向窗外。十二也顺着龙的视线看向窗外。那里只有熟悉的九龙城寨的墙壁。龙叼着烟,让它缓缓燃烧,像是在思考一般,把目光投向远方。

“多久谁也不知道。虎组的龙头老大病危了,他好像得暂时集中精力处理组里的事务。所以过不来了。还说等老大死了,十有八九会爆发继承人之争,不能给我们添麻烦。”

十二倒吸一口凉气。他完全没想到会是这个理由。

虎所生活的世界是黑社会。十二不知道继承人之争是什么样子,但从这个词的听感来看,就算闹出人命也不奇怪。毕竟那可是黑社会。虽然不能说死亡是家常便饭,但那也是个与死亡相邻的世界。

说不定,自己可能再也见不到虎了。

意识到这一点,十二的身体几乎要颤抖起来,他把手掌按在胸前,仿佛要压制住什么。不安和恐惧几乎要满溢出来。

不要。

我不要。

虎会死……

好可怕。

“那家伙是个顽强的男人。”

龙对着虚空,喃喃自语道。那并非安慰,而是龙说给自己听的话吧。又或者,是用来告诫想要插手这件事的自己的话。

龙一定相信他的结义兄弟会再次精神抖擞地出现在九龙城寨。既然如此,十二也只能相信。

十二双手合十,向天祈祷。

祈祷能再一次见到虎。


+

十二有个习惯。

从城寨的窗户眺望外面景色的习惯。

为了确认,在九龙城寨的土地上,那破烂的围栏内侧,是否停着那辆闪闪发光的银色汽车。

每天、每个小时,十二都抱着微小的希望窥视着窗户,因为没有看到目标而失望。即便如此,他也不死心,一有机会就会往窗外看。

自从虎最后一次造访九龙城寨,已经过去了漫长的半年时光。

即便如此,十二也没有放弃,依然看着窗户。

因为他相信,虎一定会回到九龙城寨。

……但是,或许他内心早已放弃了。为了保护自己。对于一个十来岁的少年来说,半年的时间实在太长了。想要相信却无法完全相信,这时间又长到足以让他放弃。

“咦?”

所以,十二以为自己看到了幻觉。

停下脚步的十二,反复眨着眼睛,把额头紧紧贴在有些发白的窗户上。无论看多少遍,下方展开的景象都没有改变。他一直在寻找的东西,就在那里。

也就是说,这是现实?

骗人。说不定是在做白日梦。

一直期盼着,但当它真的出现时,十二却异常焦躁和动摇。他紧紧攥住胸口,凝视着侵入九龙城寨地面的银色汽车。

从围栏缝隙侵入的银色汽车,随意地停在了城寨前。比标准更低的车身高度。双联大灯。黑色的翼子板后视镜和略微向前弯曲的引擎盖。虽然只在昏暗的灯光下见过一次,但十二绝不会认错那辆车。那天的一幕,已经深深地烙印在十二的脑海里。

引擎声停止,一个男人从驾驶座走了出来。穿着米白色夹克,戴着太阳镜,身材好得过分。

这样的人,十二只知道是虎。

他用鞋底踩灭了正在吸的烟,然后悠然迈步。他要去的地方是城寨入口。但途中,他的视线突然抬了起来。

视线,对上了。

十二的呼吸停止了。

在惊讶的十二的注视下,虎露出了……一个温柔的笑容。十二的视力不错,肯定没看错。

绝对和虎对视了吧?那直率的视线和微笑,怎么看都不像是错觉。

他发现十二,是偶然吗?还是敏锐地察觉到了凝视自己的气息?不管怎样,十二感觉到了一种与虎之间的宿命般的羁绊。他知道自己是在往有利的方向想。但是,就算这样相信,又有什么关系。

虎的步伐没有停下。转眼间他就进入了死角,从十二的位置看不见了。虎从视野中消失,十二像绷紧的弦松开一样,当场瘫坐下来。心脏跳得快要炸开似的。

但现在不是虚脱的时候。得去迎接虎才行!终于,虎终于回到九龙城寨了。正如他所祈祷的那样。

十二像被弹起来一样站起身,连滚带爬地在走廊上奔跑,像滚落一样滑下楼梯。或许得益于这份努力,他捕捉到了大概正朝龙的理发店走去的虎的背影。十二本想鼓足干劲叫住虎,可自尊心却叫停了他。十二把速度放慢成走路,擦去冒出的汗水,调整了呼吸。

因为,气喘吁吁地跑过去,那种拼命的样子,不是很逊吗?十二天生就有爱装酷的性子,心里涌起一股小小的男子气概,想给虎展现自己游刃有余的一面。十二深呼吸,确认心跳平复后,终于朝着虎的背影开了口。

“虎哥!”

虎悠然地走着,回头看向十二,举起手。

“哟,十二。还劳你亲自迎接,辛苦了。”

十二走到虎旁边,与他步伐一致。首先上下仔细打量了他一番,确认外表没有变化。看起来好像没受什么大伤。不过,总觉得他动作比平时少了些神采,是因为担心而产生的错觉吗?

十二从龙那里听说,虎的组里龙头老大死了,爆发了继承人之争。也听说了斗争陷入了泥潭般的长期化。还有,虎那边也没有联络。龙原本似乎不打算告诉任何人,是十二硬是恳求他告诉自己的。

每次听到报告都会消沉的十二,龙安慰他说,没有消息就是好消息。如果虎死了,作为他结义兄弟的龙那里肯定会收到消息。既然没有,就说明虎平安无事。十二相信了这一点,拼命祈祷。祈祷能再次见到虎。

“麻烦事都解决了吗?”

十二连招呼都没打就抛出的问题,让虎轻轻挑了挑眉。

“怎么,你知道了?”

“那当然!”

对于虎意外的语气,十二像咬住不放一样反驳。这气势让虎身体向后一仰,像是说了“我错了”一样,轻轻抬起双手。十二因为自己过于兴奋而有点不好意思,不由得看向别处。即便如此,他依然用余光捕捉着虎的身影。

“嘛,看你还活着,我也放心了。”

