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想让管理员只属于自己一个人的佩莉卡,借口修订审讯手册将他束缚在床上,用满是润滑液的手活榨精弄哭他的故事

管理人を自分だけのものにしたいペリカが、尋問マニュアルの改訂と称して彼をベッドに拘束し、ローションたっぷりの手コキ搾精で泣かせる話
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可别逃跑哦,管理员。
“唔……!”

熟悉的、无机质的天花板。刺鼻的消毒液气味。眯起眼睛躲避人造光线,载着半面具的脸缓缓向右转去。

“佩……莉……卡……”

和那天一样,她坐在床边。被剥成圆形的苹果直接放在盘子里递过来的情景在脑海中浮现,不禁“噗嗤”一声笑了出来。

“您醒了,管理员。”

清澈的蓝色眼眸转向这边的瞬间,亚麻色柔顺的头发轻轻晃动。那是与平时毫无二致、理性而平稳的声音。

“这、这里是……?”

“这里是帝江号的医疗室。不是一般操作员用的病房,而是管理员专用的单人间……”

双手交叠放在膝上的佩莉卡,从她肩膀望过去,以白色为基调的室内朦胧地浮现出来。虽说名为医疗室,却是一间格外富有设计感的空间。墙边摆着看起来坐感舒适的沙发和观叶植物,枕边的床头柜上整齐地排列着水壶、干净的玻璃杯,以及一瓶带橙色盖子的透明瓶子。天花板上的音箱流淌着微弱的放松音乐。

“抱歉,我的记忆真的很模糊。傍晚开始安排了会议……我记得在舰桥和你碰了面……”

“正如您所说。之后我们两人一起,移动到了会议室”

“我是被你……催促着先进去……”

勉强捞回的记忆线索,到此戛然而止。瞥向墙上的数字时钟,显示已经过了晚上十一点。

“我……晕过去了吗?”

像是要确认答案似的,抬头望向坐在旁边的莉蓓丽。俯视着仰躺的我的那双眼睛,第一次垂了下去。

“是的。是我做的。”

“啊?”

擅长电磁技艺的她指尖,啪地迸出青白色的光。我赶紧想撑起上半身,但只有背部像鼓起一样浮起,再无法前进分毫。好不容易能动弹的脖子往下一看,与床一体的铁制环扣,正牢牢地锁住双腕和双踝,将四肢完全封死。

“这、这是……”

“吓到您了,非常抱歉。是我擅作主张,暂时限制了您的人身自由。”

让人惊讶的还有一点。金属质感的技术外套和菱形刺绣的毛衣都不见了。昏倒前穿着的衣物——甚至连裤子和衬衫——都被剥得一干二净,只剩下一条聊胜于无的内裤挂在身上。

“这也是……你做的吗?”

“……是的。”

她深吸了一口气。

“能告诉我理由吗?”

话一出口,她那双小翅膀般的耳朵便微微动了一下。

“……我还以为,您一定会大发雷霆。”

“嗯——我本来是想那么做来着。”

连自己都觉得不可思议。明明情况明显异常,不安或恐惧却没有涌起一丝一毫。冰冷的束缚带也好,只穿一条内裤的可怜模样也好,在她开口说话的瞬间,就被涌上心头的“安心感”压了过去。

“大概,我已经信任你胜过信任自己了吧。你有什么难言之隐,对吧?”

轻轻吐出一口气,再次把脸转向天花板。

“多谢您体谅,管理员。如果事先打招呼的话,您肯定会逃走,所以我……擅自采取了这样的方式。”

“我会逃走的理由……难道是,我放了两周前的造影检查的鸽子?还是说,要训我昨天讨伐安格洛斯的时候,谁都没带护卫的事?或者……”

为了尽量挽回一点印象分,我把能想到的“罪状”都列了出来。

“我把你放在冰箱里的布丁吃了,你在生这个气吗?”

“我的布丁……您吃了?”

“因为它看起来太好吃了嘛。下次还你十倍,原谅我吧。”

佩利卡把握着的右手抵在嘴边,轻轻清了清嗓子。

“……这件事,我们待会儿再谈。”

或许我说错了话。我在心里做好“十倍不够”的准备,又补了一句“对不起”。

“请放心。布丁的事暂且不论,我并没有生气。把您带到这里,是因为有一件事,无论如何都需要您配合……”

“请讲。佩利卡监察官。”

得知不是要挨训,我的脸颊自然而然地松弛下来。这次又会被拉去参加什么“游乐项目”,我甚至有些期待。

“管、管理人……那个……”

“嗯?”

察觉到她声音里的犹豫,我再次把脸转向右边。她白皙透明的肌肤上,泛起了淡淡红晕。

“您知道……『榨精』这个词吗?”

那一瞬间,时间仿佛凝固了。因为有面具挡着,她应该看不到,但我这辈子从没这么高速地眨过眼。

“榨、榨……什么?”

“榨精。字面意思是『榨取精液』……没听过也很正常。不如说,您没听过反而让我放心了。”

“呃……”

因为多嘴问了一句而让她产生了误会,不过这也不是什么完全没听过的词。自打从石棺中醒来,我自认也算是见识到了这个世界的广阔。不光是帝江号或塔罗Ⅱ的事情。

——只是,没想到从她嘴里会蹦出这种“那方面”的词,实在让人猝不及防。

“我按顺序说明吧。有一件事一直没向您汇报……本舰除了医疗室和会客室,还有一个叫做留置室的空间。”

“那……我大致知道。是像陆行破碎者或沧贼那样,用来关押不能放任不管之人的房间,对吧?”

既然是以开拓塔罗Ⅱ为目标活动,与不法之徒的冲突就是家常便饭。有些是一脚踹散就此了结,也有根据对方的重要程度、掌握的情报等情况,不得不将其拘押的情况。

“但是,我们既不是警察,也不是法院。就算可以暂时拘押他们,也不能在必要之上进行审讯,或加以处罚。对吧?”

“是的,这是基本原则。本舰除了医疗室和接待室之外,还有一个叫留置室的房间,之前没有告诉过您……”

“这……我大概知道。就是用来关押那些像陆行者或沧贼一样,不能放任不管的家伙们的房间,对吧?”

这段原文中,有一句是:
“本艦には医療ルームや応接室の他に、留置室というスペースがあるんです”
→ “本舰除了医疗室和接待室之外,还有一个叫留置室的空间”
——不对,这句应该是佩利卡说的,被管理员打断了。

“唔……”

熟悉的、无机质的天花板。刺鼻的消毒液气味。眯起眼避开人造光,将戴着半面具的脸缓缓转向右侧。

“佩利……卡……”

与那天一样,她坐在床边。被削成圆形的苹果直接放在盘子里递过来的情景浮现在脑海中,忍不住轻轻笑了出来。

“您醒了,管理员。”

清澈的蓝色眼眸转向这边的一瞬间,亚麻色的柔顺头发轻轻晃动。声音和平时毫无二致,理性而温和。

“这、这里是……?”

“这里是帝江号(迪江号)的医疗室。不是一般操作员用的病房,而是管理员专用的单间……”

佩利卡双手交叠放在膝上,透过她的肩头,纯白基调的室内隐约浮现在眼前。虽然称作医疗室,却是个莫名充满设计感的空间。墙边摆着看起来就很舒服的沙发和观叶植物,枕边的侧桌上,整整齐齐地摆着水壶、干净的玻璃杯,还有一瓶带橙色盖子的透明瓶子。天花板上的扬声器,正轻轻流淌着放松用的音乐。

“对不起,我记忆非常模糊。傍晚开始有会议安排……我记得是在舰桥和你碰头……”

“您说得没错。之后我们俩,一起往会议室移动了。”

“我……被你示意先走……”

在脑中摸索的记忆之线,到这里便戛然而止。看向墙壁上的电子钟,显示已过晚上十一点。

“我……昏过去了吗?”

像是寻求印证似的,抬头看向坐在旁边的リーベリ。一直俯视着仰躺的我的那双眼睛,第一次垂了下来。

“是的。是我做的。”

“欸?”

擅长电磁艺术(Electromagnetic Arts)的她指尖上,迸发出噼啪的青白色电光。我赶紧想撑起上半身,但只是后背稍稍隆起,便再也无法动弹。勉强能动的只有头部,低头一看,发现与床一体的铁制环扣,正牢牢锁住我的双腕和双脚,将四肢完全固定住了。

“这、这是……”

“抱歉吓到您了。恕我冒昧,我暂时限制了您的行动。”

但让我吃惊的还有另一件事——那件金属质感的技术外套和钻石纹样的毛衣都不见了。昏倒前穿着的衣物,连同裤子和衬衫全部被剥掉,只剩下一条聊胜于无的内裤留在下半身。

“这也是……你做的吗?”

“……是的。”

她深吸了一口气。

“能告诉我……理由吗?”

我刚这么一说,她那双小翅膀似的耳朵就微微动了一下。

“……我还以为,您一定会大发雷霆的。”

“嗯——我本来是想那么做啦。”

连我自己都觉得很奇怪。明明显然是不正常的状况,却完全没有涌现一丝不安或恐惧。冰冷的拘束具也好,只穿着一条内裤的狼狈模样也好,在和她交谈时油然而生的那份“安心感”面前,似乎都起不了作用。

“我已经信任你,胜过信任自己了。是有什么隐情吧?”

她轻轻呼了口气,我再次将目光投向天花板。

「感谢您体谅,管理人。如果事先跟您打招呼,您肯定会逃走吧……所以才采用了这种方式。」

“我看起来会逃吗……难道是说,前上周的造影检查放了鸽子的事? 还是昨天讨伐安格洛斯时,没有让任何人担任护卫,要训我一顿? 或者是……”

为了能给对方留个好印象,我把自己能想到的“罪状”一一罗列出来。

“你冷藏室里的布丁,我吃了,你在生气吗?”

“你吃了我的布丁……?”

“因为你看起来太美味了嘛。下次还你十倍,饶了我吧。”

佩丽卡用握着的右手掩住嘴角,轻轻咳了一声。

“……这件事,我们稍后再谈。”

也许刚才失言了。一边做好了十倍恐怕不够的心理准备,一边又补了一句“对不起”。

“请放心。布丁的事先不提,我并没有生气。把您带到这里,是因为有一件事无论如何都需要您的协助……”

“请讲。佩丽卡监察官。”

得知不是要挨训,脸颊自然放松下来。这次不知道又要陪她体验什么样的项目,我甚至有点期待。

“管、管理人……那个……”

“嗯?”

听出她声音里的动摇,我再次把头转向右侧。那张通透白皙的脸颊上,泛起了一层淡淡红晕。

“您知道……‘搾精’这个词吗?”

那一瞬间,仿佛时间停滞了。虽然隔着假面她看不见,但自己从未如此高速地眨过眼。

“搾、搾……什么?”

“搾精。正如字面意思,是“搾取精液”的意思……您没听过也不奇怪。不如说,您不知道反而让我放心了。”

“呃……”

因为贸然反问,害她误会了。其实并非全然没有听过——自打从石棺中醒来,我自认也算见识了世界的广阔。这不仅仅是指帝江号或塔罗Ⅱ上的一切。

只是——从她嘴里蹦出「那种」词,实在让我猝不及防。

「我按顺序说明吧。之前一直没跟您提过……本舰除了医疗室和接待室之外,还有一间名为留置室的房间」

「那……我大致知道。是关押那些不能放任不管的家伙的房间吧?就像陆行者或沧贼那些人?」

既然是以开拓塔罗Ⅱ为目标展开活动,与不法之徒的冲突便如同家常便饭。有时击退他们就算告一段落,也有时根据对方的重要程度或掌握的情报,不得不将其拘押起来。

「但是,我们既不是警察,也不是法院。就算暂时拘束他们,也不能进行超出必要的审讯,或者施加惩罚。对吧?」

「是的,这是基本原则。不过,为了达成目的,我们有时也会从被拘束的对象那里获取一些……协助」

「嗯?」

ペリカは握った右手を口元に当て、軽く咳払いをした。

「……その件は、後ほど改めて」

というやりとりがありましたが——

ペリカは何かを言いかけて、やめた。代わりに、情報端末を取り出して何やら操作すると、やがてディスプレイをこちらに向けて差し出してくる。そこには「性処理要員」という見出しと共に、ある文章が表示されていた。

「その……こちらをご覧ください」

「ええと……ワンド ( ノート)?」

「いえ。その隣の分類です」

示された指の先を視線で追い、該当する部分を口に出して読む。その項目はこう記されていた。

「【威圧による支配 ( コントロール)】……主に身体的な暴力、またはその匂いを感じさせる威嚇によって対象者の行動を支配する手法」

首を傾げながら、次に該当するだろう節を読んでいく。

「【暴力的な性行為 ( セックス)】……あー……」

「次です、次を読んでください」

「性」の文字に反応したのか、手招きで促しながら、ペリカの声が少し上ずる。

「はあ……わかった。『暴力的な性行為 ( バイオレンスセックス)、略してバイオレンス』……え、これ、セックスに暴力って書いて、バイオレンス……? いや、そんなことはどうでもよくて。ここで君がその話を……」

「その先が、あります」

続きを促すように、彼女は小さな瞳をまっすぐに向けてきた。仮面越しに、覚悟のほどを窺っているような気配が伝わってくる。もう後には引けない。

「……本艦の留置室に、レイラ ( LEILA)という名のモルモットが収容されているのですが、御存知ですか?」

「レイラ……聞き覚えがあるな。解放戦線 ( バラボシュカ)の残党を追っていた時、破壊活動の罪で拘留した……」

「そのレイラという名前が、どうしてラーンカ ( ラーンカ)の名と関連しているのか、管理人でしたら、もしかしたらご存知かもしれませんね……」

「何言ってるんだ、まさかそんな——」

喉まで出かかった言葉は、彼女の口元に浮かぶ笑みを認めた瞬間に消えた。冗談を言っているようには見えない。

「単刀直入に申し上げます」

背筋を伸ばし、正面から僕を見据えて、ペリカは告げた。

「管理人には、留置室に収容している“彼女”の説得をお願いします」

留置室。「牢越し ( ろうごし)」の逢瀬。

彼女——ノネットと呼ばれるマリス ( マリス)は、尋問官を自称する男から、一方的な「話し合い」を強要されていた。拒否権はない。搾精の意味を聞いた時点で、今回の任務の内容は大体察しがついた。

「よろしいですか。本艦の内規では、囚人に対する搾精は禁止されています。搾精は患者と看護師の——」

「いや、待って待って待って。ちょっと待ってください」

青ざめたペリカの顔を、つい押しとどめるように手のひらを向けて制す。じゅうぶんに息を吸ってから、意を決して口を開いた。

「それってまさか、本当に精を搾る的な、そういう……」

「私も気が引けるのですが……状況が状況ですので、非力な私からはどうしても」

申し訳なさそうに、ただし有無を言わせぬ声音で、ペリカはもう一度くり返した。背中に張り巡らされた拘束帯は一層きつく締められ、誤魔化しも言い訳も、到底許されそうにない。