“托你的福。”
“那么,有结果了吗?还能再来这里吧?”
“姑且算是告一段落了……”
对于虎难得含糊其辞的话,十二皱起了眉头。这说法听起来好像还有问题。而且……虎的动作还是不对劲。走路速度比平时慢,时而还会做出护着腰的动作。肯定是那种如果不盯着虎看就注意不到的变化。
“虎哥,你受伤了?”
单刀直入地问了后,虎像很佩服似的看着十二的脸。
“真没料到啊”
“别小看我的观察力!那,没事吧?”
十二垂下眉头问道。于是虎变得一脸严肃,像要说悄悄话似的把脸凑到十二耳边。一瞬间,十二以为要接吻而惊得缩了肩膀。虽然马上理性告诉他不可能的事。但是,虎的声音和气息一起打在耳朵上,十二又一次惊得缩了肩膀。
虎那沙哑的声音本来就很性感,要是直接吹进耳朵里,想不兴奋都难。
“其实我差点死了”
可是,这句话让十二的兴奋骤然冷却。小心翼翼地确认虎的表情,他庄重地点头了。然后用掌心抚摸腰,像是指示伤口位置,并瞥了一眼十二的表情。
“要看吗?”
“呃,啊……嗯”
确认了十二狼狈点头的虎,连同夹克一起掀起了Polo衫。暴露出的腰部一半被纱布覆盖着,渗出黑红色的血。十二屏住呼吸,因为不忍直视而眯起眼睛,却又挪不开视线。他那紧绷且肌肉分明的腹肌和像皮革一样的褐色肌肤,不由自主地吸引了眼球。
担心和兴奋让十二的大脑因某种莫名的忙碌而喘不过气。
虎的手指碰到了纱布。十二下意识地吞了口口水。
慢慢地撕开胶带,下方出现了崭新的长条伤口。被虎腰部的色气所吸引的十二的意识,集中到了伤口上。伤口是像斜刺入右腰的一道红线,隆起的样子。是被刀砍的吗?纯粹看起来很疼,十二竭尽全力皱起眉头,既担心又为虎还活着而感到安心。
对于毫不掩饰怜惜之情的十二,虎却摆出一副简直不能再嚣张的笑容。
“嘛,这个只是今天早上稍微切了一下而已”
“哈啊!?”
也许是因为揶揄十二很有趣,虎的声音很轻快。而十二则翻了个白眼。
“在事务所的茶水间,从篮子里拿玻璃杯时,一把菜刀突然掉出来了”
“你这……”
“只是擦伤,但刀伤还是意外地疼啊。要是利落地切了,血也不容易止住。记住咯。”
“……”
面对很高兴的虎,十二脸色发青。十二紧紧握着的拳头在颤抖。
这种恶劣的玩笑也太过了。
你不在的这段时间,你知道我有多担心吗!
你有没有重伤啊,希望你活着啊,我早晚都去西王母庙合掌祈求。
也许对虎来说只是个小玩笑。但是,对于每天想象着最坏情况为他的平安祈祷的十二来说,实在笑不出来。
“虎哥”
从十二口中发出了低沉的声音。听到那个声音,一直轻浮笑着的虎的表情啪的一声僵住了。像是注意到惹十二生气了,他在墨镜下的视线游移。他把掀起的衬衫放下,夸张地整理衣服。
要是平时的话,这不过是个小玩笑。如果是在虎还每月都来的时候,十二也认为那确实会以戏弄的范围结束。而且,可以推测,对虎来说,来到九龙城寨时就已经恢复到平常状态了。继承之争已经过去,虎肯定已经切换回了正常营业模式。但是,十二不一样。因为像今天这样能和虎说话,从今天开始才终于回到了安稳的日子。
所以,对现在的十二来说,那是除了恶劣玩笑之外什么都不是。
“我一直很担心虎哥。虽然不知道黑社会是什么样的,但我知道一旦发生斗争就免不了死人。人命很轻。想到被轻视的人命可能是虎哥,我就无法平静。如果知道那可能是最后一次见面,上次见面时我会挽留你,多说说话。好好道别。就算不死,也可能会重伤,可能被逮捕。我每天都在祈求虎哥平安无事。那太残酷了。”
“十二”
从虎口中发出了温顺的声音。能感受到他反思了自己以轻松心情捉弄十二。
“我不知道你这么关心我。真的很抱歉。我衷心道歉。”
对于虎的道歉,十二点了点头。一边想着希望他没注意到自己眼睛渗出的泪水。
“明白了就好。”
“嗯。让你难受了。还有,谢谢你关心我。”
“……嗯。”
十二边点头边在脑中回味与虎的交流,感觉到脸上热了起来。
我是不是说了些极其丢脸的话?对一个像父亲一样的男人的义兄弟,我是不是爽快地暴露了过于沉重的感情?虎肯定做梦也没想到会被义兄弟的小弟弟每天爱慕并祈祷平安。
回过神来,龙的理发店已经近在眼前。平时的话,应该还想和虎多说会儿话,但现在十二只盼着快点到店里。

在理发店前与虎分别后,十二回到工作。为了在虎回去前结束工作,他快速完成收送快递并返回店里。那时理发店已经打烊,但龙和虎还在里面谈着什么。
“我回来了”
“辛苦了~”
坐在窗前长椅上的信一,一脸正经地重读着大学笔记本。他最近在认真学学习。他正跟着一个据说是大学毕业的商店大叔学习初等教育以上的知识。
十二移动到信一那里,以双腿伸出的懒散姿态坐在他旁边。看着凑近脸交谈的龙和虎。听不清对话内容,大概是在讲组织运营上需要的复杂话题吧。毕竟两人都是一脸严肃,时而皱眉,浮现出复杂的表情。但另一方面,有时又不经意地露出含笑,展示出亲密的气氛。虽然十二不觉得自己能插足他们多年培养出的关系,但他很羡慕。
并不是羡慕别人有好伙伴。
而是嫉妒龙是虎的特别存在。因为自己希望成为虎的特别。
面对有大恩的龙,十二对自己竟然抱有如此卑鄙的感情感到厌恶。
“怎么了?”
信一突然问。他的视线从笔记本转向这边,浮现出奇怪的表情。
“什么?”
十二觉得自己的思考被看穿了,内心冷汗。信一在关于龙的事情上异常敏锐,可能敏感地察觉到了十二的嫉妒。十二拼命隐藏焦急的心情,装糊涂歪了歪头。对此,信一加深了眉间的皱纹。
“什么怎么了,你叹气了耶”
“诶,我叹气了吗?”
听到信一的话,十二惊讶地睁大了眼睛。看来并非信一的嗅觉敏感,而是自己表现得太明显了。
“你没意识到吗?一副很忧郁的样子。是想让人关注吗?”
“……我累了”
“你?体力劳动?”
“那又怎样!”
“不,那可不好。糟糕啊。体力笨蛋的你居然会累。”
“在你的认知里我是个什么形象,我算是彻底明白了。”
和信一在一起,总是忍不住吵闹起来。虽然也不是什么互相斗嘴,只是平常的玩笑。因为一直看着龙和虎密谈会心情低落,十二就这样和信一继续了一阵不痛不痒的玩笑式对话。
但是,当龙和虎站起来时,两人同时闭了嘴。就像被好好训练过的狗一样。实际上也确实如此。明显是在等两位年长者的密谈结束,彼此感到难为情,互踢了小腿。
“喂,让你们久等了。你们的老龙哥会回报的。”
虎对着坐在长椅上的两人开玩笑似的说。龙无奈地耸耸肩,但马上就露出坏笑。
“高兴吧,你们。这家伙说今晚请客。”
“哈?嘛,不过也行啦。毕竟给你添麻烦了嘛。”
意外的提议让十二和信一互相看了一眼。
“好耶!”
与举双手高兴的信一形成对比,十二坐立不安地乱动脚。
虽然曾让虎请过午饭,但那时的虎还只是恩人的朋友。但是现在,十二自觉已经喜欢上虎。能和虎吃饭很开心,但担心不小心说出奇怪的话。
信一高兴地率先走出,虎跟在后面。再后面,龙一边顺手进行各种打烊工作一边追赶。十二因意料之外的状况发呆,僵住不动。
在门口停下的龙,把手放在照明开关上,不可思议地问十二:“你不来吗?”
“我,我去!”
龙的话终于让十二回过神来,慌忙站起来。然后为了不被抛下,跑着追赶他们的背影。

十二微微睁开眼。被闪闪发光的霓虹灯装点的夜景映入眼帘。景色规律地上下摇晃着向后流去。十二迟钝地思考着,在好几个霓虹灯掠过头顶后,意识到自己好像是被人背着。
随着意识变清晰,感到强烈的呕吐感,十二紧紧闭上了眼睛。胃里酸溜溜的东西涌上来,他拼命地按住喉咙。要吐就去厕所,至少去洗脸盆或塑料袋里。
像被测量好的一样,一定间隔传来的踏地振动传到身体。刺激鼻腔的是香烟的苦味、酒精的酸味、香线烟的熏味、汗的咸味。但那些并不令人不快,反而减轻了胃的不适。想要一直被这种气味包围。
是龙哥背着我的吗?
但是,十二感觉记忆中龙的味道和现在嗅到的味道不同。是因为现在在九龙城寨外才这样想的吗?没有城寨特有的异味就无法判断正确。
对了,这里是城寨外面。十二眨着刚刚睁开的眼睛,再次抬头看彩色的霓虹管。现在身处从城寨上俯瞰过的景色中。
十二的脑子渐渐回忆起现在的情况。
对了,虎说要请晚饭,然后去了城寨外的酒馆。大人爽快地喝空了酒,孩子们先喝了一会儿果汁,吃了多得傻瓜一样的菜。肚子填饱后就会浮现坏念头……信一诱导说要喝喝看,十二没多想就碰了酒精。
虎和龙都是黑社会的人,他们自己也是从小喝酒的人。所以他们注意到了孩子们的举动,但也没特别在意。结果,没有一个人阻止。
而且,十二也想喝次闷酒。
在酒席上,十二抢到了虎旁边的位子。他主动给虎斟酒,请虎讲了许多龙和虎过去的故事。虎讲得绘声绘色,怎么听都不会腻。那段时光很快乐。要是虎没有突然说出那种话就好了。

“十二啊,我已经不能随随便便来九龙城砦了,龙的兄弟就拜托你了。”

原本满脸笑容的十二,表情瞬间冻结了。他喘不上气。

不能随随便便来九龙城砦了?

这话什么意思?

别跟我打马虎眼。我希望你说清楚,别让我误会。这话听起来简直就像虎被禁止出入九龙城砦似的。十流城塞从不拒人于门外。既然如此,虎应该随时都能来才对。

你得给我一个能让我心服口服的解释。

等等。骗人的,骗人的。别说了。一旦说出口就会变成真的。虎会从九龙城砦消失的。

明明只是半年没见面,就已经痛苦得快要发疯,今后要是再也不来九龙城砦了……

“虎哥,你说不能再来了?”

十二说不出话,这时前方座位突然插进一个声音。或许是替僵住的十二发问,信一疑惑地皱着眉。虎对信一的问题,用轻松的语调点了点头。

“有明确的事情也许会来。但像以前那样随便来玩,恐怕不行了……”

“为、为什么?”

十二不由自主地跟着虎的话追问。恐惧与焦躁让他的声音明显发颤。与十二形成鲜明对比,虎的反应很淡然。

“我得当庙街的老大了。以这个身份踏进别的帮派的地盘,没有正当理由很难办啊。”

大概这就是从天堂坠入地狱吧。好不容易虎帮的内乱平息了,本以为虎又会定期过来玩。结果偏偏在这个时候来这一出。

“不要……”

十二用几乎要消失的声音表达反对,自然传不到虎的耳中。

于是,十二应了信一的邀约,仰头灌酒。借酒浇愁。一口气灌下的蒸馏酒灼烧着食道。落入胃中的酒精迅速被血液吸收……

脑袋猛地一晃。视野刚闪过一阵火花,随即被暗红色吞没。周围的声音像潮汐一样,忽大忽小地反复着。同时,头顶传来亡者的呻吟声。

是闪回。

就算意识到也为时已晚。只能任由大脑失控,被彻底吞没。

十二坐不住,伏倒在桌上。眼前所见一切皆成虚幻,难以形容的恐惧扑面而来。他咬紧臼齿,抱住自己的双臂,挣扎着忍受痛苦。

坏旅程只有两条路:要么硬扛过去,要么发疯。

“没事的,十二。”

耳畔传来一个不带刺的、略带沙哑的声音。

温和却有力的嗓音。

支配十二全身的紧绷松了下来,他趁机拼命吸气。

在耳鸣剧烈的脑中,那句带着忧虑的话显得格外舒服。十二费力地转动不听使唤的眼球,循声望去。

那里有一头巨大的老虎。在红黑色的视野里,唯有那头虎绽放着美丽的金色光辉。虎的神情温和,没有一丝凶暴,仿佛守护着十二一般依偎在他身边。

于是十二伸出仍在颤抖的手,紧紧抱住了虎。他把脸埋进看起来柔软的皮毛中,大口呼吸,试图平复心悸。蹭在脸颊上的毛尖,不知为何带着一股烟草的气味。虎也回抱住十二,用宽大的手掌轻抚他的背。那安抚了恐惧与不安,十二便将身体交给了虎。他配合着那双手的节奏呼吸。为了阻挡充满不祥色彩的视野,他强行闭上眼睛,把意识集中在背上。

“放心吧十二,有我在。”

让五脏六腑冰冷透骨的亡者之声,被虎驱散了。温暖的体温,给予他被人守护着的安心。心悸渐渐平息。不久,十二能感受到的只剩下虎的体温和声音,最糟糕的旅程终于看到了出口。

“十二……”

紧紧攀住虎的十二,就那样一动不动地忍耐着,直到戒断症状消退。

……

是啊。全想起来了。

那个安抚了十二的虎,一定是虎哥。肯定给他添了巨大的麻烦。看到自己那副狼狈相,他大概很失望吧。这么一想,第一次见到虎的时候,十二也发生了闪回。

那时虎嘴里蹦出的那句“麻烦的小鬼”,在脑中盘旋不去,责备着十二。好不容易带他去吃饭,却被自己搞砸了,虎是不是又觉得他是“麻烦的小鬼”了?

十二已经发誓不再碰毒品,现在又发誓连酒也不再碰。虽然已经晚了。

被消极的思绪侵袭,十二缓缓摇了摇头,像是要把噩梦赶走。

“醒了?”

突然,低沉沙哑的嗓音敲击着十二的鼓膜。近在咫尺的虎那温和的声音,让十二身体一颤。他这才发现背着自己的人是虎。惊得喉咙发堵,说不出话。

该更早发现的啊,十二在心里骂自己。背着自己的如果不是龙,用排除法也只能是虎了吧!

“醒了就自己走。”

虎向十二提出了要求。话虽如此,却没有把他扔下不管,也太温柔了。

“……”

知道了,十二想回答,可刚想出声就一阵反胃,他慌忙闭上嘴。

看来还没法自己走路。除了强烈的恶心感,还有被虎背着这个事实本身,让他腰都软了。甚至觉得自己根本站不直。

十二缓缓摇了摇头,虎便做作地叹了口气。

“啧,净会使唤伤员。”

……对不起。

对于虎的牢骚,十二在心里道歉。连句道谢都说不出来,真是丢人。恨不得找个地缝钻进去。

“别担心。小孩子就该跟大人撒娇。我这不过是擦伤。”

虎对十二说出的话,仿佛看穿了他的心思,让他吃了一惊。虎哈哈笑着,似乎完全不觉得十二是个负担。

虎哥,你也太圣人君子了吧?为了我这种人。

“再说,比那个强多了。”

虎对着一脸恭顺的十二,用头轻轻碰了碰他,示意他看旁边。十二从虎的脖颈间抬起头,顺着他示意的方向看去。只见信一正发出怪声爆笑,被龙架住双臂拖行着。他两条手臂胡乱挥舞,两脚还用力朝与前进方向差大概一百二十度的方向蹬着。

确实,老老实实被虎背着的自己,怎么看都比信一强好几倍。

“对吧?”