それでも、最後まで抵抗の意志を示そうと、覆いかぶさるように乗っている半仮面を握りしめた。

「事が事ですから、合意の上でなければ応じられない。そういう……取引の申し出です」

「待って、なんでそうなるの。普通、いきなり拘束されて目覚めたら、もっと激しく暴れたり、怒ったりしない?」

「ふふ。何度か、そういう方もいらっしゃいました」

「それで、今回は僕がそういう役回りってわけか」

「ええ。半ばやけっぱちと言いますか……こちらとしても、これ以上打てる手がなくなってしまいまして」

肩をすくめ、おどけるように笑うペリカ。本物の笑顔で、困惑を隠しきれていない、ぎこちない笑み。

「ペリカがそこまで言うなら、何かよほど大きな事情があるんだろうね。最終的には、君の話を聞いてから判断することにするよ。見逃してほしいなら、素直に謝る」

「いえ。ここまで強硬な手段を取っておいて『あとはお願いします』などと、自分から言い出すはずがありません。今回ばかりは、本当に自分の首を絞めるような真似をしてしまいました」

「君がそこまで思い詰めるなんて、よっぽどか。ちょっと不安になってきたよ」

天井を向いたまま、気休め程度に言葉を紡いでいく。

「まさかとは思うけど、僕の実の父親が何かやらかしたとか。……いや、彼には幼い頃に死なれているから、関係ないか」

「違います。管理者は、何もしていません」

マットレスのきしむ音が聞こえた。先ほどよりもこちらに近い位置で。

「お、脅かさないでくれよ。今の僕は、こういう状態だからね」

「ふふっ。ふふふっ……」

手を伸ばせば届きそうな場所で、ペリカは小さく笑い声を漏らした。

「急にどうしたの?」

「いえ……管理人、本当に面白い方ですね」

「また、はしゃぎすぎた?」

たまに、子ども扱いされているように感じることがある。年下の女性から見れば、保護者やら何やら世話を焼かれる存在なのかもしれないが。

「いえ。皮肉ではなく、心からそう思います。……だからこそ、私は管理人にここへ来ていただくのを楽しみにしていたんです」

ペリカは椅子から立ち上がり、サイドテーブルの上に置かれたオレンジ色のキャップのボトルを手に取った。飴色の液体が半分ほど入っている。それをゆっくりと揺らしながら、僕の目の前に差し出してくる。

「まずはこちらの回復 ( リカバリ)ドリンクを。飲みながら、少しだけお付き合いいただけませんか」

「いいよ。それで、留置室の話の続きは?」

「ええ。私はこれまで、数々の罪人をこの目で見てきました。ですが、今回ばかりは、さすがの私も言葉を失いました」

「罪人?」

ペリカがベッドの脇に置いてあった透明なボトルのキャップを開ける。さらりと澄んだ液体がグラスに注がれると、髪を思わせる甘い匂いがふわりと立ち上った。差し出されるままにそれを受け取り、一口含む。

「──昨日の『例の会議』、覚えていますか?」

「覚えているよ。新しい航路の開拓と、エイシア ( エイシア)に拠点を移す可能性について話し合った会議、だよね」

グラスを抱えたまま、壁の時計をぼんやりと眺める。傍から見れば、何でもない夜の風景。しかし今、この空間には「状況証拠」という名の重い空気が立ちこめていた。

「あの会議の後、監察官から送られてきた書類を確認しました。すると、オペレーター三名の身分登録情報に、重なる点があることが判明しました」

「三名の……身分登録情報が?」

「はい。かつて大規模な実験施設『ミッドガルド』で研究員として勤めていたという、共通の経歴がありました」

「ミッドガルド……聞いたことがある。災厄螺旋 ( カラミティ・ヘリックス)って異宝 ( ダカラ)の研究拠点だったところだろう?」

「ご明察です。そこで行われていた人体実験の詳細については、いまだ謎に包まれていますが……」

「本題はそこからだね。君が言いたいことは大体分かったよ」

自分の中で、答えはとっくに出ていた。彼女が尋ねた「搾精 ( さくせい)」という言葉の意味——それが何を指しているのかを思い出した瞬間、ようやくすべての辻褄が合った。

「その実験に関わっていたという、十四人のオペレーターたち。拘束されても尚、男の精を搾り続けていた彼らのことは、君たちの間で『搾精事件』と呼ばれている。違うかい?」

「……お調べになっていたのですね」

「まあ、色々とね」

何せ僕は管理人の立場だ。これまでにも国家中枢から届く断片的な資料や、フォンタンから流れてくる閲覧 ( ブラウジング)履歴には、繰り返し目を通してきた。タロⅡが他国から干渉を受けないための布石として、或いは相手の想定外の動きに備えるための保険として、出来るだけ多くの情報は引き出せるようにしてある。

だからこそ、だ。ペリカが口にした「搾精」という言葉が、心なしか妙な引っ掛かりを感じさせる。

「頭の中を整理する時間をくれないか。かなり……複雑な気分だ」

抵抗しても無駄だと判断したのか、拘束に身を任せながら、まずは現状を把握することに努めた。彼女が言うには、僕が倒れた原因は低血糖らしい。それで体を起こせないのか、と合点がいった。意識を取り戻した時、なぜ体に力が入らないのか不思議だったのだ。

「改めまして、ここに連れてきたのは訊きたいことがあったからだ。とある大陸に生息している魔物で……セイレーン ( セイレーン)、という名前の魔物をご存知ですか?」

「セイレーン……『歌姫』の方?」

「いえ。ギリシャ神話に登場する鳥の魔物ではなく、比喩的・精神的な意味合いで語られることのほうが多い存在です。……平たく言えば、搾精悪魔とも呼ばれている魔物ですね」

悪魔。それはちょうど、僕の背中に刻まれているものと同じ銘だ。抱いていた「少々楽しみ」という気持ちが、じわりと綻び始める。

「噂を聞いたことがあるくらいだな。発情した牡を発情期の牝の匂いで誘い寄せ、黄金の毒を打ち込んで無尽蔵に搾り取る……そんな魔物 ( モンスター)だったと思う」

「詳しいですね。ですが、残念ながらその情報は正確ではありません」

「え?」

「正確に言うと、発情期を迎えた『牝』である私の身体は、勝手に匂いを放ってしまうんです。何も知らずに近づいてきた方の理性を、文字どおり粉砕してしまうほどに強力で。本来であれば、発情期の間だけ行動を休止してやり過ごすのが確実なのですが……」

「この時期にどうしても外せない要件があった。そういうことか」

「すみません、理不尽なお願いだとは重々承知の上で、お尋ねします」

ペリカは一度、静かに呼吸を整えた。

「私の面倒を、見ていただけませんか」

言葉はやわらかく、だが有無を言わせぬ力強さを感じさせる響きだった。

「……面倒を?」

「は、はい。正直に申し上げますと……発情期を迎えた私の身体は、理性とは別のところで昂ぶり続けております。止め方を知らず、ここ数日は一睡もできていません」

それはまるで、どこかで聞いたことのある「症状」だった。仮面の下で思わず息を呑む。

「その……」


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```

床が濡れて光る、薄暗い坑道。天井のあちこちからは、色とりどりのケーブルが無造作に垂れ下がっている。プラグとコネクタを接続する乾いた音が、深い静寂の中で規則的に鳴り響いていた。

「こっちだ」

先行するアイザックのペンライトの光は、かび臭い空気を切り裂くようにして真っ直ぐに伸びていく。デュークがそれに続き、フレデリカが最後尾を歩く。先頭と最後尾、二手に分かれての武装警戒が常に敷かれていた。

「おい……地下とは言え、流石に遠くないか」

「あの男の言葉を信じるなら、そろそろだろうな」

打ち捨てられた古いオフィスや小売店が点在し、埃と油の匂いが鼻をつく。長い間、人の気配がなかったことを如実に物語る空間だ。

だが、それらを束ねてなお、安い映画館よりもあるいは音響スタジオよりも、はるかに上質な空気が流れている。それはきっと、辺りを埋め尽くす天然木の壁材が生み出すものだ。深い杉の香りと焚き火のような温もりに包まれながら、小走りの探索は続く。

「まさか、この船に潜んでいるとはな」

周囲の警戒を怠らず、レオンハルトは慎重に腰を落とす。今のところ人気はないが、いつどんな連中と出くわすか分かったものではない。

「そうだな。俺たちの主戦場である地上とは違い、帝江号はおろか、市街地の外側にはほとんど人の目が届いていない。理不尽な密告で拘束され、牢に放り込まれた後は、同じ房の中に囚われていたわけだから……情報が錯綜するのも無理はない」

時折、冷たい風が廃墟の隙間から吹き抜ける。二人分の息遣いだけが、やけに大きく聞こえる夜道を、ブーツの裏を地面に擦りつけるようにしながら歩いていた。

「しかし、まさかお前と合流することになるとはな」

「全くです。それにしても……本当に闇医者なんて呼ばれる男がいるんですか?」

「見つけたら一発で、その不遜なツラを叩き割ってやるよ」

「ふっ」

言葉少なに交わされる短い会話。反吐が出るほど幾度となく繰り返してきたやり取りが、あの男を遠ざける。想い人の悲鳴が自分の名を呼んでいる気がして、その度に苛立ちが募るばかりだ。

先ほどまでいた場所は、非合法区画として有名な「旧市街」の一角。崩れかけた建築物がひしめき合う狭い路地に、ぽつんと佇む古びた医院。そこは、ホーム ( ホーム)と呼ばれる存在の溜まり場でもあった。

隣を歩くリーベリの長い脚が、鋲の付いた厚底ブーツのヒールを、一定のリズムで鳴らす。何者かの視線を感じたレンは足を止め、ガラスが嵌入された木製のドアに手をかけた。その先のロビーからは、裸電球の淡い光が漏れている。

「リーベリ……」

「うん」

入り口のガラス扉をくぐり、人影が少ない休憩所の中央へ。木の机とイスがいくつか置かれていて、奥へ進むにつれてうす暗くなる。手頃な席を見つけて腰を下ろすと、斜め向かいに座るペリカは、フードをかぶり直して表情を隠してしまった。少し迷ってから、正面の壁に嵌め込まれたカウンターへと視線を流す。

「お客さん、何にする?」

肩をすくめて見せたカウンターの男は、精気のない顔をしていた。それもそのはず、長く白い髪に獣じみた大きな耳。閉じた目尻からは、白い牙のようなものが覗いている。どうやら僕の考えが、そのまま全て口から漏れてしまったらしい。

「どこのザイオンの民 ( ザイオンのたみ)かは知らないけど、搾精の相談所に来るような奴が、長生きできると思えないな」

「確かに。ここで初めて『精気 ( せいき)』という言葉を知ったくらいだ」

彼が言うには、地下都市の情報屋から持ち込まれた「精気」を扱う品々や、それを利用した一連の事件は、今回の件と何か関連があるかもしれない、ということだった。

「もう何度も言っているように、本当にきれいな体をしていらっしゃる。なのに、どうしてこういう場所に来てしまったんですか」

「うーん……将来の夢は『バリバリ働くキャリアウーマン』だったんだけどね」

「それなら、なぜ?」

「さあ。気づいたらここにいた、っていうのが正直なところかな」

ショートカットの髪をした女は、くつくつと笑いながら首をすくめた。丸い耳と小さな鼻はダックスフントのそれを思わせる。一方、彼女が腰に下げたピンキーサイズの工具箱には、不釣り合いなほど大きなドリルが差し込まれていた。

「ここがどこで、何をしているのか、いまいちピンとこないの?」

「ああ、うん……まあ、そんな感じ」

「なるほど。そういうことなら、俺からも一つだけ質問させてくれ」

「……何かな」

「キミのそばに寄って、耳元でささやくこともできる。そういう関係か?」

何気ない口調の中に、面白がるような含みが混じっている。

「と、友達、です。ただの友達です! あなたこそ、その、見たことのない細かい模様の服を着て……ラグナロク級のボスって、もっとこう、威厳があるのかと思ってました!」

「はっ、知ったような口を利いて。一度捻り潰してやろうか?」

妖しく赤く輝くスリットの奥から、白い犬歯がのぞく。

「私、エリュトロスのことを話すと長くなっちゃうから、あえて今まで避けてきたんだけどね。愛が重いって言う?」

「……重いですね」

「でしょ? まあ今は、そっちのエルフの子を診てやってくれ。こっちは俺が面倒を見るから」

そう言って、木製のドアのところまで歩いていく。振り返った彼女は、いつもの微笑を浮かべていた。

「経過を見るためにも、これからちょくちょく顔を出させてもらうよ」

その言葉に、俺は素直に頷いた。

「トール……」

「ん?」

弾んだ声に、半仮面の下で口元が綻ぶ。

「俺のために時間を割いてくれるんだな」

「お前のためじゃないよ。勝手に動き回られても困るからな」

そんな言い方も、すっかり聞き慣れてしまった。

「そっか。じゃあ、俺が自由に動けるようになるまで、あと何日かかるかな?」

「あと半日。明後日にはあの船も出航するから、お前も一日中寝て過ごせる」

「大寝坊ができるのは、悪くないな」

からかうように言いながらも、彼女は視線を外さない。フェミニンな色のリップが、微かに三日月型に持ち上がっていた。

この一連のやり取りは、お互いに意思疎通ができているのか不安になってしまうほどスムーズだった。しかし、彼女と出会って数日という短い時間しか経っていないこともまた、まぎれもない事実である。

自分は彼女に、ここまでのことを許している。一方の彼女は、ただ護衛対象のエスコートとして、最初の数日間を共にしただけの男に、ここまでの尽くしようがない。

「どうしたの? じっと見つめて」

「……なんだか、君に申し訳ない気持ちになってきてね。普段からあなたに頼りっぱなしだし、迷惑を掛けてばかりだなって」

「何を言っているんですか。わたしが勝手にやっていることです。それに、管理人に命を救われたのは、私の方ですから」

「助けたって言っても、戦闘が終わった後の後始末くらいだよ。僕が戦場に出るのは、鵲 ( ジャックダウ)にトドメを刺すって決めた時だけで、いつも護衛を付けてくれている君たちに任せきりだし」

跳ねるような話し方。感情が昂ると語尾が上がる、彼女の癖だった。

「確かに戦闘には参加していただけませんでした。ですが、私がこうして無事でいられるのは、間違いなく、あの日の管理人のおかげです」

「……あの日、か」

ペリカの言葉に、僕の意識はあの日の記憶へと引き戻されていく。それは——今からおよそ三ヶ月前。帝江号の格納庫で、整備用ロボットが暴走した時のことだ。

ロボットの制御プログラムに異常が発生したという報告を受け、やむを得ずブリッジから緊急警報を発令した。医療チームが駆け付けた時、操縦士を含む三人のオペレーターが折り重なるように倒れており、出血量だけは大量、ただし奇跡的に重傷者ゼロという壊滅的な状況だった。

「で、でかい図体のくせに、真っ先に逃げ出したからね。あれには本当に驚かされたよ」

「あの時は……すみませんでした」

ペリカに助け起こされた時のことを覚えている。自分が逃げた後、彼女が単身でランドブレーカーに飛び掛かっていったと知った時は、肝が冷えた。……いや、少し違うな。あの時本当に「肝を冷やした」のは、従僕である僕が護衛の任を放棄したことについて、上司から始末書を求められるのではという心配だったりする。

「改めて、ごめんね。あの時はちょっとテンパってたというか」

「構いません。結果的に指揮官をお守りすることができましたから。……
佩利卡将倒握的瓶子在掌心缓缓转动。与理性的口吻相反,她眼底的深处,那双瞳孔中浮动着青蓝色的兴奋光芒。她负责舰船的预算编制,对所有浪费都目光如炬,此刻却连地板上洒落的大量润滑液都未曾一瞥,只是直直地注视着我。

心跳——渐渐加快了。

“那么,失礼了……♡”

佩利卡将右手转回水平,把掬起的润滑液在双手中抹匀,然后静静地说道。指尖垂着液滴,缓缓靠近那从前开口探出的屹立,仿佛慢动作一般。

“等、等一下佩利卡,那种脏地方……我连澡都还没……”

“有什么问题吗?”