面对寻求认同的虎,十二把脸颊贴在虎的侧头上,点了点头。虎觉得好笑地哧哧笑起来。因为贴着虎的背,就连他微笑时的振动都传到了十二身上。

虎哥,现在的我不麻烦吗?难道说,你觉得跟我在一起很开心?

不知不觉间,不安和恐惧已经消失了。身体的颤抖也是。恶心感也退了,胸口虽然还有些堵,但身体已经轻松多了。

是虎救了我。跟虎在一起,好幸福。因为十二喜欢虎。

十二加把力气,像是绝不放手似的紧紧抱住了虎。

“不会把你掉下去的。”

“嗯。”

十二只想听着温柔的话,再次垂下眼帘。要是能一直这样待在一起该多好。

他已经不能再这样来九龙城砦了,这种事他现在根本不想去想。

+

十二小跑着冲进九龙城砦,差点撞上出现在眼前的人影。他扭身险险避开了碰撞,却一头撞在通道墙壁上,肩膀擦破了皮。

“哟,十二。走廊里不许跑,龙没教过你吗?”

“虎、虎哥!?”

“嘛,我走路不看路也有错。”

出乎意料的现身让十二靠在墙上,瞪大了眼睛。

明明说过再也不能来九龙城砦了。而且到现在还不满一个月。嘴上话还没干就露脸,到底是怎么想的。

“为什么?”

“我有事找龙。”

“哦……”

这么一想,他说过不能随便来,但也说过有正当理由就另当别论。也就是说,只要找个由头就能来九龙城砦了!那自己根本不用那么担心嘛。当时那种仿佛被剖开的寂寞和难受,完全是白伤心了。

什么嘛,太好了。

发现担心纯属多余,十二的心情顿时轻快起来。连擦伤手臂的疼痛都忘了,不由得露出笑容。

“你是出去了一趟?”

看到十二心情这么好,虎露出意外的表情问道。住在九龙城砦里的人很少出城,所以他会觉得奇怪吧。毕竟这个地方只靠自己就能满足一切。

“嗯。我去拿了七哥在外面订的货。是个大锅,挺大的。”

“哦。你经常出门吗?”

“嗯——一个月一次就算多了吧。”

“原来如此。”

虎一脸了然地点点头,同时朝十二伸出手。他用指尖拈起十二的刘海,在手指上绕了一圈。用发蜡定型的头发,被虎这么一拨,微微散开。

“难怪打扮得这么时髦。”

“才、才不是为了出门才这样的!”

最近,十二开始注意打扮了。的确,其中一部分原因是见识了九龙城砦以外的世界。在世人眼里,城砦被视为贫民窟,有时会被人投来轻蔑的目光。但若是注意一下打扮,至少不会一见面就被赶走。

不过,十二还有别的打扮理由。都是因为眼前这个男人。

在十二认识的人当中,虎是最时髦的一个。他想站在虎身旁时不觉得自卑,不想被虎觉得自己寒酸。他想离虎更近一步。

所以,虎注意到他弄了头发,十二很开心。这可以当作是夸奖他有了时髦意识吧?

“害什么臊。”

“我没害臊!”

“一较真就显得嫩。”

虎放开头发的手顺着十二的脸颊滑下,这回摸上了他的耳垂。指尖沿着那颗只有红石头的简约耳钉边缘轻轻抚过。

十二的后背猛地窜过一阵战栗。

他差点发出怪声,忙咬紧了臼齿。

那里可不是能随便碰的地方啊。在虎眼里,十二或许还是个孩子,但十二已经是个堂堂正正的男人了。从小腹下方窜上来的热气,几乎要将十二的思考力夺走。

“连耳洞都打了。”

“唔,很帅吧?”

十二勉强驱动着快要沸腾的大脑回答。他担心自己有没有说出奇怪的话,但已经没法冷静判断了。幸运的是,听到十二回话的虎露出牙齿,像觉得好笑似地笑了。看到虎的笑容,十二松了口气,稍稍冷静下来。

“嘛,佛要金装,人要衣装。”

听了这话,十二明显露出不满的表情。他知道这种反应很孩子气,但因为虎会包容他,所以就不加掩饰地撒娇了。正如他所料,虎没有责备十二的态度,反而看上去像是很高兴。

“开玩笑的。挺适合你。”

“夸人之前非要卖关子吗。”

“别拽。”

老虎只是在夸那个伸懒腰的少年。十二心里明白,却还是强行从那些话语里品出一丝甜蜜的滋味。一定是喜欢我才会这样戏弄我吧,他想。就连对方的动作,也让他觉得分明是在助长这种误解。大概是无意识的吧,老虎一直在轻轻揉捏着十二的耳垂。

十二陶醉地眯起眼睛,祈愿这一刻能永远持续下去。哪怕明知这愿望绝不可能实现。

果不其然,愿望转瞬破灭。

“好了,我差不多该走了。”

老虎的手离开了耳垂,鼓励似的拍了拍十二的肩膀。偏偏不偏不倚,正拍在那刚擦破的伤口上。刚结痂还渗着血的伤口,传来一阵仿佛被粗针扎刺般的剧痛。

“好痛!你他妈故意的吧?”

“那,保重了,十二。记得好好消毒。”

“去你的黑社会死老大!”

老虎朗声笑着,从十二身旁擦肩而过。这个男人,有时候真会做出像小孩子一样的举动。但毫无疑问,十二就连这一点也为之着迷,他确信自己果然还是喜欢老虎。明明对方是个同性,比自己大二十岁以上,还是黑帮头目,完全是没指望的对象。

十二用力握紧拳头,才忍住没有伸手拽住老虎的衣角。他循着老虎的动作转过头,目送他的背影……

老虎身后有人。是个十二从未见过的男人。年纪比十二大些,年轻,个子很高。他以最小的动作观察着四周,护住老虎的后背。

十二仿佛被当头泼了一盆冷水,瞬间从梦境跌回现实。

走出城寨后,男人加快脚步,与老虎并肩而行。只见男人对老虎低语了几句,老虎便开心地笑起来,轻轻撞了撞他的肩膀。看着两人亲昵的模样,十二心里涌起一阵被人抢走了老虎的焦躁。他意识到,胸中正滋生出一股阴沉的情绪。

那混蛋是谁啊。把我晾在一边,跟虎哥套近乎。在这里,我才是跟老虎最亲的……

十二烦躁地踹了一脚墙壁,像要吐出胸中的闷气。

他明白。对老虎来说,十二不过是结义兄弟收留的小鬼罢了。老虎和十二走得近,也只是逗小孩玩儿罢了。见面时能说笑两句,仅此而已。十二的这份暗恋,也不过是一厢情愿。

我不是老虎的特别之人。甚至连跟那个年轻男人比较的资格都没有,我并不被他需要。

心里明明清楚,却一直视而不见。

我曾多希望,自己是对老虎而言特别的人啊。

明明片刻之前还满心幸福,此刻十二的内心却充满了嫉妒。喜欢一个人,非得这么痛苦吗?可是啊,情感这东西,单靠理智是无法控制的。

老虎和男人走向停在城寨空地上的黑色轿车。驾驶座上又下来一个男人,他们一齐上了车。

之前老虎常开的那辆银色漂亮跑车不见了踪影。取而代之的是那辆像是大公司社长或黑帮老大才会坐的高级轿车。十二这才真切地意识到,老虎已经成了庙街的掌权者。

那样的人,还会定期跑到九龙城寨这种地方来吗?怎么可能。怎么可能来啊。

啊啊,原来我的安心不过是空欢喜一场吗。

果然,老虎不会再频繁地来九龙城寨了。

虎哥不再来九龙城寨,迟早也会把我忘掉吧。

十二耷拉着肩膀,低下了头。比起肩上的擦伤,内心的痛楚更加强烈,隐隐作痛。

自那以后,老虎再也没有踏足过九龙城寨的土地。他似乎会在外面和龙哥见面,但那地方可不是区区一个小鬼十二能够跟着去的。

十二开始时不时看到那个和老虎在一起的男人。在理发店碰见时聊了几句,那人不是坏人。反倒是个挺有趣的男人,让十二根本没法对他撒气。想来也是,既然是派到别的势力范围内的手下,老虎自然会选待人亲和、性格稳重的部下吧。如此说来,十二对他产生不了负面情绪,或许也是理所当然的结果。

十二戒掉了看窗外的习惯。

他尽量让自己不去想老虎。

这本来就是一场没指望的恋爱。趁还没烧到自己,及时放弃真是太好了。与其奢望高岭之花,不如找个更般配的对象。毕竟十二才十五岁。

他这样反复对自己说。却还是拖着那份难以割舍的眷恋。

就这样,不知不觉间,一年多的时光过去了。

+

今天是第三次来庙街。

十二克制住几乎要事无巨细地观察四周的冲动,目光笔直地只盯着一个方向。

说不定能见到老虎。

他封住那总会不由自主涌现的期待。

十二受九龙城寨的居民所托,来庙街取货和采购。是那位锁匠大叔,说他常用的工具坏了。那种特殊工具城寨里置办不到,便在庙街的专业店里订购了。顺带着,还托他买了些最新的家电、食品、化妆品之类的东西,十二的背包被塞得鼓鼓囊囊。

最近,到城寨外办事的委托变多了。以前偶尔也有,但不知什么时候起,口口相传,说十二会到外面来采购。

十二喜欢外出。他并非讨厌九龙城寨。龙哥和信一都在。周围的大家也都待他很好。更何况那是他出生成长的地方,感情很深。可是,九龙城寨外面的世界,崭新、时尚、充满刺激。信一总是冷嘲热讽地说“都是些只会追流行的家伙,无聊透顶”,但十二却觉得那些事物耀眼夺目。

而且,他总会忍不住期待,说不定能遇见老虎。即便去的地方不是庙街也一样。除非有什么特别的事,老虎是不会来九龙城寨的,但如果是别的地方,总觉得还抱有一丝希望。

无论怎么告诫自己必须忘记老虎,却毫无成效。反倒随着时间流逝,记忆中多余的部分被削去,只剩下闪闪发亮的美丽片段。被美化的回忆,反而加剧了十二的寂寞。

在十二心中,叫嚣着无法放弃的心情,与告诫他应该忘记的理性,正相互抗衡,激烈对立。

“谢谢光临。”

走出化妆品店,十二掏出记事本,在采购清单的最后一行划了条线。庙街的事到此结束。接下来只要回去就行了。

在被那份古怪的眷恋拖住之前,赶紧回九龙城寨吧。

他瞥了一眼手表,盘算着如果抓紧时间,还能赶上一班早点的巴士。压下下意识想要寻找老虎的念头,十二快步穿行在主干道的人行道上。

然而……

“哇啊!?”

眼前冷不防地出现一个人的后背,十二不由得惊呼出声。

他刚才一直低头看着脚下,心无旁骛地走路,所以没注意到聚集的人群。

聚集在那栋老旧楼房前的人们,并没有什么统一的特征,看起来像是路过的行人和附近的居民。是有艺人在拍电视节目吗?或者是电影、电视剧的拍摄?十二停下脚步,发挥凑热闹的本性,挤进了堵住人行道的人群中。

但当他踮起脚尖看去时,看到的却是几名警察和急救队员的身影。老旧楼房周围拉起了“KEEPOUT”的警戒线。不是有艺人要来,而是出了事故或案件。这种似曾相识的氛感想。十二皱起了眉头。在九龙城寨也偶尔能见到的光景。一定是那栋楼里有人去世了。只是不知道有没有案件,不过。

十二后悔自己轻易跑来围观,便离开了人群。好好观察四周的话,可以看到警车和救护车停在路边。连这么显眼的东西都没注意到,低着头走路果然不好啊,十二反省着。

浪费了时间。确认了手表,十二对自己咂了咂舌。

总之,赶紧去公交站吧。应该还来得及。

这样想着,正要迈步的十二,却再次停下了脚步。

为什么嘛?

因为,在大街对面,反方向车道的行人道上,十二看到了那个他一直、一直、一直渴望见到的身影。

“虎哥……”

老虎不是一个人。他带着几个手下,正在观察警察调查中的现场。说不定,是老虎的帮派牵扯的案件。

这种分析,此刻的十二根本做不到。连自己都惊讶于心脏狂跳不止,头脑一片空白。虽然很想立刻冲到老虎身边抱住他,但本能告诉他那样做不好。可即便如此,他也不想就这么干瞪眼看着干着急。

想听到老虎的声音。想和老虎说话。

但十二不知道该如何行动才能做到,只是僵在原地,用手撑着几乎要发软的膝盖,仿佛只能做到这样,如痴迷般盯着老虎看。同时暗暗祈祷老虎快点注意到自己。

啊啊,不过啊。

早就知道,但还是吃了一惊。

自己竟然这么喜欢老虎吗。

恋爱居然能这样强烈地撼动人的情感吗。

时隔一年多的老虎,一点也没变。那俊逸的身形,酷毙了的皮夹克。墨镜和胡子。只是叼着烟,就成熟有型到了极点。

这不又让我沦陷了吗。

老虎正和身旁的手下说着什么。虽然祈祷着他能看向这边,但一丝尚存的理智却在耳边低语,告诫自己应该不见面就回去。就算陷入这场无望的恋爱,自己会痛苦,也会给对方添麻烦。应该放弃,他说。

明白,但明白,却无法放弃。把感情放在首位,冲动行事,是十二的本性。

我该怎么办才好啊。喂信一,你觉得呢?

“啊……”

和老虎对上了视线。

应该不是错觉。此刻,老虎虽然还在和手下说话,视线却笔直地锁定了十二。

这正是他期盼的结果。

耳朵、脸、全身都在发热,十二打了个激灵。

然而,这也只是短短一瞬。老虎轻易地将视线从十二身上移开,转向了十二身后的楼房。难道他没认出是十二吗?怎么可能!那么明显地看向这边,不可能没认出来。那么,是假装没认出来?或是说,被他无视了?