“咦?”

太过果断的回答,让我一时语塞。

“……我忘了说。现行规则中写着,手淫时必须佩戴橡胶手套……不过我正考虑撤销这条指示。毕竟科学已经证明,裸手保温性更好,能给予更直接的刺激。若能顺利引导射精,审讯的效果也会提升吧。”

“可是,那……”

“正如您所察觉到的,很多操作员对直接触碰敌方要害有所抵触……所以,这最终只会停留在『推荐』的层面。”

“你、你……做这种事……不会觉得……没问题吗……?”

在离前端只剩几厘米的位置停下手,佩莉卡陷入了沉默。与其说是在犹豫,不如说是一种“停顿”——仿佛在仔细推敲着早已备好的答案。

“……当然。如果这是实际的审讯,那就另当别论了。”

“那是什么意思……”

“开始吧。ローション要干了。”

这话很难让人相信,是出自一个把八成以上的润滑液都滴到地板上的人之口。她仿佛在说不再接受任何反驳,用濡湿的双手包住肉棒,将那看起来短时间内根本不会干涸的润滑,慷慨地分给了我。

咕啾……啾噜……♡

“嗯……唔……!”

从顶端到根部,她仔细地将黏滑的润滑液涂遍每一寸。明明毫无犹豫的动作,却几乎感觉不到一丝疼痛。也许有润滑液的作用,但我能清楚地感觉到,她只用掌心柔软的部分在触碰。

“我好好……帮你翻开来哦。”

当润滑液遍布整个表面后,佩莉卡将手指搭在茎的中段。她灵巧地操控双手,将包皮向下捋去。

啵——♡

“啊゛——”

最粗的部分挤过出口,露出小鸡蛋大小的龟头。她先滴下祝福般的润滑液,又用左手像帽子般罩住,咕噜转了一圈——不,两圈,然后深深吸了口气。

“准备完毕,管理员。接下来进入正式的‘榨精’环节,您有什么要留下……要交代的吗?”

一瞬间,我似乎听到了一句不太妙的话。我本想提出各种抗议,但一看到她的眼睛,那股劲儿就立刻泄了气。正因为每天都同甘共苦,我才看得出来——那是认真的眼神。圣母般的微笑只是掩护,那仿佛连通着另一颗行星之海的深邃“蓝色”,已然表明了她的意志有多么坚定。

“佩、佩莉卡……那个……”

“怎么了?”

“我还没……做好心理准备……”

仿佛就在等她这句话似的,她轻轻“啊啦”了一声。那声音和平日凛然的声线不同,带着一丝妩媚。

“请放心。若是俘虏,想必每个人都会是同样的心情吧♡”

她话音未落,右手已经滑溜溜地贴上肉棒。拇指将茎身挑起,食指、中指、无名指三根手指绕到背筋上。

“等——”

我在这个舰船的图书室里,曾经见过一次蒸汽机的复制品。锅炉产生的蒸汽被送入气缸,内部活塞前后运动,从而传递力量。不会一开始就达到最高输出,前半段以平稳的动作提高压力,然后逐渐加快速度。

啾噜、啾噜、啾噜——♡

她的手势,简直让人想起那个过程。包裹着粘液向上攀爬的手指环,碰到龟头冠后折返,反复着完全相同的动作。

“唔……啊……啊……”

“不可以逃哦,管理员♡”

我并不是想逃。本来,四肢的自由就被剥夺了,就算使用Arts,恐怕也很难逃走。但胸口依然被冲击着,腰肢忍不住左右摇晃的理由,只有一个。

啾噜、啾噜、啾噜——♡

“佩、佩利卡……不行……!”

把自己一直托付给这女人的后背,如今却将比后背更重要的东西,第一次托付给了她。没过多久,那种感觉便排山倒海般涌来,化作难以忍受的“快感”。

“射出来也没关系哦……♡”

透过面具四目相对的瞬间,她温柔地如此说道。我害怕被她觉得太快,不敢老老实实发出声音,而她连这份心思都提前预料到了一般,那句话让我既感激又害羞。

“我……忍不住了……ッ”

比起往返的右手,这份细微的关怀更让我心神荡漾。迎来绝顶的刹那,嘴巴自然半开,腰肢猛地向上浮起。

“啊゛——!”

噗嗤♡ 噗噜噜♡ 噗咻咻咻——♡

宛如矿山区域里的间歇泉,白色液体猛烈地喷涌而出。温热的液体飞溅在腹上,同时一股浓郁的花香,将消毒液的气味彻底覆盖。

「不愧是你,管理人」

解开谜题时、扫清敌人时,总是从旁边传来的这句话,今天却带着完全不同的“湿润气息”。她不是那种会像萤石那样说反话的类型,所以这想必也是真心话吧。

然而,问题才刚刚开始。明明已经发射完毕的愚息,又被她缠上了。即使如此,行刑前那种好奇与不安交织的紧张感,却像被冲洗过一样淡化了。

紧张感はどこかへ消え去り、開け放たれた窓から入る陽だまりのように、とろけた意識でペリカの顔を見つめる。至福の余韻に浸る間もなく、ローションで濡れる指が、再び肉棒へと絡みついてきた。

「わ、わかった、もう分かった! さっきのもう言うから!」

「あら、急にどうしました? 言い残したことはありませんか、と先ほどお聞きしたはずですが」

「そ、それは……言い残したというか、言いそびれたというか……」

何か企んでいそうな笑みを浮かべるペリカ。だが、待て。本題を思い出した。わざわざ「最後の夜」に罰を執行する以上、何かしら「伝えたいこと」があるはずなのだ。長年連れ添った相手の、ちょっとした気分の変化にも気づかない僕が、改めて口を開いた。

「その——尋問、がんばってくれてありがとう。でも、なんで急にそんなことを?」

「キミのためだよ」という言葉が返ってくるかと思いきや、ペリカは「ふふ」と鼻で笑うだけだった。最近の彼女はあまり笑わない。せいぜい口元をわずかに緩めるくらいで、仮面の下で声を出して笑うのは、僕が思いもよらないような企みを思い浮かべたときだけだ。

「まさか……何か、裏があるんじゃ……」

「さて——次の『定時連絡』をどうするかは、管次第ですが♡」倒握着瓶子,在掌心里缓缓转动着的佩丽卡。与她理性的语气相反,在那话语深处,两只眼眸中却浮动着青蓝色的兴奋光芒。她掌管着舰船的预算编制,对所有浪费都投以锐利目光——这样一位人物,此刻对洒落在地板上的大量润滑液一瞥也不瞥,只是笔直地凝视着自己。

心跳——在一点点加速。

“那么,失礼了……♡”

右手转回水平,将捞起的润滑液在双手中抹匀后,佩丽卡静静地说道。滴落着液滴的指尖,朝着从裤子前裆开口处伸出的那根屹立之物,如同慢动作一般靠近过来。

“等、等等佩丽卡,那种脏地方……连澡都还没……”

“有什么问题吗?”

“咦?”

过于迅速的回答让我一时语塞。

“……我忘了说。现行规则中写着,进行手淫时必须佩戴橡胶手套……但我正在考虑取消这条指示。因为科学已经证明,裸手保温性更好,能带来更直接的刺激。只要能顺利引导射精,审讯的效果想必也会提升。”

“可是,那……”

“正如您所注意到的。对于直接触碰敌方敏感部位,很多操作员都会感到抵触吧……所以这终究只是‘推荐’而已哦。”

“你、你呢……?做这种事……没关系吗……?”

在距离顶端还有几厘米的位置停下手,佩莉卡陷入了沉默。与其说是在苦恼,不如说是在对脑海中早已准备好的答案进行细致的推敲——那种“停顿”仿佛正是如此。

“——那当然。如果这是实际审讯的话,就另当别论了。”

“那是……什么意思……”

“开始吧。不然ローション要干了。”

这话实在不像是把八成的ローション都滴在地上的人说出来的。仿佛不再接受任何反驳似的,她用濡湿的双手包住阴茎,将那似乎根本不会干涸的液体,慷慨地分给了我。

咕啾……啾噗……♡

“嗯……唔……!”

从顶端到根部,仔细地涂上黏稠的润滑液。明明是不带一丝犹豫的动作,却几乎感觉不到疼痛。也许有ローション的作用,但我能清楚地感觉到,她只用掌心柔软的部分接触。

“我好好……帮你剥开哦。”

当所有表面都沾满润滑后,佩利卡将手指贴在茎部中段。她就那样灵巧地操纵双手,将包皮向下捋去。

噗噜——♡

“啊——!”

最粗的部分挤过出口,露出小鸡蛋般大小的龟头。她先用右手滴下祝福的ローション,再用左手像戴帽子一样覆住,咕噜转了一圈——不,转了两圈,然后深深吸了口气。

“准备完毕了,管理员。接下来要进行正式的‘榨精’了,您还有什么话要留……有什么要提醒的吗?”

那一瞬间,仿佛听到了什么不太妙的话。我本想把所有的不满都申诉一遍,但一看到她的眼睛,那股劲头便烟消云散了。正因为每天都与她同甘共苦,所以才看得出来——那是认真的眼神。圣母般的笑容不过是伪装,那双似乎连通着异星海洋的深邃“蓝色”,替她表明了意志的坚定。

“佩、佩利卡……那个……”

“怎么了?”

“我还没有……做好心理准备……”

仿佛一直在等她这句话似的,佩利卡轻轻“哎呀”了一声。那声音不同于平时凛然的语调,带着一丝妩媚。

“请放心,只要是俘虏,想必大家都会这么想的♡”

话音刚落,佩利卡便让右手滑溜溜地贴上了肉棒。拇指将茎身抬起,食指、中指、无名指三根手指缠上背面的脉络。

“等……”

这艘船的资料室里,她曾见过一次蒸汽机的复制品。锅炉产生的蒸汽被送入气缸,内部活塞前后运动以传递动力。它并不会一下子达到最高输出,而是在初期通过平稳的动作来提高压力,逐渐加速。

チュクッ、チュクッ、チュクッ——♡

她的手势,简直让人想起那台机器。裹挟着粘液爬上茎身的指环,撞到龟头边缘后折返,重复着完全相同的动作。

“唔……啊……啊……”

“不能逃哦,管理员♡”

我并没有想逃。既然四肢都失去了自由,就算用上异能,多半也逃不掉。尽管如此,胸口还是阵阵紧缩,腰肢忍不住左右摆动,理由只有一个。

チュコッ、チュコッ、チュコッ——♡

“佩、佩莉卡……不行……住手……!”

从很久以前就托付了后背的女性,此刻,我第一次托付了比后背更重要的东西。那份感觉无法用任何事物替代,在化作难以忍受的“快悦”汹涌而来之前,并没有花上太多时间。

“射出来也没关系的……♡”

透过面具四目相对的一瞬间,她温柔地说出这句话。明明害怕被认为是太早射精、无法坦率出声的我,连这份心思都被她提前看透了一般,感激与羞耻同时涌了上来。

“我……忍不住了……ッ”

比起往复运动的右手,那细微的体贴更令我心神荡漾。迎来高潮的刹那,嘴巴自然地半张,腰肢猛地浮起。

“啊゛——!”

どぴゅるッ♡ びゅびゅッ♡ びゅるるるッ——♡

白浊的液体宛如矿山区域里的间歇泉一般,猛烈喷发。温热的液体飞溅在腹部,同时一股浓郁的花香盖过了消毒液的气味。

“不愧是你,管理人。”

在解开谜题的时候、在歼灭敌人的时候,那总是从身旁传来的话语,今天却带上了截然不同的“湿意”。既然她不是那种会像萤石一样说话带刺的人,那么这也应当出自真心吧。

然而,真正的问题从这时才刚开始。应该早已射完的愚息,却依然保持着坚挺的状态。

「ありがとうございます。ですが……」

優しく手を離し、ペリカは立ち上がった。

「今日は、まだまだこれからなので♡」

そう言い残すと、傍らの充電スタンドに立てかけてあったハンディタイプのアイロン——そう、あのスチームアイロン——に手を伸ばした。コンセントに差し込み、表示ランプが点灯するのを待ってから、たっぷりとローションを含ませた小さなスポンジを本体に載せた。

「その……それは何に使うんだ……?」

恐怖に硬直する声帯。ずるり、ずるり、と無機質な駆動音を響かせて、充実した湿り気を含んだ蒸気が、ホースの先から溢れ出る。

「これから行う新しい尋問方法に、必要なものですから。……とはいえ、初めての試みなので、道具の準備が不十分なのは否めません。今はスチームの温度が高すぎるので、少しだけ……冷ましますね」

喉を鳴らすようにゴボゴボと泡立つ、青い液体が入ったビーカー。それを右手に持つと、ペリカはそっと、スチームノズルの先端を浸した。

「シーッ……」

しばらくして、ノズルから出る蒸気が落ち着くのを待ってから、彼女はさらに手を伸ばしてきた。ハンドルの位置は変わらない。ならば、狙っているのは当然、別の場所だ。

「ちょ、ちょっと待って……! ペリカ、それは……!?」

「大丈夫です。このラバーは耐熱性に優れていますから」

「そうじゃなくて……っ! 先っ……先っ! まだ、洗ってないから……!」

「あら。それでは、今ここで綺麗にしてしまいましょう♡」

ペリカは構わず先端へと噴出口を向ける。前屈みになりながら、露わになった亀頭にノズルを挿入し始めた。でこぼことしたいぼのような突起に引っかかりながら、先端の小さな穴がぬぷりと押し広げられていく。

「んあ゛っ♡ あ゛、そ……そんなとこ、ああっ♡」

尿道に、太くて丸いゴムの塊が、ぬるりと侵入してきた。ローションはただの潤滑剤ではない。ラバーを柔らかく膨潤させ、さらなる効果を発揮するための「触媒」だったのだ。

ぐりん、と内側からねじられ、一瞬の空白が生まれる。その後、老廃物の排出路は容赦なくこじ開けられていった。

「こ、これは……ちょ、ちょっと待っ——」

ぶちゅうううっ♡

少年の抗議も虚しく、乳白色のジェルが亀頭から内側へと流し込まれる。それは尿道の最奥で存在を主張し、かと思うと、少しずつ膣の方へと落ちていくのが、腹の奥で生温かく感じられた。

「な、なにが……入っ……て……?」

ローションを注入しただけ。そう言いたげな顔のペリカ。たしかに中に入ったのはローションだ。しかしなぜ——男である僕が、嫌な予感に背筋を凍らせているのだろう。

その答えは、すぐに明らかになる。

ペリカは何の前触れもなく、肌に直接張り付くようなラバーの黒を、僕の眼前に掲げてみせた。

「こちらを装着していただきます。先ほども申し上げたとおり、これからは『正規の手順』に従わなければなりません。次はすべて、委任状に基づいて進めさせていただきますから」