要是那样的话,我,我……

就在这时,老虎切断了与身旁手下的对话。手下们低下头,留下老虎一人,所有人从现场离去。激烈动摇的十二,似乎情况不肯一样浮き足立った。因为与老虎可以说话的机会突然来了。要说。

变成孤单一人的了。一个人的老虎,再次朝十二转向脸。 果然,是认识到我了吧。十二抚胸了口气,不是他并非被无视了。被无视,不是的事令。十二抚胸。然后,舒了口气。而且它不是被无视。 十二抚胸。 然后,舒了口气 安慰。 然后,很明显地心潮澎湃。 情绪起伏剧烈,简直忙得不可开交。

老虎朝十二扬了扬下巴,示意他过来。十二用力点头表示明白。

重新抱好背包,十二看了看大街左右。不巧的是,附近没有斑马线,直接横穿大街似乎是最有效率的。车流不算少,但这个程度的话,应该不会被撞到就能过去。而且他对自己的运动神经和反射神经还是有自信。

十二从警车之间钻过,冲上了车道。

“喂,站住!”

面对警察的呵斥,十二脸上陪着笑脸,瞅准车辆通过的间隔横穿马路。虽然招来几声喇叭声,但这根本不算什么。比起遵守交通规则,还有比这更重要的事。至少对十二而言。

离老虎那里,只差一点点了。
飯屋の女将が十二の前に土鍋とジュースの瓶を置き、虎の前にビール瓶とグラスを置いた。腹なんて減っていないと思っていたのに、いざ食事を前にすると空腹を感じる。だって仕方がないのだ。十二はいくら食べてもすぐに腹が減る、成長期ってヤツの真っ只中なのだから。

「ちと早いが飯でも食うか?」
十二が道路を渡り切るのを待たずに歩き出した虎が、追いついてきた彼に一番に発した言葉はそれだった。
久しぶりではなく、元気していたかでもなく、まるでいつも側にいる相手に対するようなぞんざいな物言い。だが十二はそれを不満には思わず、逆に嬉しくなった。彼の客人ではなく身内のような扱いだと感じたから。
そして十二は虎の行きつけの飯屋に連れて行かれた。
時刻は夕暮れ時となり、人通りの少なかった廟街に活気が溢れてきた。混まない内に帰ろう、と虎に会う前は思っていたのだけど、邂逅してしまってはそうはいかない。帰りたくないと、ずっと彼の側にいたいと願ってしまう。
だって、1年もの長い間会っていなかったのだ。空白の時間はいくら埋め合わせても足りないくらい。10代の少年にとって1年は長い。
十二は目の前に出された飯を掻き込みながら、何度も視線をあげ虎の存在を確認する。虎はビールを傾けながら、十二の姿をゆるりと眺めていた。
「そっちは変わりないか?」
虎の質問に十二は頷く。
「変わりないよ。皆も、城砦も。トラブルは毎日のように起きてるけど、いつものこと程度で、まあ平和」
「そうか。そりゃよかった」
「龍哥とは外で飲んでるんだろ。聞いてないの?」
「ダメダメ。オヤジが集まったら昔話ばっかりだ。それに最近は病気自慢が増えてきた」
「酒とタバコばっかりやってるから」
「まーな。分かってるけど、止められねえんだな」
かけ合いのテンポが心地いい。虎と話している時ほど、会話が噛み合っていると思うことはない。
不意に虎は穏やかに目を細めた。十二はドキリとして、食事を口に運ぶ手を止めた。箸に挟んでいた鶏肉がポトリと土鍋に戻ってゆく。
「ちょっと見ないうちにデカくなったな」
「俺ももう15だぜ。身長だって、アンタと会っていない内に10cm以上伸びた」
「ガキってのは、目を離すとすぐに大人になっていきやがる」
「オレは大人になった?」
その問いに、虎は即答しなかった。「でかくなったのは図体だけだ」とかばっさり切られるかと思っていたのに。ぱちくりと目を瞬かせた十二は、胡乱気に首を傾げる。虎は細めた目をそのままに、誤魔化すようにビールを煽った。
「九龍城砦いるとな、どんなガキでも強制的に大人にならざるを得ない。それができねえ奴は、食い物にされて仕舞いだ」
「……そう、かもね」
虎が十二にビールを差し出す。十二は首を振って断った。またフラッシュバックが来るかもしれないと思うと、酒を飲む気にはなれない。いくら虎のお誘いでも。
「オレは大人なのかな?」
「さあな。俺にはわからねえ。だが、今ここにいるテメエはただのクソガキに見える」
「そ、っか」
きっと虎は十二を甘やかしてくれているのだろう。ありのままでいいと。背伸びしなくていいと。子ども扱いすることで、自分の前ではそう振る舞っていいと示してくれる。嬉しいけど、複雑な気持ちだ。好きだから、対等……は難しいだろうけれど、大人として見て欲しい。
「お前は九龍城砦をどう思う?」
「そりゃ、汚ねえし臭ぇし騒がしいし、人の住む場所じゃねえなと思う。嫌な思い出だって沢山ある。あそこに生まれ落ちなきゃ、オレは薬中になんてならなかったかもしれない。でも、気のいい奴が沢山いて、皆が助け合ってて……居心地はいい。外から城砦に帰るとさ、つくづくオレの居場所はあそこなんだなって実感する」
「そうか」
「虎哥も元々は城砦に住んでいたんだろ。戻りたいとは思わねえの?」
「思えればいいんだがな。俺はここでしがらみを作りすぎた」
そううそぶくと、虎は店の外を見た。既に陽は落ち、露天の電灯とネオンライトが煌々と輝いている。露天のテントの合間には人がひしめき、活気が飯屋の中まで伝わってきた。
廟街が最も栄える時間に突入したようだ。きっと、虎が忙しくなる時間でもあるのだろう。黒社会は蔑まれることばかりだが、龍の側にいるからだろう、十二はこの組織が存在する意義を理解していた。龍がどれだけ九龍城砦の治安維持に尽力しているか。虎だって同じに違いない。
虎が住む街。虎が守っている街。虎を必要としている街。
彼にとってここはそこまで魅力的な街らしい。九龍城砦から離れてもいいと思えるくらい。煌びやかな夜市を見ていると、理解できると十二は思う。九龍城砦とは違う、まるで幻の楼閣のような活気。
そして十二は思う。
オレは九龍城砦に一生住み続けるのだろうか? オレは九龍城砦に、あるいは龍に必要とされているのだろうか?
心配することはない。今だって十分役に立っているさ。九龍城砦は階段だらけで入り組んでおり、十二のような配達人の存在に住人がどれだけ助けられているか知っている。
でも、それはオレじゃなくてもできることだ。オレの価値ってなんだ?
「最近さ、信一が簿記の勉強してるんだ。龍哥を支えたいって」
「ほう。偉いこったな」
「でも、オレは龍哥の力になれてねえなって。勉強苦手だし、根気ねえし、腕っぷしには自信があるけど龍哥のが強ぇし」
「お前だって仕事しているだろ? 今日ここに来たのだって仕事って言ってたじゃねえか。それじゃいけないのか?」
「オレじゃなくてもできる」
十二がそう反論した瞬間、虎の口元が笑った。その仕草に十二は口を尖らせる。
絶対、ガキだと思っただろ!
眉を怒らせた十二に向け、虎は許せとばかりに両手を挙げる。
「悪い悪い。だがな、テメエじゃねえとダメな仕事なんて、よっぽどの能力がない限り存在しねえぜ」
「でも、龍哥は龍哥じゃねえとダメだろ。あんただってそうじゃねえか」
「そう思うか? そりゃ光栄だね」
虎は机に肘をつくと、自嘲っぽい、少し憂いのこもった笑みを漏らした。それが妙に色っぽくて、十二は思わず目を泳がせる。
だが、虎の笑顔はすぐにいつもの闊達……否、意地悪そうなものに戻った。そして、いいことを思いついたとばかりに膝を打つ。
「ぐちぐち悩むんだったら、いっそ俺んところで働いてみるか? 活きがいい若衆はいくらいても困らねえし、外から九龍城砦を見てみるのもいい経験だろ」
「え?」
虎の提案に、十二はびくりと肩を揺らし視線を虎の方へと戻した。あまりの衝撃で、一瞬頭が真っ白になった。十二は口の中のものをよく噛まないままゴクリと嚥下する。
だって、虎の下で働くだって!?
今までそんなことを考えてもみなかった。それは非常に魅力的な提案で、心臓が弾け飛びそうなくらいドキドキと脈動している。
虎哥、アンタに対するオレの気持ち知ってる? そんな夢のような状況が存在していいのか?
十二の脳内には、たちまちのうちに虎と働く自分の姿が広がった。
虎のために車を運転し、虎のために日頃の世話を焼き、虎のために刃を振い、虎のために銃弾を受け、最後は虎の腕の中で……いや、死んじゃダメだろ、オレ。
龍の庇護下にいる十二だが、具体的に黒社会というものが何をしているのかは知らない。おそらく意図的に黒い場所から遠ざけられているのだと思う。だから、実際虎の下でどんな仕事をするのか、十二には皆目見当がつかなかった。
でも、今までの虎との付き合いで、彼はきっと自分の意に染まぬ行いをしないだろうという十二は確信する。十二に与えてくれた優しさは、彼の根幹から来るものだと信じているから。彼への恩返しにだってなるかもしれない。否、それは全部言い訳だ。ただ、好きな人の側にいたいのだ。だからオレは虎哥のところで働きたい!
しかし、十二が口を開く前に、虎ははっと我に返ったように首を振った。サングラスを外し目元を抑え、大きく嘆息する。晒された目元が僅かに赤らんでいて、虎は思ったより酔っているのかもしれない。
「いや、冗談だ。お前みたいなガキを黒社会に引き込んだとなりゃ、龍の野郎に何を言われるか。今の話は忘れろ」
出鼻をくじかれた十二だったが、しかしキッと真っ直ぐに虎を見つめる。
「働きたい」
「あ?」
「オレ、虎哥の組で働きたい」
「ったく」
弱ったとばかりに髭を撫でた虎は、頭の中をリセットするためだろうか、懐からタバコを取り出した。こういう時、舎弟ならば火をつけるべきなのだろうが、生憎と十二はライターもマッチも持ち合わせていない。これからは常に持ち歩こうと十二は心に留める。
「虎哥、オレ……」
「何べんも言わなくても聞こえてる」
虎は深々とため息をついた。同時に、口から白い煙が吐き出される。
「言っとくがな、もし俺の組にくるなら、今みたいな口の聞き方は許さねえぞ。俺への態度も直させるし、甘い顔もしねえ」
「わかってる」
「黒社会ってのはな、親が白と言えば黒いカラスも白になる世界だ。俺の身代わりを命じられて何年も臭い飯食う可能性だってあるんだぜ」
「それが虎哥のためなら」
虎の言っていることは事実なのだろうが、十二には実感が伴わなかった。きっと自分は、虎の話の本質を半分も理解していないのだろう。だから簡単に諾と言える。でも、虎のためならと思う気持ちは嘘じゃない。
半年待っても、一年待っても、ずっと虎のことが好きだったのだ。
虎と会っただけで胸が高鳴り血潮が熱くなる。
そんな特別な相手は虎だけだ。だから虎のためにだったら何でもできる。そんな気がしている。
「ったく。聞き分けがねえガキだねえ。いいだろう。もし本気ならまずは龍の許可をもらってこい。話はそれからだ」
「龍哥は関係ないだろ。これは、アンタとオレとの問題だ」
「……それは本気で言っているのか?」
突然、虎の声が低くなった。元々渋い掠れ声にドスが利き、ぽんぽんと言葉が飛び出していた十二の口を強制的に閉じさせた。
「十二、お前は龍に拾われて、衣食住用立ててもらっていれば、仕事も斡旋してもらったんだろ? お前は龍に莫大な借りがある。でも恩人を蔑ろにして俺のところに来たいって? そりゃあ話が違う」
「それは……」
「あぁん? 反論できる余地があると思ってるのか?」
「ないです」
虎に説教をされて、十二はしゅんと身を縮こませた。虎の言う通りだと納得したから尚更だ。自分はまだまだガキだと痛感する。こんな見識で虎の役に立とうだなんて烏滸がましい。
「ったく」
殊勝な態度の十二に、険しかった虎の顔がふわりと柔らかくなる。呆れ顔を浮かべつつ、手を伸ばしワシワシと十二の頭を撫でた。
「ほら、手ェ止まってんぞ。さっさと食え」
「……うん」
虎の態度は氷解したが十二の沈んだ心は晴れず、のろのろと口に米を詰め込む。同時に、虎に認められたいと痛烈に思った。子ども扱いされて満足しているのではなく、虎に認められ共にありたいと。
オレはやっぱり虎哥のところで働きたいよ。その気持ちは変わらない。
「もし龍が認めてくれたんなら事務所に来い。事務所の場所はアイツが知っている。お前はまだ若いんだ。急ぐ必要はねえさ。5年後でも、10年後でも、ウチはいつでも門を開いているぜ、十二」
「わかった」
十二は厳かに頷くと、箸を握り直し食事を一気に掻き込んだ。まなじりに滲んだ涙を見られたくないから。
必死にとりつくろう十二を見つつ、虎は美味そうにタバコの煙を肺に満たす。
そんな虎に向けて、十二は心の中で誓った。
ねえ虎哥。
次にオレがアンタに会うときは、アンタの部下になる時だ。
正直、いつそうなれるかはわからない。でも絶対待っていてね。否、既に言質は取ってある。自ら、5年でも、10年でも門戸を開いていると言った。オレはそれを信じる。
今は九龍城砦の十二だけど、いずれアンタの虎になるよ。
龙的理发店里,信一正打开收银机,忙着统计今天的营业额。他拿出账簿,用细小的字迹一点点记着。里屋的龙正在打电话。电话那头似乎是熟人,他聊得兴起,发出爽朗的笑声。其他店员不见踪影,店里似乎只有他们两个人。

“我回来了——”

“哦。”

十二踏进店里,朝信一随意打了个招呼。信一目光仍落在手头,随口应了一声。十二无意打扰他按计算器,便绕过收银台,走到里屋的长椅坐下。这时,龙注意到他回来了,只用眼神回了句“欢迎回来”。

十二很想立刻把虎的事告诉龙。但看样子得等他的电话打完才行。

十二在长椅上抱着膝盖,回味着大约两小时前在饭馆里和虎的对话。

就算被狠狠训斥,他对虎的爱意也丝毫未变。反而更喜欢了。能被呵斥,说明自己被放在心上。

“对我来说,虎哥你已经不只是朋友保护的小鬼了吧?”

咔嗒一声,听筒放下的声音传来,十二从膝盖上抬起头。龙一边点烟一边朝这边走来。

“回来得真晚。配送完了吗?”

“嗯,全都送完了。”

“是么。”

龙靠在装饰窗边,朝外面吐出烟雾。十二目送着白烟,寻找开口的时机。其实,时机并不会改变什么。

九龙城寨无论白天黑夜都喧闹不堪,但打烊后的这家理发店却笼罩着奇异的寂静。因此十二莫名紧张起来,咽了口唾沫润了润发干的喉咙。

他长长地呼出一口气,下定了决心。

“喂,龙哥。”

“怎么了,十二?”