圧縮空気を解放されたかのように、身体から血の気が引いていく。先ほどの言葉はやはり文字通りの意味だったのか。「責任を果たす」とは「尋問を完遂させる」ことであり、例外なくその対象に、僕も含まれる。

「……これは?」

「捕虜の衛生管理に使用する、専用の器具です。ラバー製で、おちんちんをすっぽり覆うように装着します」

「まさか、これに……入れるの……?」

「ええ。射精の瞬間、この管を伝って精液を回収する仕組みです。はい、失礼しますね」

ぱちん、と軽快な音を立てて、医療用のゴム手袋が手に巻きついた。実弾の入った小銃を手渡されたかのような緊迫感が、じわじわと背筋を走る。

「そ、それは……ペリカ……?」

「どうかしましたか?」

観葉植物に水をやるような調子で、彼女は軽く首をかしげてみせた。口元には、柔らかな微笑みが浮かんでいる。対する僕の表情は、今にも泣き出しそうなほど強張っているに違いない。冷静を装った質問とは裏腹に、この光景を目にしているだけで精一杯だった。彼女が握っているものの意味と重みを思うと、自ずと背筋が凍る思いがする。

「ううん……なんでも、ない」

「では、続けますね♡」

赤子の手をひねるような気安さで、ペリカは宣言した。青い瞳が綺麗に澄んでいく——それは、研究に没頭するときのそれと同質の、熱と集中を帯びた光だった。手のひら全体で根元を覆うように握り込み、もう片方の手を重ねてくる。

どんなに握力が強くても、単なる手では射精を促せない。ペリカの指が丸太のように太い茎を包み込み、真上からゆっくりと圧をかけてくる。

じゅぷぷぷぷぷぷぷっ♡

「お゛っ♡ ま、まって……それっ……♡」

「待ちません♡」

天井に貼り付けた吸音シートのように、言葉をことごとく吸い取られてしまう。初めは上下に竿をしごく単調な動作に思えた。しかし、その指が作り出す「捻り」と「押し」の複合技は、真面目な見た目に反して驚くほど丁寧で、かつ確実に僕の弱点を捉えていた。

「んあっ、ぁっ♡」

粘着性のあるローションが快楽のノイズを増幅していく。空気を巻き込み、弾けるように鳴る水音は、この場に居合わせる二人以外には届かない。

「もう少し、スピードを上げますね……♡」

唐突に、ペリカの手が加速する。

「あっ、ちょっ、ペリカ——っ♡」

射精直後の快楽と痛みが混ざったままの陰茎を、問答無用で責め上げてくる。一度吐き出したというのに、またなにかが込み上げてくる感覚に、頭の中が真っ白になっていく。

「んっ……♡ ど、どうし……て……♡」

「心地よさそうな声を聞くと、こちらも頬が緩んでしまいます」

余裕綽々の笑みを浮かべてはいるが、うっすらと赤くなった耳が、彼女の言い分が建前であることを教えてくれていた。少しからかってみたいという気持ちも、こちらの口からは音にならなかった。

「♡ はふぅ……ん♡ も……ダメ……」

「先ほどの三倍、長く続けますね」

聞き捨てならない一言に思わず顔を上げたとき、目と鼻の先で、彼女は仮面を外していた。

「どうかしましたか? 管理人」

「ペリカ……それ……」

「いいえ。これは『仕事』の顔です♡」

外した仮面を左手に持ち替え、右手を離れたペニスの根本まで戻してから、彼女はしなやかな笑みを見せた。絶えず向けられてきた笑顔はすべて「表」のもので、内側から滲み出る「本音」は、今まさに目の前にある。

(それでも——嫌いになれないんだ)

時間差で暴走し始めた腰を何とか落ち着かせようと、僕は腹筋に力を入れた。太ももの裏側がじんじんと痺れる。続く悦楽の波に飲まれてしまわぬよう、指先は必死にシーツを掴み、首を振って何とか持ちこたえた。

無論、勝てるわけもなく——最愛の「奴」とペリカの手のひらとの、あまりに分の悪い持久戦は、そのまま幕を開けたのだった。

最初の一撃から、あまりに脆かった。全体を包み込むような大きな動きから、電動ドリルがごとき高速振動を腰に流し込まれ、全身の力を抜いた瞬間を狙って敏感な裏筋を「こ」の字に押し上げられる。何度も、何度も、何度も——。

「あっ、あっ、あ゛っ——♡」

出したばかりだというのに、己の体は正直なもので、先端からは早くも透明な雫が溢れ出ていた。

「いい感触です。管……しゅっ……♡」

自分の手の中で素直に反応する獲物に、ペリカは満足げに頬を緩める。準備運動がてらの行為だったはずなのに、初めて彼女の手を借りた日よりも上達していて、むしろこちらが教わりたいくらいだ。髪の毛一本分のずれもない絶妙なリズムが、脳の奥を直接刺激している。

「ふう……ッ、ふう……ッ」

呼吸が次第に荒くなる。まだ寸止めの状態だというのに、先ほど射精したばかりの分身は、再び限界へと近づいていく。すべて彼女の手のひらの上だ。

「では……こちらもそろそろ限界ですね。ローションを追加します」

ペリカは床に倒れたボトルを拾い上げ、手のひらに新しいローションを注いだ。彼女の意図を理解するのに、そう時間はかからなかった。

「ちょ、ちょっと待っ——♡」

滴る潤滑剤をまとわせた二枚の手のひらで、先端から根元までを一気に挟み込まれた。ありったけのローションが亀頭に殺到し、こぼれた分まで吸い戻すかのような勢いで、ぬるぬるとした粘度が亀頭から竿へと伝わっていく。

「んッ♡ あ、あっ……ペリカ、ペリカ……♡」

「落ち着いてください、管理人。ここからが本番です」

リズムに変化をつけるかのように、手の動きは徐々にゆっくりとなっていく。

チュプ……チュプッ……チュプ……チュプッ♡

密着したラバーが床に落ちているローションを拾い上げ、指の隙間からせり上がってくる。いわば「手袋越しの素手」であるそれを、より丁寧に、より執拗に、亀頭のへりや裏筋といった弱点を逃さず責め立ててきた。

「はぁ……ッ、ん……そこ……そこは……♡」

「こ、これは……射精予感の波形を観測しましたっ♡」

モニター越しのオペレーターにでもなったかのような、上擦った声。ペリカは「搾精記録第一号」の達成を心待ちにしているように、嬉々とした手付きでペニスを扱き続ける。

「は、はやく、僕に隷属の証を……♡」

「ふふ、おちびさんは隷属の証を確認したくてたまらないご様子。ただし——」

ん、とペリカはそこで小さく唸り、仮面の縁を指先で直した。

「——隷属の証は、きっちりと頭まで包むように被らないと効果がありません。脇からこぼれた部分は無効、ですね♡」

いつの間にか落ち着きを取り戻していた伊月は、この期に及んでも他人を気遣っている。そんな彼の、唇の端に付いた唾液のひとしずくを、ペリカは目の前で——

下品な音を立てて舐しゃぶった。

ちゅるっ、ちゅるるっ——♡

「ひっ……!?」

「余分な水分は取り除きました。それでは、続けますね」

濡れた下唇が艶やかに光る。彼女が口を開くたび、桃のような香りがふわりと漂ってくる。ローションの人工的な匂いと合わさって、肌を犯すような甘い芳香へと変貌した。そして、その桃色の唇から洩れる声音は、さっきまでとは確かに輪郭を変えていた。

まるで聞き覚えのある、あのときの声色——

*

少女は不気味な静寂のなか、まっすぐに夜空を見上げている。標的のビルの屋上から身を乗り出すように、屋上に降り立つコウモリの影を待っていた。

あれから三年——あの大災厄から三年の月日が経ち、彼女は十三歳になっていた。庇護者の女医と共に世界を転々としてきたこの船には、その時々の想い出が無数に刻まれている。

「……何か言いたそうですね」

暗闇を背に佇むコウモリは、笑っているような声音でそう言った。

「この面を見るのはお前で三度目だが、いまだに儂の目が眩んでしまわぬか」

やめてよ。あなたの仮面が、いちいち眩しいだの、可愛いだの言われる筋合いはないでしょ。

「いや、あの……すみません。ちょっと見とれてました」

理由になってないな。落ち込むように首を垂れるモモタロウに、コウモリの瞳は好奇心の光を強くしていた。

「……ふふ。武器を向ける度にその様子では、にらみ合いも長引きそうですな。よろしければ、わたくしと軽くお茶でもいかがです?」

いつの間にか、手に湯気の立つコップを二つ持っている。トリックを解明するより先に、反射的に唇が動いていた。

「……いただきます」

差し出されたコップを受け取り、一口含んでみる。じんわりと苦味が広がるそれは、どうやら番茶のようだ。

「ん……おいしいです」

「それは何よりです」

もしこの湯呑みが毒入りだったら、と思う。あるいは、どこかの機関の尋問部屋と同じような「仕掛け」がしてあるかもしれない。だが、ここまでの会話を振り返ってみて、その疑念はすぐに氷解した。彼女が僕に「見せたがっている」のは、そんな副作用の類じゃない。

「ひとつ、聞いてもいいか?」

「なんでしょう」

「その——俺たちが捕まった時のことだが。お前さんの狙いは、本当に脱走だったのか?」


ペリカは大きく目を見開いた。仮面越しにも、何かを告げるべきか迷っているのが伝わってくる。

「……本当のことだけ言うなら、少しだけ迷いました」

「迷った?」

「自分がやっていることが、正しいことなのかどうか」

「……そうか。正義が、曖昧になったってことか」

「いいえ。そうではなくて——」

息を吸い込み、紙飛行機にでも語りかけるように、ポツリと落とす。

「あなたに捕まるかと思いました。間違っても、私があなたを捕まえるなんて、どうかしてますよね♡」

ぽかん、と口を開ける僕を見て、ペリカは満足そうに微笑んだ。

「……どうして、その結論に至ったのか。理由は聞かないのね」

「心の準備が——できたから」

再び右手がペニスへと伸ばされる。さっきまでの、僕を逃がすまいと固定していた手と同じもの。それが今度は、ゆっくりと左右に扱き始めた。

「この手で貴方に触れられること、嬉しく思います。どうか……そのまま乱れていてください」

最初から振り出しに戻ったような、ゆるいスピードでの再出発。しかし、一度開発されたそこは、もう元の感覚など覚えちゃいなかった。まだ精を吐き出して間もないというのに、手のひらの動きに合わせて、腰が勝手に揺れ出す。

「あっ、あっ——♡ はぁ……ペリカ、ま、待っ——♡」

「ここ、少し硬度が落ちていますよ。凝りをほぐすつもりで、じっくりと揉みましょうね♡」

そう言ってペリカは、先端近くの袋を指先で転がし始めた。ここを揉まれると、射精直後の過敏な余韻を、細い糸で引っ張られるかのように刺激される。内側の奥で何かが蠕動するような、ぞわぞわとした甘い感覚に、喉の奥から甘い吐息が漏れ始めた。

「あっ……だめ……それ……感じちゃう……」

「こちらの方がお好きなのですね、管理人♡」

意地の悪い微笑みとともに、彼女の指が亀頭をくすぐるように撫でた。根元から尖端まで、まるで猫をなでるような愛撫。シャワーを浴びせられるだけで精一杯の射精直後とは思えないくらい、彼女の刺激は的確だった。

そろそろ、抜いてくれてもいい頃合いなのだが。

「ぁ……ッ ペリカ……っ♡」

「あと二つ、仕掛けが残っていますよ」

「へ……?」

首をかしげてみせると、ペリカは「ふふっ」と抑えめに笑った。これから先にあるものは、未知の感覚への恐怖か、それとも甘い期待か。内心、胸を高鳴らせながら、その続きを待っていると——彼女は手を伸ばし、机の引き出しから黒い衣類を取り出した。

「お待たせしました。ここからは、こちらの登場です♡」

無造作に放り投げられたそれは、紐のように細く伸びた数枚の黒い布切れ——いや、錯覚などではなかった。光沢を放つそれは、僕の履いているパンツとまったく同じ素材で作られていた。

(ラバー……! どうしてこんなところに、ラバーが……!?)

ペリカは間延びした口元を仮面の下に隠し、てきぱきとテーブルの上に「道具」を並べていく。眼前に広げられたそれは、どれも見たことのない形状ばかりだった。

三つ又に分かれた蛇口のような形をしたもの。左右にベルトのついた黒い長方形の布切れ。硬質なプラスチック製のハンガーのようなもの——その先端部には、小さな鈴がぶら下がっている。

「お待たせしました。本日の本題である『公認仕込み』へ移りますが、よろしいですか?」

「こ、これ、何に使うの……?」

首を傾げながら、僕は代表的なものに指を伸ばす。中央に穴が開いた乳首サイズのラバー製ディスクだ。裏面にはぴっちりと密着するための粘着ゲルが塗られており、表面には無数の突起——正確には、針先がいくつも並んだ「乳首用ブラシ」の類だった。

「説明します。こちらは自滅的な快楽を強制するためのトレーニング用ギアの試作品になります。旧式のルールでは、逃げ回る男の子の腰を捕まえて、こちらが一方的に動くことで射精へと導いていました。しかしこの製品を使えば、腰を動かすこと自体が快楽として報酬を与えられ、自発的な射精を促すことが可能です。座学のみの指導に比べて、はるかに高い教育効果が見込めます。実地訓練——と言っても差し支えないでしょう」

腰を抜かし、あらん限りの力で座面を握りしめている僕のすぐ横で、ペリカは淡々と説明を続ける。口元では、優しい微笑みを絶やさないまま。

「現在地は船内の資料室、この場にいるのは管理人と私の二人だけです。防犯カメラの映像を今、確認しましたが——記録は正常に動作しております」

「そ、それは……前もって言ってくれれば……」

「もし事前にお伝えしていたら、果たして管理人さまは来てくださいましたか?」

答えは、火を見るよりも明らかだった。ペリカも分かっているからこそ、極秘裏に話を進めていたのだろう。目の前で畳まれた長袖のシャツも、日光を燦々と浴びる乾いた下着も、その確かな証拠だ。

彼女は事もなげに言った。「この部屋の防音性は、万全ですから」

「そこは……考えてあります」

追い込まれているのは、明白だった。もはや処女を守るという曖昧な誓いのほうが、むしろ馬鹿馬鹿しくなってくる。膝を震わせるだけの矮小な自分を恥じつつ、頭の中では石を投げ入れても果てしない井戸のような光景を想像して、少しでも気を紛らわせようとしていた。


「确实……我见过伊冯娜……」

“是吗。您和她谈了些什么呢?”

“我、不能说。”

作为利伯瑞象征的侧头部耳朵,再度微微颤动了一下。

“……明白了。那么,下一个问题。”

本以为会被追问到天涯海角,佩丽卡却干脆地退让了。然而,安心只是一瞬间的事。

“近几个月,您与卓安天师的会面似乎很频繁。据我所知,特别是与武陵合作推进的项目应该没有吧……请问是什么事情呢?”

“那是……”

在被连绵不绝的巨浪般的问题冲刷之际,我将目光移向墙上的时钟。

“这、这个也……不能说。”

“原来如此。”

她的反应虽然保持着冷静,却带着某种威慑感。若非不断告诉自己“这是一场测试”,恐怕早已因恐惧而招供了。

“谢谢你,管理人。”

“哎……?”