“我啊,想离开九龙城寨了。”

“哈?!”

然后他冷不防抛出正题,却听到从与龙约四十五度不同的方向传来一声叫喊。正在合上收银机的信一瞪圆了眼睛看着十二。

“十二,你是认真的吗?你知道自己在说什么吗?”

“信一。”

“……”

龙用劝诫的口吻叫了他的名字,信一条件反射地闭上了嘴。但十二能深深感觉到他眼神中的追问。十二带着歉意移开视线,从长椅上站了起来。他走到龙身边,龙把叼着的烟夹在指间。十二用坚定的决心回望他那深不可测的眼睛。

“不是马上就走。我承蒙龙哥收留、养育之恩。等报完这份恩情,我就打算离开这里。”

“出去之后怎么办?有打算吗?”

“……我想去虎哥的帮里叨扰。”

一说出虎的名字,十二突然害怕起来。说是害怕,不如说是感到愧疚更准确。因为他觉得,自己选择了虎而不是龙,这个决定可能会让龙受打击。同时,如果龙不感到难过、轻易就接受的话,那也会让他受伤。

龙对着不停眨眼的十二,像要让他安心似的温柔地笑了。然后他开口了。

“是么。”

他平静的声音敲击着十二的耳膜。

“十二,我并没有想卖你人情。只是作为安全委员会的一员,做了该做的事。所以,并没有需要你偿还的恩情。如果你想离开这里,没必要向我请示。你的人生是你自己的。不管是继续住在城寨,还是离开,我都不打算插嘴。”

“龙哥……”

听到龙的回答,十二咬着后槽牙低下头。这话听起来就像是说,十二和龙原本毫无缘分似的。就算这是为了不让十二有负担而说的话,心里还是觉得被推开了。不知是否察觉了十二的心思,龙继续说下去。

“不过,作为你的监护人,我还是得说两句。”

十二抬起了头。是啊,龙不是恩人,而是我的监护人。十二松了口气,龙把烟指向他。

“听好了,黑社会可不是什么好地方。就算是虎的帮派,本质也一样。说不定会叫你去当炮灰送死,也可能替老大蹲大牢吃牢饭。而且,就算你跟虎关系再好,进了帮派也别想有特殊待遇。”

“我知道。虎哥也跟我说过差不多的话。”

“嘴上说知道很容易。但进了虎的帮派之后,可容不得你说‘不该是这样’。一旦进了虎的帮,我也插不上手了。而且,虎的帮派里除了虎还有别人。你能跟那些人处好吗?”

“那得进去了才知道。不过,就算这样,我还是想为虎哥做事。”

龙把戳到十二鼻尖的烟拿回来,叼在嘴里,让烟雾充满肺部。

“十二,你很喜欢虎啊。”

龙这句并无他意的话,让十二吓得肩膀一颤。他觉得自己喜欢虎、爱上虎、想去虎身边这件事被看穿了。

“也、也不是那样啦……”

“呵呵,是么。”

龙像要引导十二的视线似的,望向装饰窗外面。从熟悉的理发店望出去的景色。墙壁、窗户和屋檐连绵不断,一角嵌着狭小的夜空。无数窗户里透出温暖的橙色灯光。

“这里也住着很多从九龙城寨外面来的人。逃到这里的人、只有这里能待的人、喜欢这里赖着不走的人……每个人都有各自的理由留在这里。你对九龙城寨以外的世界了解得太少了。所以,去听听他们怎么说吧。你可能急着想走,但要把自己人生的前前后后都看准了再做决定。”

“是。”

“另外,作为九龙城寨安全委员,我有个请求——你要好好找到配送工作的继任者。你突然消失的话会很麻烦。”

“嗯,知道了。”

自己的人生吗。

如果没遇到龙,自己可能早就吸毒过量死掉了。对于捡起这条廉价的生命并尊重它的龙,十二心怀感激。因为他的缘故,十二才遇上了虎。这个让他如此着迷、让他恨不得毫不犹豫地扑向殉情选择的对象。

但龙说:去了解外面的世界。

那意思恐怕不只是要他去了解九龙城寨之外,更是要学会生存的准则吧。龙是在担心只看得到眼前事物的十二。

十二从长椅上站起来,走到龙身边。他探出窗外,望着九龙城寨里人们的营生。一想到要离开这里,顿时感到寂寞。不管这地方多么烂、多么破败,这里也是他出生成长的地方。

“龙哥难道从来没想过离开九龙城寨吗?”

“那是秘密。”

十二的问题让龙把食指抵在唇边笑了笑。对于龙这捉弄人的反应,十二撅起了嘴,但也没有追问,闭上了眼睛。

眼帘里浮现出虎的模样。他大大地吐出烟雾,豪爽地哈哈大笑,像是一切都在意料之中。五年,还是十年……当然,他不打算让虎等那么久,但虎的话外之音是愿意等他。

虎哥,我相信你,所以我打算好好考虑一下将来。就算最终得出的结论还是加入虎哥的帮派,那也不是随波逐流,而是深思熟虑后选择的结果。

总有一天,当十二遭遇不公之事时,这份觉悟一定会成为他咬紧牙关撑下去的力量。哪怕现在还不明白。

那么,先从谁那里开始拜访呢?

“也带上我啊。”

后背受到冲击,十二睁开眼睛瞪向旁边。硬挤进龙和十二之间的信一,强行把胳膊搭在十二肩上,粗鲁地拍了拍他的后背。

“反正你一个人肯定要惹麻烦。”

“别血口喷人。唉,真拿你没办法。”

十二露出一副无奈的表情点了点头。

然后他忽然想到:信一也会有一天离开九龙城寨吗?不知为何,他一直以为信一会永远待在龙身边,而且他也一直在为此努力。

但未来谁也不知道。不过,龙一定会像对待自己一样,尊重信一的选择吧。

+

十二在一扇古旧的铰链门前停下了脚步。

他拍掉衣服上的灰尘,检查发型有没有乱。新买的皮夹克,裤裆深的米色西裤,锃亮的皮鞋,墨镜。头发也烫了卷,是龙帮他弄的。

没问题。我很帅。

十二在心里对自己说。

虽然信一嫌弃他太用力过猛了……

“好!”

给自己鼓劲后,十二把手伸向面前的门的把手。细长的金属棒冰凉凉的。门的那边有许多人的气息,其中只有寥寥几个熟面孔。完全是客场。

十二闭上眼睛,让自己平静下来。在漆黑一片的视野中,他意识到自己的心脏在高速跳动,反而更加忐忑。

他深吸一口气,呼出。

不用担心。虎说过,门随时为他敞开。

自从在庙街偶然遇见虎,已经过去了半年。这期间,十二按照龙的建议,听了很多住在九龙城寨的人的故事。不分年龄、性别、职业,逮着人就问。同时,他借着配送工作,走遍了香港的各个地方。

即便如此,十二的心意丝毫未变。

不如说,想去虎身边的愿望反而越来越强烈。

当他把自己得出的结论告诉龙时,龙只是平静地点了点头,说了句“是么”,然后把虎事务所的地址告诉了他。

“虎哥。”

十二低声呢喃。但摇了摇头,换了个说法。

“大佬,我终于来了。”

十二握紧门把的手加了把劲。

于是,门被打开了。

完