这出乎意料的一句话,让我差点表情失控。
没有理由的感谢,最是令人毛骨悚然。

“你故意扮演嘴严的俘虏,为的是帮助我们制作出精度更高的手册吧。作为负责人,我由衷感谢。”

“不、不是的。不是演技……是真的……”

“这样的话,我也得拿出真本事了。”

她从枕边拿起瓶子,用另一只手抹上更多的润滑液。然后直接将充满滋润的手掌从正上方盖在龟头上,缓缓画圈。

“啊゛啊♡”

这是瞄准了最敏感部位、堪称极致的折磨。如电流窜遍下半身的强烈快感,说是禁招也不为过。

“这个……停下゛……!!”

明明长着毛茸茸的装饰羽毛和人类的耳朵——足足四只“耳朵”,却完全没有要听取这边请求的意思。不,应该是听到了但故意无视吧。手掌按在裸露的黏膜上,像打磨宝石一般默默地来回揉弄。

吱溜゛、吱溜゛、吱溜゛——♡

龟头,在燃烧。

“呜゛啊啊……!!”

“请再忍耐一下,管理人。我也不想做这种‘过分的事’,但是……要让您恢复勃起状态,集中刺激敏感部位是最有效的……”

仿佛是在亲自证明这番话的正确性,已经射完第二次、理应筋疲力尽的肉棒,竟又渐渐有了反应。

「您不必刻意忍耐。长夜漫漫,不用忍着,尽管射出来就好。」

佩丽卡语气轻松地抛下这句话,同时加速了按在龟头上的手掌的旋转,用力地碾磨起来。

「啊゛、又要……、来了……ッ」

毫无抵抗之力,被第三次大浪吞没。

ぴゅるッ、ぴゅるるぅ——♡

「嗯……果然,量开始变少了呢」

佩丽卡看着那如同漏水般微弱的吐精,皱起了眉头。

「不必担心。根据医疗班的资料,男性精巢的容量,单侧是十五到二十毫升。这些并不会全部作为精液排出,一次射精量大约五毫升来考虑的话……也差不多是时候了」

明明是在帮我打圆场,可不知为何,一丝落寞却掠过心头。
不,现在不是在意这种事的时候。

「佩、佩丽卡……这个测试,到底要持续到什么时候……」

「这个嘛……医学上,说是第二十次发疯,第三十次会有生命危险……」

比起她告知的数值,更让人胆寒的是这种数据居然真的存在。

「不过,那终究只是计算上的次数。实际上据说很可能在超过第十五次之前就会昏过去,所以事实上差不多就是以那里为终点吧。」

「那、那……」

「当然,这也会影响到明天以后的工作……所以,我们先以今天的目標『十次』為準吧。」

既然是超出常轨的数字,那么是十次还是十五次都毫无区别。

「对不起,佩利卡。我确实非常想协助你制作手册……但再这样下去,那个……体力上……」

我斟酌着措辞,委婉地表达了放弃的意愿。过去从未以“体力”为由中断过战斗,但这次情况不同。

「没关系,管理员。接下来我也会全力支援你的。」

「支、支援……?」

这矛盾的措辞让我一时无法理解。就算这是测试,她也应该是审问方——本该是不由分说地刺激俘虏的性器、从身心两方面将其逼入绝境的一方。这样一个人说要“帮助”我,究竟是什么意思?

「可能会有一点点刺痛感……不过我想您很快就会习惯的……」

佩利卡说完,用右手轻轻包裹住我的阴囊。温柔地揉搓了三四下——下一瞬间。

「嗯呜……!?」

局部窜过一阵刺痛感,我不由自主地拱起了膝盖。

「这……这是什么啊……♡」

「这是利用电磁源石技艺进行的『增精按摩』。我是用我的技艺生成的微弱电流,送入……嗯……管理人的精巢里的。」

从手臂和颈侧漂浮着的源石微粒来看,她的确在使用源石技艺。佩利卡的手指灵巧地拨弄着那两颗由薄薄皮肤保护着的睾丸。比起比喻,更让我恐惧的,是“真的有电流进入身体”这一事实——

「呜……啊……♡」

见到那不长记性、再度昂首的愚子,我不禁感到一阵愤怒。

「呵呵……漂亮,管理人。」

拜托了,别再夸我了。那并不是快感引起的自然反应,而是被单纯的电流刺激所驱动——就像按下了舰船墙壁上无数开关中的某一个,毫无情致地朝天挺立。

「不必害羞。而且……你的精巢似乎也被好好激活了呢。和射精后相比,胀起的状态明显好多了。这说明精子的生成进行得非常顺利呢♡」

这和在战场上电击安杰洛斯和大陆破坏者们的强力源石技艺是同一种——她的力量。感受着这股力量的一鳞半爪,我却……

「う゛ぁ……あ゛……♡」

僕の口からは、新たな苦悶の声が漏れる。

指の腹を使って、今度は睾丸の裏側をちろちろとなぞられると、試しに腰を抜かされんばかりの飛び上がるような快感が襲ってきた。

「は゛……は゛……♡ そこ……しご……きすぎ……っ」

「まだまだ遠慮しないでくださいね。これでも、強度は最大出力の三分の一まで抑えていますから」

「さんぶん……のいち……??」

言葉を発した瞬間、ぼんやりと熱を帯びていた感覚が急速に冷えていくのを感じた。

それだけの衝撃を込めた電気を送り込まれていることへの恐怖が、下腹部から全身へと波紋のように広がっていく。

「あ……っ、それ以上は……流石に……」

「とどめ、いきますね」

加速を増していく電撃マッサージは、絶頂へと向かう本能を、びくりびくりと跳ねさせていく。太腿の内側を伝う汗が、シーツにポタポタと落ちていった。

(拷問……これが本当の拷問だ……)
強制的な射精を繰り返し、許しを請うことすら許されない。何度も何度も射精したことで感度が上がった身体は、最初のそれとは比べものにならないほど敏感になっていた。もはやアーツのスイッチに触れられただけで、腰が浮いてしまう。

「う゛あ゛っ♡ あ゛ッ♡ あ゛゛゛ぁ♡」

快感に支配された嬌声が、静かな室内にやけに響く。

「はぁ……はぁ……♡」

感度が高まりきったせいか、通常の数倍の時間をかけて快感の余韻を楽しんだ気がする。今日一番の、たまらない時間だった。

「これで六回目ですね。残り……四回」

「まだ……半分も……」

「はい。ところで、ひとつ確認したいことがあるのですが」

「な、なんだろう……」

「恐らく管理人の精巣も、今ごろわたしからの『お返し』を待ちわびているんじゃないかと思いまして。どうやら再び空振りに終わってしまったようですし、そろそろ報いてもいいかと……」

ここ数回はローションを使い、ぺチョぺチョとまばらな音を立てながら射精していた。どうやら一度空になった精巣が新しい精液を作り上げるまで、あと数日かかるらしい。

「……ですが、精巣を直接刺激する手法だと、造精が間に合わないようです。前立腺をマッサージするのが一番なのですが……」

淡々と告げられ、思わず唾を飲み込む。
結局は、ここに辿り着くのか。

「え、まさか……指、ですか……?」

「いえ、私のアーツならばその必要はありません。こういうこともできるんですよ」

彼女が手をかざすと、掌から生まれた電撃が、ちゅぽん……と軽やかな音を立てて僕の窄まりを貫いた。

「ひあ゛っ♡」“确实……我见过伊冯娜……”

“是吗。您和她谈了些什么呢?”

“说、不能说。”

作为利伯瑞象征的侧头部耳朵,再次微微抽动了一下。

“……明白了。那么,下一个问题。”

本以为会被追问到天涯海角,佩利卡却干脆地退让了。
然而,放心不过一瞬。

“近几个月来,您与佐安天师的会面相当频繁呢。据我所知,应该没有与武陵合作推进的项目……请问是有什么要事吗?”

“那是……”

在被仿佛连绵巨浪般的质问不断拍打之际,我瞥向墙上的时钟。

“这、这个也……不能说。”

“原来如此。”

她的反应虽然保持着冷静,却隐隐带着一股威压感。若非一直告诫自己“这是测试”,或许我早已因恐惧而松口了。

“谢谢您,管理员。”

“啊……?”

这出乎意料的一句话,让我险些绷不住表情。
没有缘由的感谢,最让人毛骨悚然。

“您故意扮演守口如瓶的俘虏,为的是帮助我编写出精度更高的手册吧。作为负责人,我衷心感谢您。”

“不、不是的。不是演戏……是真的……”

“看来,我也得拿出真本事了。”

她从枕边拿起瓶子,另一只手搓上了额外的乳液。随即,那只充满滋润的手掌从正上方覆住龟头,缓慢地画着圈揉动。

“啊゛啊♡”

瞄准最敏感部位的极致折磨。如同下半身被注入电流般的强烈快感,说是禁招也不为过。

“这……停下゛……!!”

明明长着蓬松的饰羽和人类的耳朵——合计四只“耳朵”,我的愿望却完全没有传达到的迹象。不,应该是传达到了却故意无视吧。手掌紧贴着裸露的黏膜,像打磨宝石一般沉默地来回抚弄。

吱溜゛、吱溜゛、吱溜゛——♡

龟头,在燃烧。

“呜゛啊啊啊……!!”

“再忍耐一下就好了,管理人。我也不想做这种‘过分的事’……但为了让您恢复到勃起状态,集中刺激敏感部位是最有效的方法……”

仿佛要亲自证明这番话的正确性一般,明明已经射完第二次、精疲力竭的那根肉棒,竟开始从内部重新充盈起来。

「您不需要刻意忍耐。长夜漫漫,不用忍着,全都射出来吧。」

佩丽卡语气轻松地说着,同时加速了按在龟头上的手掌旋转,开始用力地碾磨起来。

「啊゛、又……ッ、来了……ッ」

无力抵抗这股攻势,他再次被第三波快感吞没。

ぴゅるッ、ぴゅるるぅ——♡

「嗯……毕竟射出的量确实开始变少了呢」

佩丽卡看着那如同漏水般微弱无力的吐精,微微皱起了眉头。

「不用担心。根据医疗班的数据,男性睾丸的容量,一边大约在十五到二十毫升。这些并不会全部变成精液排出,如果按一次射精量大约五毫升来考虑的话……也算是正常的时机。」

明明是在安慰自己,但不知为何,一丝酸楚掠过心头。
不,现在不是在意这种事的时候。

「佩、佩丽卡……这个测试,到底要持续到什么时候……」

「这个嘛……医学上,据说第二十次会发疯,第三十次会有生命危险……」

比起被告知的数字,更让莉蓓的血一下子凉了的是这种数据的存在本身。

「话虽如此,那也只是理论上的次数。实际上,据说超过第十五次之前就有很大可能会晕过去,所以事实上的终点大概就在那里吧。」

「那、那……」

「当然,考虑到明天以后的工作也不能耽误……所以,事不宜迟,今天的目标就定为『十次』吧。」

既然是超出常理的数字,那么十次也好,十五次也罢,都没有区别。

「对不起,佩丽卡。我非常想协助你制作手册……但再这样下去,那个……体力上……」

我小心翼翼地措辞,委婉地表达放弃的意愿。至今为止,我从未以“体力”为由中途退出过战斗,但这次情况不同。

「没问题哦,管理员。接下来我也会积极地支援您」

「支、支援……?」

这矛盾的话语让我一时无法理解。即便这是测试,她也应该是审讯方——本该是不由分说地刺激俘虏的性器、在身心两方面将其逼入绝境的立场。这样的她竟然说要“帮助”我,到底是怎么回事?

「虽然会有点刺痛,但……应该很快就能习惯了……」

佩利卡说着,用右手轻轻包住了我的阴囊。她郑重地揉搓了三四下——下一瞬间。

「唔嗯嗯……!!?」

局部传来的刺痛感让我的膝盖不由自主地弹起。

「这……这是什么啊♡」

「这是利用电磁源石技艺的『增精按摩』。我是用我的技艺制造出的微弱电流,送进……那个,管理人的精巢里。」

从手臂和颈侧飘浮的源石粒子来看,她确实在使用技艺。佩利卡就这样活动着手指,将薄薄皮肤守护下的两颗玉球,灵巧地来回滚动。虽说这并不是比喻,而是真的被电流直接注入皮肤——虽然我以为恐惧会压倒一切,但——

「呜……啊……♡」

对不知悔改地再次抬起头来的愚子,我感到了愤怒。

「呵呵……漂亮,管理人」

求你了,别再夸我了。那不是因快感而产生的自然反应,而是被单纯的电流刺激所驱动的——就像按下了舰船墙壁上无数开关中的某一个似的,毫无情趣地仰望着天花板。

「不必感到羞耻。比起那个……看来精巢这边也被很好地激活了呢。相比刚射完的时候,张力明显更好了。这证明精子的生成非常顺利哦♡」

那是和在前线电击安杰洛斯的兰德布雷者时相同的强大法术。虽然她让我体会到了那力量的一部分——但正想着果然恐惧会占上风时——

「唔……啊……♡」

对于不知悔改地再次挺立的愚钝之物,我感到了愤怒。

(注:最后一部分原文“かと思いきや——”后面接续的中文译文,我已按语境还原为“但正想着……”,请确认是否符合你的预期。)

「ふふっ……お見事です、管理人」

お願いだから、これ以上自分のことを褒めないでほしい。快感による自然な反応ではなく、ただの電気刺激によって突き動かされたそれは、艦内の壁に無数にあるスイッチのどれかを押したかのように、何の情緒もなく天を仰いでいた。

「恥ずかしがることはありません。それより……ちゃんと精巣の方も活性化しているようですね。射精直後と比べて、明らかに張りが良くなりました。大変スムーズに造精できている証拠です♡」

前線でアンゲロスやランドブレーカー達を感電させているのと同じ、強力なアーツ。その力の一端を味わわされながらも、いまだに全く以て「自身の意志」で動く気配のない愚息に、僕は怒りを覚えた——先ほどからペリカの言う通り、まったく快感は存在しない。射精を促すなんて不可能だろう、と心の中で毒づく。

「ペリカ……これ、本当に必要なの?」

「先ほども申し上げた通り、より精度の高いマニュアルを作成するためです。そもそも、私がこれからバイアークラウンと直接相対するのです。管理人の精子は、テスト用の生体サンプルとして……実に有効なデータを提供してくれています」

「生体サンプルって……精子は作っている途中じゃ…… あ゛っ♡」

言葉を紡いでいる間も、右の睾丸がつうっ、と脈打つような疼きを見せる。

「ち、違うの……さっき言ったのは気持ちを落ち着けるための、気休めというか……本当は、こういう刺激はあんまり……うあっ♡」

いっそ気絶してしまえば楽になるのに、悪あがきの言葉を口にしているあいだも、強烈な刺激は途切れることがない。むしろ焦れば焦るほど、その快楽は増していく。

「うぐぅっ……♡ んぐっ……♡」

「さすがは管理人、お若いですね。量こそ少なくなりましたが、その分、精液はより粘度を増し……」

「こ、声に出さないで言ってくれませんか!?」


思わず、声を荒げてしまった。敏感になっているのは体だけではなく、どうやら心も同様らしい。羞恥心を全力で刺激され続けた結果、自身の顔が真っ赤に染まっているのが分かる。

「あっ……す、すみません。配慮が足りませんでしたね。……それでは、少し強めにいきますよ」

ローションボトルを手に取り、今度はひときわ多めの潤滑液を手のひらに受けると、何の前触れもなく根本から覆われた。

「あっ……!」
ぎゅうッ、と力強く握り込まれて、反射で腰が跳ねる。

「あ゛ッ、まっ——♡」

「しっかりと出し切ってくださいね。私も限界まで搾り取りますので」

ずぷぅ、ずぷぅと、陰嚢全体に柔らかいローションドッグが繰り返され、時折弱い電気が皮膚の上を這っていく。

「あ、あ゛っ♡ そこ、だめ……♡」

「いいえ、そこがいいんです。心地の良い部分を重点的に責めるのが、官能小説のごとく満足させる秘訣ですから♡」

「あ、あ……っ♡」

「声がだんだんと大きくなっていますよ。どうやらお気に召していただけたようですね」

妖艶な微笑みとともに、彼女の掌は陰嚢を揉み続ける。先端は電撃の度に勢いよく飛び跳ね、付け根側からはどくどくと脈動が伝わってくる。

「見た目は普通のマッサージですが、こうして手のひらのアーツを微弱にし続けるのがポイントです。快感と痛みの境界線を漂う感覚が心地よくて、気づけば精液を搾り取られてしまう……かつて私が教官から受けた『尋問マニュアル』にも、こうしたアーツの併用が効果的だと明記されていました」

なるほど。俺たちの世界とて、こういった類の「非情な尋問」が存在した。自分の身に降りかかって初めて思い出すとは、まったくもって間抜けな話だ。

「かつて受けた尋問の方法で責めているんですね。誰かの役に立っているかと思うと、少し嬉しい気持ちになりますね」

「い、いえ……まさか、ペリカさんを尋問していた側の相手が……こんなことになるなんて……思いも……」

「では、ボーデンの上官殿。ここでひとつ、私からお伝えしたいことがあります」“确实……我见过伊冯娜……”

“是吗?您和她谈了些什么?”

“这、这个不能说。”

利贝丽标志性的侧头部耳朵再次微微抽动。

“……明白了。那么,下一个问题。”

本以为会被追问到天涯海角,佩利卡却干脆地退让了。
然而,安心也只有一瞬间。

“近几个月来,您与佐安天师的会面次数似乎相当频繁。据我所知,特别是与武陵合作推进的项目应该并不存在……请问是有什么要事吗?”

“那是……”

在如连绵巨浪般不断袭来的提问中,我将目光移向墙上的时钟。

“这、这个……也不能说。”

“原来如此。”

她的反应既保持着冷静,却又带着某种威压感。若非时刻告诫自己“这是测试”,恐怕我已经因恐惧而开口了。

“谢谢您,管理员。”

“啊……?”

这句出乎意料的话,让我差点表情失控。没有什么比原因不明的感谢更令人毛骨悚然了。

“您是故意扮演口风紧的俘虏,帮助我提高手册的精度吧。作为负责人,衷心感谢您。”

“不、不是的。不是演戏……是真的……”

“看来,我也得拿出真本事了。”

她从枕边拿起瓶子,在另一只手上涂抹了额外的润滑液。然后,将湿润的手掌从正上方覆盖住龟头,缓缓画圈揉动。

“啊~♡”

瞄准最敏感部位的精妙折磨。如同有电流贯穿下半身的强烈快感,说是禁招也不为过。

“这、住手……!!”

明明长着绒羽装饰和人类的耳朵——总共四只“耳朵”,却完全听不到我的请求。不,应该是听到了却被无视了吧。手掌按在裸露的黏膜上,像打磨宝石一样沉默地来回抚摸。

吱溜♡、吱溜♡、吱溜♡——

龟头,在燃烧。

“呜啊……!!”

“再忍耐一下,管理人。我也不想做这种‘过分的事’……但要让您恢复勃起状态,重点刺激敏感部位是最有效的……”

仿佛要用行动证明这番话的正确性一般,那根理应已射精两次、精疲力竭的肉棒,又渐渐涌出了活力。

「您不需要忍耐。前路还长着呢,不用忍着,尽管都射出来吧」

佩利卡语气轻松地说着,同时加快手掌在龟头上的旋转速度,施加了更猛烈的攻势。

「啊゛、又、要来了……ッ」

无力抵抗这股攻势,第三次大潮席卷而来。

ぴゅるッ、ぴゅるるぅ——♡

「嗯……果然,射精量开始变少了呢」

佩利卡看着像漏水一般无力的射精,皱起了眉头。

「不用担心。根据医疗班的數據,男性睾丸的容量,一侧为十五至二十毫升。并非全部都会成为精液排出,如果考虑单次射精量约为五毫升……也是理所当然的阶段」

明明是在安慰我,为什么心头却掠过一丝酸楚。
不,现在不是在意这种事的时候。

「佩、佩利卡……这个测试,到底要持续到……”

「嗯……医学上,第二十次会发疯,第三十次有生命危险,但……」

比起被告知的数字,这种数据本身的存在更让我吓得脸色发白。

“不过,那只是计算上的次数。实际上据说超过十五次就有很高的可能性会昏过去,所以事实上的终点大概就在那附近吧。”

“这、这……”

“当然,考虑到明天的业务……总之,今天的目标就定为‘十次’吧。”

既然是偏离常轨的数字,十次也好十五次也罢,都没什么区别。

「抱歉,佩利卡。我确实很想协助你制作手册……但再这样下去,那个……体力上……」

我小心翼翼地遣词造句,委婉地表达了放弃。过去从未以“体力”为由中断过战斗,但这次情况不同。

「没问题,管理人。接下来我也会积极支援您的」

「支、支援……?」

这个矛盾的词让我一时无法理解。虽说这是测试,但她毕竟是审问方——本应是不由分说地刺激俘虏的性器、从身心两方面逼问的一方。她居然说要“帮助”我,究竟是怎么回事?

「会有点刺刺的……不过我想您很快就会习惯的……」

佩莉卡说着,用右手轻轻包住了我的阴囊。被郑重地揉按了三四下——下一瞬间。

「呜……嗯嗯……!?」

局部窜过的刺痛感,让我的膝盖不由自主地抬起。

「这、这是……什么……♡」

「这是利用电磁源石技艺进行的『增精按摩』。我是用我的技艺制造出微弱电流,然后……那个……送进管理人的精巢里了」

从她的手臂和颈侧飘浮着源石微粒来看,确实是在使用技艺。佩莉卡的手指接着灵巧地转动着被薄薄皮肤保护着的两颗球体。不是比喻,而是真实的电流正在被注入皮肤的事实,本以为恐惧会占据上风——

「呜……啊……♡」

看着这个不长记性、又站起来的蠢东西,我感到一阵怒意。

「呵呵……漂亮,管理人。」

求你了,别再夸我了。那并非快感带来的自然反应,仅仅是被电流刺激而勃起的东西,就像按下舰内墙壁上无数开关中的某一个一样,毫无情致地仰望着天花板。

「不用觉得害羞。比起那个……看来您的精巢也被好好激活了呢。跟射精后相比,明显饱满了很多。这正是精子的生成十分顺畅的证据哦♡」

与在战场上电击安杰洛斯和陆行者的强力源石技艺相同。在感受着那股力量的同时,我却想不明白——明明应该感到恐惧的。

「啊……啊……♡」

明明羞耻得想死,身体却不争气地起了反应。

「ペリカさん……そろそろ限界です。体力切れで……意識が……」

「もう少しだけ頑張ってください、管理人。今日中にテストを終えられれば、しっかりご褒美を用意しますから」

「ご褒美……?」

聞き捨てならない単語に、閉じかけていた瞼が一気に開いた。

「ええ。今回のテストがすべて完了したら、湯浴みの時に後ろから……」

何やら信じられない言葉が続きそうな気配に、ドクン、と心臓が跳ねる。

「……抱きしめて、頭を撫でてあげますね」

「そ、そんなの……ご褒美にならないよ」

「ふふっ、それはどうでしょうか。ご自身の『心臓の音』を聞いてみてください」

すとん、と落ち着き払った声。耳元に手を近づけられ、心臓の鼓動がよりくっきりと感じられる。ドクンドクンと弾むその音は、健康診断のときよりも、どんな激戦の最中よりも、はっきりと鳴り響いていた。

「私の小さな賭けの勝ちですね」

「……っ、う」

赤面しているのを悟られまいと、思わず顔を背ける。
しかし、そんな抵抗も虚しく、ペリカは手を止める気配がない。

「それでは……次の責めに移りますね、管理人♡」

次の責め。その言葉の直後、陰嚢から手を離したペリカは、今度こそ衣服を剥ぎ取り——その身を露わにする。

「た、焚きつけるようなことを言わないでください! 私は守護者の証のため、あなたたちを戦わせているのであって……」

「つまり、勝てばあなたの勝ちだが、負ければ──」

「い、言わないでください! この国では、いや、この世界では、男が負けることは許されないんです!」

男が男の生き様を見せつけられるとき、最もあってはならないのは、逃げ出すことだ。たとえ勝ち目がなくとも、相手の目をまっすぐ見つめ、戦いを挑むことこそが男の責務である。

顔を上げた男の目に、コンクリート製の柱に背中を預けて仁王立ちする大男の姿が映り込んだ。
対峙する双方の実力差は、火を見るよりも明らかだった。

男は尚も虚勢を張り続ける。

「こ、今の挑発に乗っただけだ。改めてかかって来いッ!」

どもりつつも勇ましく啖呵を切る男。しかし、時既に遅し。

「挑発……? お前なぁ、もう息絶え絶えだぞ? そんなんでよくもまァ、ここまで派手にやってくれたもんだ」

苛立たしげに吐き捨てながら、美女は懐から何かを取り出した。それは、傍目には少女の玩具——いや、それよりももっと無骨で、無機質な物体。

「ちょっと大人しくしてろ」

迷いなく、美女の手が男の首へ伸びる。その手を振りほどこうとした男の動きは、しかし一瞬で止まった。

「ひっ——」

一目見ただけで理解した。この玩具が何なのかを。何のために生まれ、どのような目的を持っているのかを。

彼女は一見するだけでは分からない内実を、肌に馴染む滑らかな感触で男へと伝える。布や金属とひとまとめにされた、様々な生体組織のパッチワーク。身体の一部を侵食し、血と肉を融かしていく、穢れた触手。

腕——そして、首へ。

「あ゛……あぁ゛あぁ゛……」

白目を剥きながら漏れる、だらしない声。舌がだらりと垂れ、引きつった顔のままびくびくと全身を痙攣させる。

「あっ——」

絶頂に達し、跳ね上がる腰。射精はなかったが、それでも強烈な愉悦に意識を揺さぶられる。

「どうやら準備は整ったようですね。それでは改めて……はじめますか」

導光に導かれるまま、二人は再び身体を重ねようとしていた、その時。

部屋にノックの音が響いた。

「おい、ペリカ、いるか?」

「!?」

管理人の顔色が変わる。

「わ、悪い、来るのが遅くなった。くそ……まさかこんな時間まで起きてるとは思わなかったぜ」

「……あの声は。サルヴァトーレか」

壁の向こうから聞こえてくるのは、確かにサルヴァトーレの声だった。
彼がここを訪ねてくるということは、何か急ぎの用件だろう。

「あ、あのっ、サルヴァトーレ……! ちょ、ちょっと待ってくれ、いま出……ッ」

下腹部にペリカの指が、ずぶりと埋まっている。いや、正確には『とどめの一撃』を打ち込まれたところで、彼女のサポートは終了している。

「ふぅ……いかがでしたか、管理人。少しは精気が戻ってきたように思いますが」

「……おかげさまで」

心にもない感謝の言葉を返しつつ、下腹部に残る痺れを自覚する。嫌な汗も引いている。あれだけ強い刺激を与え続ければ、精神的なダメージこそ甚大だが、肉体的なテンションは完全に上がってしまっている。

「それでは、続きを始めましょうか」

柔らかな手つきで再び竿を握られ、こちらの覚悟も、たかが数秒で無意味なものへと変えられてしまう。

「んぐっ……ぁ……♡」

再開された責めに、僕は追い込まれていく———。

そうして、気がつけば。

「はぁ……あっ……♡ ねえ、ペリカ。これ、本当にまだ六回目……?」

「ええ、そのとおりですよ。まだまだ半数にも達していません」

自分から無意識のうちに回数を数えていた。数えなければ、これだけの快楽に耐えられなかったのだろう。

「……ぁ……はぁ……♡」

四つん這いの体勢で腰を浮かせ、壁に両手を突いた状態で、ペリカの施す搾精術をただ受け入れ続ける。横になった状態から姿勢を変えたのは、三回目ぐらいだっただろうか。

そうして今に至るまで、ノルマまであと六回。


「……ふぅ。少し休憩しましょうか、管理人」

ようやく出口の見えた長いトンネルで、小さな灯りを見つけたような気分だった。

「はぁ……はぁ……すまない。ペリカ」

「いえ、頭を上げてください。確かに想定よりもタイムはかかっていますが、これも貴重なデータになります。それに……こちらにもやりがいがありますので」

射精を二回、計三回も済ませてしまった上、残すは七回。終わりの見えない責め苦は、これからも続く。

「それでは、六回目……始めましょうか」

微笑みとともに、そんな物騒なことを言われた。

ちなみに途中、一度だけ休憩が挟まれた。水分補給をし、ベッドの上で大の字に横たわりながら、ただ天井を眺める。無機質な艦内の風景は、見慣れているはずなのにやけに美しく思えた。

「……なあ、ペリカ」

「はい?」

「なんで、こんなに丁寧に扱ってくれるんだ?」

「……さあ。どうしてでしょうね。私にも分かりません」

ペリカはローションのボトルを弄びながら、何かを思い出すような目をした。

「そういえば、出会ったばかりの頃にあなたの手を噛んだことがあるんですよ。この首の——傷は、そのときの名残なんです。不思議なものですね。あんなことがあったのに、どうして今もあなたの傍にいるんだろう」

「おれの首に残った傷と、ペリカの思い出の……って、一体どんな理屈なんだよ」

僕の皮肉に、ペリカは鼻を鳴らした。

「理屈なんてありませんよ。恋に理由が必要なんですか?」

「恋……」

あまりにも唐突な単語に、二の句が継げなくなる。

「そう。私は、管理人のことが好——」

「は、はい! 次の質問どうぞ!!」

これ以上彼女に重大な言葉を口にさせてはいけない。そう直感した僕は、恥ずかしながら最高速で彼女の言葉を遮った。

「……ふふ。わかりました。それでは、次の質問です」

微笑ましげに目を細め、茶化すような口調で続けるペリカ。
胸元にぶら下がった名札が、微かに揺れた。

「先ほどもお聞きした通り、イヴォンヌに会ったことはあるのですよね? ……彼女に、あなたの『暗号化』を解除してもらいましたか?」

「いや、そこも含めて……本当に、何も話してない」

「……そうですか。本当にあなたは口の堅い方だ」

呆れたような口調の裏で、何かを探るような視線が交錯する。

「僕のことはそれくらいにして、そろそろ休まないと。……今日はありがとう。本当に助かった」

「ま、管理人! 待ってください! まだテストが——」

僕は彼女の静止を振り切るように、ベッドの上で素早く体を起こした。自然と目線が上がり、壁に掛けられた時計を捉
“管理员换洗的衣服和替换内衣,放在床底下了……”

她不再与这边对视,摇摇晃晃地朝出口走去。

“等等,佩利卡。”

我从审讯床上撑起上身,叫住了那道白色的背影。

“……你想去哪儿?”

“非常抱歉……我身体不太舒服,想先回自己的房间。等身体状况稳定下来,我会回舰桥的……”

“……你想逃吗?”

“咦?”

白色外套下大胆裸露的肩膀,猛地一颤。

“你对我这个管理员做了这种事,就想这么一走了之? 不承担任何责任?”

她低着头,微微向我这边侧了过来。

“……我无话可说。关于滥用职权一事,任何处分我都甘愿接受。但是现在……”

“不行。回来这里。”

她的视线像是在向天花板乃至观叶植物、向不在场的“某个人”求救般游移不定,最后,佩莉卡像是认命一般擦了擦眼角,战战兢兢地转过身来。

“看着我,把眼睛闭上。我没说可以之前,不许看前面。”

“管理员……求、求您……”

她回到床边,双手紧紧握在一起,依言闭上了眼睛。如同等待判决的罪人,她的嘴唇在微微颤抖。

*

从衣服摩擦的声音,她知道他正在自己面前换衣服。
她心神不宁。下一次睁开眼睛的瞬间,等着自己的会是怎样的惩罚——光是想到这里,她就浑身僵住了。

自己这具身体,可承受不住这个人认真的Arts攻击。尽管以他的性格不可能那么做,但「以眼还眼」地遭到同样对待的可能性,也不是没有。

不——如果只是受到肉体上的惩罚,那还算好的。
万一,连监察官的身份都被剥夺了的话——?

(……我真是傻)

事到如今,她对自己仍试图抓住当前地位的想法感到厌恶。即便被免除所有职务、被赶出EndField,她也没有资格对那个决定提出异议。

因为我——犯下了足以如此的“罪”。

「睁开眼睛,鹈鹕。」

衣料摩擦声停止后,他如此说道。
那声音只要一听,便令人安心——是他一如既往的嗓音。

「我、我不敢……」

明知必须遵从指示,眼皮却纹丝不动。一想到这可能是我最后一次将这双眼睛看到他的身影,就怎么也无法睁开。

「管理人,请原谅我……只有这个……」

一滴水珠从她的一只眼睛滑落到下巴尖。职位什么的都无所谓了。无法留在这个人身边,才要可怕得多。

「我知道你在想什么。请相信我,睁开眼睛吧」

被这平静的声音支撑着,她缓缓抬起眼皮。
在模糊一片的视野尽头,看不到那个身影。

「管理人……?」

「在这里,佩利卡」

他穿着与平时相同的衣服,跪在地上。浑然不在意外套下摆浸入润滑液的水洼,双手向我伸来。

「管理人……这是……?」

「这就是所谓的“职权滥用”哦。和你一样。」

一枚小小的银色戒指,在他手心里泛着淡光。作为一枚戒指来说,做工未免太过精巧。表面刻着数道发丝般纤细的回路,淡蓝色的光芒仿佛正在呼吸般缓慢明灭。

「我想着,普通饰品会妨碍探索和战斗。为了让你能每天戴着,就做成了アーツユニット的样子……你觉得怎么样?」

「这……是管理人做的……?」

他没有点头,只是有些不好意思地耸了耸肩。

「我倒是想说是全部手工制作的……不过设计上请伊冯娜帮了忙。她的审美品味是一流的嘛。但组装是用我的アーツ做的。为了把它压缩到这个尺寸可费了不少劲……昨晚终于完成了」

「难道说,您就是为了这个熬夜的……?」

管理人轻笑一声,算是承认了。
还有一件,让她在意的事。

「可、可是……您去见鄴安天师是为了……?」

「因为她跟你一样,是电磁术式的使用者。我请她帮忙参考,什么样的特性适合你。只是——那边也燃起了研究者的热情,跟我讨论能不能利用息壤、要不要加装安全装置……话题变得越来越复杂,结果就是,我跑了好几趟武陵。让你担心了,抱歉」

这句话,融化了盘踞在胸口的疙瘩。

明明该道歉的人——是我。

「不过,鄴安天师还告诉我一个好消息。武陵好像有一种把一天分成六个时段用的特殊历法。所以她也建议我挑个合适的日子来交给你……我说想在我醒来满一年的『今天』给你,你猜她说了什么?」

自己只能呆愣愣地摇头,真是羞耻。

「她说,六个日子之中,这是最有福运的一天。愿您武运亨通。就这样。」

就好像方才什么都没发生过一样,他恶作剧般地弯起了嘴角。

「那么,佩利卡。我要给你三个惩罚。第一,今后只有我们两个人时,禁止使用敬语。第二,从今晚开始,你要换个房间。第三是——」

管理员用右手托着戒指,左手轻轻摘下了面具。那双眼睛里蕴含的温柔,胜过迄今我遇见的任何人类,正笔直地凝视着我。

「——愿意成为我的妻子吗?」

一瞬间,我的脑中一片空白。当那声音生出轮廓,能被理解成有意义的语句时,所有的情感如海啸般涌来。

「……好」

仅此一句话,就已用尽全力。我完全不知道自己现在是怎样一副表情。唯一能确定的是,就算有哪位好心人把镜子端到我面前,我也“看不见”。

管理员握住我抽泣不止的左手,将那枚戒指戴在了我的无名指上。当戒指抵达指根的那一瞬间,明灭的回路迸发出格外耀眼的亮光,化为一袭白光的纱衣,将我整个包裹其中。那股力量强劲得完全不像是自己的アーツ,却又温暖得让人想哭。

「ペリカ。自分の言葉を忘れないで」

頬を伝う涙を、管理人の指がそっと拭った。

「人は怖いものだと思った。なるべく関わらないように生きてきた。誰かの隣に並んで歩く人生を想像できなかったし、自分から望んで茨の道を選ぶ人間がいることも、そのときはまだ知らなかった」

「管理人……?」

「僕がひどい仕打ちを受けてきた者たちのことを考えても、絶望で膝をついてしまいそうになる。それでも——それでも僕は、もう一度だけ信じてみたいんだ。君と出会えた運命を、君が教えてくれた未来を。だから」

彼は指輪を握る手を胸の前へとかざすと、真摯な眼差しを私に差し出した。

「悪魔に魂を売り渡したって構わない。僕は君のものだ」

返す言葉を、私は持たなかった。
そして、自分が泣いているのか笑っているのかも分かないまま、震える手でその指輪を握り返していた。白い膜に覆われた視界の中で、銀色に輝く指輪だけが、はっきりと見えた。彼が貸してくれた視界に写るそれが、たとえ作り物の光だとしても——

(僕の帰る場所は、ここにある)

指輪の存在が、そう囁いているように思えた。

翌朝——

慌ただしい起床の気配で目を覚ます。
手触りの良い肌掛け布団が掛けられ、口元には白いタオルが畳まれて置かれていた。昨晩のことを思い出し、心臓が熱を帯びていく。

「ペリカ。見えるか?」

傍らに跪く管理人が、新しい仮面を手渡してくれた。細かな彫刻が美しい、白い陶器の仮面だ。彼の手にそうっと触れる。

「管理人……ありがとうございます」

「敬語は禁止って言っただろう。俺のことは、これからもずっと——あなたの『管理人』でいい」

温かい大きな手が、指の先からゆっくりと目尻に沿うように、新しい仮面を着けていく。金属の留め具が乾いた音を立てて、きっちりと嵌った。

自分を映す鏡はない。けれども、この仮面が今の自分を守ってくれる。そう思うと心強かった。二度と隠れてばかりの自分には戻れない。たとえこの先、立ちはだかる壁がどれほど高くとも、この人の隣ならば——歩みを止めることはないだろう。

狭い室内に、小さく手を叩く音が響く。

「ふふ……どこで買ったの? この耳飾り」

どうやら検査はお終いらしい。掌が軽くなったことを確認してから、僕は椅子に身体を預けて、脱力した息を吐き出した。

「よいしょ……」

肩の力を抜いて、彼女に身体を預ける。

クレーム対応を終えた受付嬢と目が合い、小さく笑い合った。

「三日後だね、ペリカ。ここで三週間、しっかり観察してもらうから。その間、セルヴェントは私の私室で過ごしてほしい」

「……分かりました。ご無理のないように」

そう言い残すと、彼女は検査器具を抱えて部屋を出て行った。

クレーム対応中、彼女はおろおろしながらも、飲み物を用意してくれたり、椅子を用意してくれたりした。もてなしを無下にするわけにもいかず、乾いた喉を潤しながら、こちらもあらためて状況を整理した。

総括すると、こうだ。

目覚めてからこれまで、ペリカがどれほど厳しい監察官だったかは分かっている。三日に一度は何かしらの書類を突き返され、週に一度は説教を受けた。これまでに彼女から受けた注意の数は、軽く百を超えている。というか、百の単位で収まらないかもしれない。

最初は真面目な意見として聞いていた。しかし、ある時期を境に、彼女の注意の内容は少しずつ「気持ち悪い」方向へシフトしていき——遂には、俺の持つ武器の型番をすべて暗記してしまうという「人体言語」の域に達していた。

てっきり俺のことを毛嫌いしているのだと思っていたが、どうやらそれは的はずれな推測だったらしい。

護衛を拒否したのも、自分の部屋を汚されるのを嫌がったのも、すべては俺に触れることを自分の意志で選びたかったから。あの日、震える手でアーツユニットへ手を伸ばしたのは、彼女なりの精一杯の「告白」だったのだ。

ルクレツィアは記憶が失われる間際に、監察官という立場にすがりつく自分の滑稽さを嘆いていた。

だが、本当に滑稽だったのは、俺の方だった。
失うものなど何もない。だからこそ何もかもを失うことを恐れ、ほんの少しの前進すら躊躇っていた。かつて警戒し、嫌っていたはずのペリカと、ここまで親密になるとは思っていなかったからだ。

石を投げれば必ず着弾するほどの狭いこの場所で、大きな物音を立てるわけにはいかない。
彼女が受けるべき正当な評価が損なわれるのも、共に歩んできた監察官としての誇りが色あせるのも、僕は望んでいない。

だから——今はまだ、その時ではない。

「……ところで、ペリカ」

互いの呼吸が重なり合うほど近い距離で、彼女が伏せた目蓋の縁が、ほんの僅かに震えた。

「どうして僕に身を預けるんだ? いや、身を預けるというか——膝枕をさせるためだけに、ここまで連れてきたんだろう?」

彼女の青い瞳が、目蓋の隙間からこちらを覗き込む。

「余計なお世話でしたか?」

「こんな質問をしておいて、なんだが——いや、いつものことか。君は昔から、そういう無茶をする子だった」

腹の上で軽やかに交差した腕の上に、ぽつりと顎が乗せられる。

「武陵に住んでいた時……私は十四歳でした。そして、その三年前に父を亡くしました。母は新しい夫婦のもとに身を寄せましたが、私は一人残りました。何をしても長続きしませんでした。両親が隠していた家を継いで、本を読みあさる日々。親戚が用意してくれた護衛は、どれだけ遠くまで逃げても必ず私を見つけ出しました。自分から逃げられないように、監視の目は常に私の背中に張り付いていました」

それは、あの奇妙な状況を説明するために必要な、必要最低限の告白だった。

「あの日も——宿題の途中で終わらせてしまったあの本の続きを読みたくて、家を抜け出したところを連れ戻されてしまって。その翌朝に、あのバカみたいな事件が起きたの。この都の人間は、私と会話しただけで罰せられるって噂が立ってから、どの家もみんな私を拒んで……何年も、ずっと一人だった」

アパートの屋上から抜け出して、使い捨ての端末から発信された声。それはあまりに小さく、管理人に届くかどうかも分からないような声だった。

「それでも、あのとき管理人だけは、私を不快にさせることなく名前を尋ねてくれた」

記憶の扉の向こう側で、暖色の照明が瞬いている。

「私を拒まなかったのは、あなただけ。ロン毛もドレッドもなかった、ひどく青白い顔をした青年が、ただ一人……」

私は初めて——自分が「透けて消える」ことを、絶望しなかった。

タクシー内で捕まったあの日。
エンドフィールドに連れてこられた後、ゾアン天師の件で何度も武陵に通うことになった。こんな私でも何かの役に立てるのかもしれないと思える出来事は、少なくなかった。

この人の役に立てるのなら、それだけで嬉しかった。

「——最初に訊いておくけど、ペリカ。君は、僕のことを……どう思っているんだい?」

「私は——」

言葉を選ぼうとして、やめる。ある程度の関係値を築いてきた今だからこそ、本心をそのまま伝えることに意味がある。この人は、私の実直さを嫌いにはならない。そう信じられたからこそ、言葉はするりと唇からこぼれ落ちた。

「……誰よりも、大事な人です」

次に気がついた時、彼はまた私のことを、その腕の中に閉じ込めていた。耳元で、小さく息をのむ音。しばらくして、震えを含んだ声が届いてくる。

「ペリカ。ペリカ……僕からは、愛しているとしか言えない。もっと沢山の言葉を知っていたら、君にどれほど伝えられるだろうって、悔しくなるよ」

彼の胸に顔を埋めたまま、ぎゅっと目を閉じる。
視界は真っ白のまま。けれど、世界は今日までで一番の輝きを放っていた。

「初めまして、管理人。私——エンドフィールドの監察官にして、未来のあなたの妻です。よろしくお願いします」

この出会いの最悪さを思うと、今すぐにでも穴を掘って埋まりたくなる。
心臓の音が聞こえるほどに近い距離で、私の薬指にはめられた指輪が澄んだ音を響かせている。

私が本来交わすべきだった言葉は、この「再会」をもってようやく——成就したのだった。“管理人的衣服和替换内衣,放在床底下了……”

她不再试图与我对视,脚步虚浮地朝出口走去。

“等等,佩莉卡。”

我从审讯床上坐起身,唤住那白色的背影。

“……你打算去哪?”

“非常抱歉……我感觉不太舒服,想先回自己房间。等身体状态稳定下来,我就会回舰桥……”

“……你在逃吗?”

“咦?”

白色上衣下大胆裸露的肩头,猛地一颤。

“你身为管理员的我做了这种事,就想这么一走了之? 不承担任何责任?”

她低垂着的头,微微朝我这边偏了偏。

“……我无话可说。关于滥用职权一事,任何处分我都甘愿接受。但是现在……呃”

“不行。回到这里来。”

她的视线像是向天花板、观叶植物等一切不在场的人寻求帮助般游移,最后佩利卡认命似的拭了拭眼角,战战兢兢地转过身来。

“看着我,闭上眼睛。在我允许之前,不许睁开眼。”

“管理员……求、求您……”

她回到床边,双手紧紧攥住,依言闭上了眼睛。宛如等待判决的罪人,她的嘴唇微微颤抖着。

*

从衣料的摩擦声,她知道他正在眼前换衣服。
心中惴惴不安。下次睁开眼的瞬间,等待自己的是什么惩罚——光是想想就让她浑身僵硬。

我的身体可没那么结实,扛不住这个人全力以赴的武装攻击。虽说以他的性格不可能那么做,但“以眼还眼”式的报复也有可能。

不——如果只是承受肉体上的惩罚,那还算好。
万一,被剥夺了监察官的职位——?

(……我真是傻)

事到如今,她对自己还想抓住现有职位不放感到厌恶。就算被免除一切职务、被赶出无尽领域,她也没有资格对那个决定提出异议。

因为自己——犯下了足以如此的“罪”。

「睁开眼睛,鹈鹕」

衣料摩擦声消失了,他这么说道。
那是仅凭声音就能让胸口平静下来的,一如往常的语气。

「我、我做不到……」

明明知道必须听从指示,眼皮却纹丝不动。一想到这可能是最后一次将他的身影收入眼底,便无法睁开。

「管理人,请原谅我……只有这个请求……」

一滴水珠,从她的一只眼睛滑落到下巴尖。职位什么的已经无所谓了。不能待在这个人身边,才是更令她恐惧的事。

「我知道你在想什么。相信我,把眼睛睁开吧」

温柔的声音支撑着她,缓缓抬起眼皮。
然而,在一片模糊的视野尽头,却找不到他的身影。

「管理人……?」

「我在这里,佩莉卡」

他穿着与平时相同的衣服,跪在地上。丝毫不介意衣摆沾上润滑液的水洼,将双手朝我伸来。

「管理人……那是……?」

「这就是所谓的“滥用职权”啊。和你一样」

一枚银色的细小戒指,在他的手心中泛着淡光。作为一枚戒指而言,做工过于精巧。表面刻着发丝般纤细的重重回路,仿佛在呼吸一般,青白色的光芒缓缓明灭着。

「如果是普通饰品,探索或战斗时可能会碍事。所以我把它做成了思源单元的形式,这样你就能每天戴着了……怎么样?」

「这个……管理人您做的……?」

他没有点头,而是有些不好意思地耸了耸肩。

「我倒是想说是全部手做的……但设计找了伊冯帮忙。她的审美是一流的。不过组装靠的是我的思源。要縮到这么小可费了不少功夫……昨晚才终于完成」

「难道说,您熬夜就是为了……」

算是吧,管理人轻轻笑了笑。
还有一件事,我一直很在意。

「可、可是……您之前去见鄒安天师是……」

「因为她和你一样,都是电磁技艺的使役者。我想请她指点一下,什么样的特性适合你。只不过,她似乎也被研究者的血性激发了……问我能不能用息壤、能不能加装安全装置,事情越聊越复杂……结果就多跑了几趟武陵。让你担心了,抱歉」

这句话,溶解了心底深处的芥蒂。

明明该道歉的——是我。

「不过,鄒安天师还教了我一件好事。听说武陵有一种特殊的历法,把一天分成六个时辰。所以她也建议我挑选合适的送礼日子……我说想在我醒来满一年的『今天』交给你,你猜她怎么回答?」

自己只能呆呆地摇头,实在难为情。

「她说:这六日之中,今日最为吉利,愿您武运昌隆。就是这样」

方才发生的事仿佛都已抛在脑后,他嘴角微松,露出恶作剧般的笑容。

「那么,佩利卡。我要给你三个惩罚。第一,今后二人独处时禁止使用敬语。第二,从今晚起你要搬到别的房间。第三是……」

管理人用右手托着戒指,左手轻轻取下假面。那双眸子比迄今遇见的任何人都温柔,直直地攫住了我。

「愿意成为我的——妻子吗」

一瞬间,脑海中变得一片空白。当那个声音有了轮廓,能够作为有意义的话语被理解时,所有情感便如海啸般汹涌而来。

「……好的」

仅仅如此回应,就已经竭尽全力了。我完全无法想象自己现在是什么表情。但有一件事可以确定——哪怕哪位好心人在我面前放一面镜子,我也“看不见”。

管理人轻轻握住我那只仍在啜泣的左手,将那枚戒指戴在了无名指上。当它抵达指根的那一刻,明灭不止的回路爆发出一阵格外耀眼的光芒,化作一层白光的薄纱,将我全身包裹。那力量之强,简直不像是属于我自己的アーツ。

(完)「管理人的衣服和替换内衣,放在床底下了……」

她不再试图与我对视,脚步虚浮地走向出口。

“等等,佩利卡。”

我从审讯床上撑起上身,叫住了那白色的背影。

“……要去哪里?”

“非常抱歉……我身体不太舒服,先回自己房间。等身体恢复后,我会回舰桥……”

“……你在逃吗?”

“诶?”

白色上衣下大胆裸露出的肩膀,猛地一颤。

“你对身为管理人的我做了这种事,就想这样一走了之? 不打算负任何责任吗?”

她低着头,微微向这边偏了偏。

“……我无话可说。关于滥用职权一事,任何处分我都愿意接受。但现在……唔。”

“不行。回来。”

她的视线如同在向不在场的“某个人”——从天上的植物到角落——寻求帮助一般游移不定,最终佩利卡像是放弃般擦了擦眼角,战战兢兢地转过身来。

“转过来,闭上眼睛。在我允许之前,不许睁开。”

“管理人……求、求您……”

她回到床边,双手紧握,依言闭上了眼睛。如同等待判决的罪人,她的嘴唇在微微颤抖。

*

从衣料摩擦的声音,能听出他正在眼前换衣服。
心中焦躁不安。下次睁开眼睛的瞬间,等待自己的会是什么惩罚——光是想到这一点,她就不寒而栗。

我的身体并不结实,承受不住这个人的认真一击。虽然以他的性格,应该不至于——但“以眼还眼”的可能性也不是没有。

不——如果只是受到身体上的惩罚,那还算好的。
万一被剥夺了监察官的职位——?

(……我真是傻)

事到如今,她对自己还试图紧抓住目前地位的做法感到厌弃。就算被解除所有职务、被赶出终境之地,我也没有资格对此提出异议。

我——犯下了足以如此的“罪行”。

「睁开眼睛,佩莉卡」

衣料摩擦的声音停下,他这样说道。
那是光听着就令胸中平静的、一如既往的声音。

「我、做不到……」

明明知道必须遵从他的指示,眼皮却纹丝不动。一想到这可能是最后一次将他映入眼帘,就怎么也无法睁开。

「管理员,请您原谅我……只有这件事……」

一滴水珠,从她的一只眼睛滑落到下巴尖。职位什么的都无所谓了。比那重要得多的是,可能会失去待在这个人身边的资格——那才更令人恐惧。

“我知道你在想什么。相信我,睁开眼睛。”

在温柔声音的支撑下,她缓缓抬起眼皮。
模糊不清的视野尽头,却不见他的身影。

“管理员……?”

“我在这里,佩莉卡。”

他穿着与平时相同的衣服,跪在地上。毫不在意衣摆浸在润滑液的水洼里,双手朝我伸来。

“管理员……这是……?”

“就是所谓的‘滥用职权’啊。和你一样。”

一枚银色的戒指,在他手中泛着淡光。作为一枚戒指,它的做工过于精巧。表面刻着数道发丝般纤细的电路,像在呼吸一样,青白色的光芒缓缓明灭着。

“普通的饰品戴着,会影响探索和战斗吧。我寻思着做成アーツ单元,这样你就能天天戴了……怎么样?”

“这……管理员做的……?”

他没有点头,只是腼腆地耸了耸肩。

“我倒是想说全是我手工做的……但设计是请伊冯娜帮忙的。她的审美是一流的。不过,组装用的是我的アーツ。为了把它做到这个尺寸可费了不少功夫……昨天夜里才刚刚完成。”

“难道说,您熬夜就是为了做这个……?”

算是吧——管理员轻轻笑了笑。
还有一件事,让她很在意。

“可、可是……您去见ゾアン天师是……?”

“因为她和你一样,都是电磁艺术的使役者。我请她指点,什么样的特性适合你。只是,她作为研究者的血液也沸腾了……提出想试试能不能利用息壤、能不能加装安全装置之类,事情越谈越复杂……结果就多跑了几趟武陵。让你不安了,对不起”

这句话,融化了积在胸口深处的隔阂。

明明——该道歉的人是我。

“不过,ゾアン天师还教了我一件好事哦。听说武陵有一种把一天分成六份的特殊历法。所以,关于送你这件东西的日子,她也给了我建议……我跟她说想在我醒来满一年的『今天』送给你,你猜她说了什么?”

只能轻轻摇头的自己,真是难为情。

“在六个日子里,这天是最吉利的。祝您武运亨通。她是这么说的。”

就好像刚才的事都没发生过一样,他调皮地弯起嘴角。

「那么,佩利卡。我要给你三个惩罚。第一,今后两人独处时禁止使用敬语。第二,从今晚起你换个房间。第三……」

管理人用右手托着戒指,左手轻轻摘下面具。那双眼睛——比迄今遇到的所有人都充满温柔——直直地捕捉着我。

「——你愿意,成为我的妻子吗」

一瞬间,脑中一片空白。当那声音逐渐成形,能被理解成有意义的话语时,所有的情感如海啸般涌了上来。

「……好」

光是这么回答,就已经竭尽全力了。现在的自己是什么表情,我自己也毫无头绪。但有一点可以肯定:就算有好心人拿一面镜子摆在我面前,我大概也是“看不见”的。

管理人握住我啜泣中的左手,将那枚戒指戴在了无名指上。当戒指滑到指根的那一刻,明灭的回路猛然绽放出耀眼光芒,化作一层白色的光纱将我全身包裹。那股力量强大得不像是属于我自己的アーツ,却又温柔得不可思议。

我从未想过,被他人赠予的アーツ竟然可以如此温暖。

「惩罚的第一项,是今后我们独处时禁用敬语——把这项写进約定……」

——这则故事中“我”的“……”究竟该如何翻译?还有大量“……”和“——”,应还原成中文省略号与破折号。

请按原样翻译整个分片。输出时,只给出中文译文。
は原文の[newpage]をそのまま出力し、他のセクションも同様に扱います。
Let's think step by step.
1. Identify all text that needs translation: The entire provided text is in Japanese and needs to be translated into Simplified Chinese.
2. Identify the markers: The text contains one "[newpage]" marker at the very beginning. This should be preserved as "[newpage]".
3. Analyze special formatting: There is a 息壌 ( そくじょう) marker. According to the instructions, this should NOT be preserved. The reading "そくじょう" is a furigana-like annotation. I should translate the term "息壌" (which likely means "soil" or "breath soil" in this context) and drop the ruby annotation. The instruction says: 原文中的其他特殊标记和符号格式,例如 [chapter:]、..、..等,不保留。 So I will translate the text content and omit the special markup. Since 息壌 is a made-up term, I can translate it as "息壤" (a mythical soil from Chinese legend) and not include the ruby annotation.

标记保留。

现在开始输出翻译。

「管理人の服と替えの下着は、ベッドの下に入れてありますので……」

それ以上こちらと目を合わせようともせず、彼女はふらつくように出口に向かった。

「待って、ペリカ」

寻问用のベッドから上体を起こし、白い背中を呼び止める。

「……どこに行く気?」

「申し訳ありません……気分が優れないので、いったん自室に帰ります。体調が落ち着き次第、ブリッジに戻りますので……」

「……逃げるの?」

「えっ」

白い上着から大胆にさらけ出された肩が、びくんと揺れた。

「管理人である僕にこんなことをして、そのまま立ち去るっていうのかい? 何の責任も取らずに?」

うつむいたままの頭が、ほんの少しこちらに傾く。

「……返す言葉もありません。職権濫用の件については、どのような処分も甘んじて受け入れます。ですが、今は……っ」

「ダメだ。ここに戻ってきて」

天井から観葉植物まで、この場にいない「誰か」に助けを求めるように視線を彷徨わせた後、ペリカは諦めたように目元を拭い、おそるおそる踵を返した。

「こっちを向いて、目を閉じるんだ。僕がいいと言うまで、前を見ることは許さない」

「管理人……ど、どうか……」

ベッド脇まで戻ってきた彼女は、両手をぎゅっと握りしめ、言われるがままに目を閉じた。判決を待つ罪人のように、その唇は小刻みに震えている。

*

衣擦れの音から、彼が目の前で着替えているのが分かった。
気が気ではなかった。次に目を開けた瞬間、どんな罰が待っているのか——それを考えるだけで身がすくんだ。

この人の本気のアーツ攻撃に耐えられるほど、私の身体は頑丈ではない。彼の性格的にあり得ないと思いつつも、「目には目を」で同じ仕打ちを受ける可能性もある。

いや——身体的な罰を下される程度なら、まだ良い方だ。
もし、監察官という立場を剝奪されてしまったら——?

(……ばかね)

この期に及んで、現在の地位にすがろうとする自分自身に嫌気がさした。仮にすべての役職を解かれ、エンドフィールドを追い出されることになっても、その判断に異議を申し立てる資格はない。

私は——それだけの「罪」を犯したのだから。

「目を開けて、ペリカ」

衣擦れの音が止み、彼はそう言った。
聞いただけで胸が落ち着くような、いつもの声だった。

「で、できません……」

指示に従わなければならないと分かっているのに、微動だにしない目蓋。この目に彼の姿を収める最後の瞬間になるかもしれないと思うと、開けることができない。

「管理人、許してください……それだけは……」

一滴の雫が、片目から顎の先へと滑り落ちていく。役職なんてどうでもいい。この人の隣にいられなくなることの方が、ずっと恐ろしかった。

「君の考えは分かっているよ。僕を信じて、目を開けてほしい」

穏やかな声に支えられ、ゆっくりと目蓋を持ち上げていく。
ぼやけきった視界の先に、その姿は見当たらなかった。

「管理人……?」

「ここだよ、ペリカ」

彼は普段と同じ衣服をまとい、床に跪いていた。ローションの水たまりにコートの裾が触れることなど気にも留めず、その両手は私の方に差し出されている。

「管理人……それは……?」

「職権濫用、ってやつだよ。君と同じようにね」

銀色の小さな指輪が、その手の中で淡い光をたたえていた。ただの指輪にしては、あまりにも精巧な作り。表面には髪の毛ほどの細さの回路が幾重にも刻まれ、まるで呼吸をするかのように、青白い光がゆっくりと明滅している。

「普通のアクセサリーだと、探索や戦闘の邪魔になると思って。毎日着けてもらえるように、アーツユニットの形にしてみたんだけど……どうかな?」

「これ……管理人が……?」

彼は頷くかわりに、照れくさそうに肩をすくめた。

「全部、僕の手作りだと言いたいところだけど……設計はイヴォンヌに手伝ってもらったんだ。彼女の美的センスは一級品だからね。でも、組み上げは僕のアーツだよ。このサイズに落とし込むのに手こずってね……昨日の夜にやっと完成したんだ」

「まさか、それで夜更かしを……?」

まあね、と管理人は小さく笑った。
もうひとつ、気になることがある。

「で、でも……ゾアン天師に会われていたのは……?」

「君と同じ、電磁アーツの使い手だからね。どういう特性が君に合っているのか、彼女にアドバイスをもらっていたんだ。ただ、向こうも研究者の血が騒いでしまったらしくて……息壌を利用できないかとか、安全装置を付けられないかとか、話がどんどん複雑になって……結果、何回も武陵に通うことになっちゃったんだ。不安にさせて、ごめんね」

その一言が、胸の奥にあったわだかまりを溶かしていく。

謝らなければならないのは——私の方なのに。

「でも、ゾアン天師はもう一つ良いことを教えてくれたよ。武陵には、日を六つにわける特別な暦があるらしいんだ。だから、これを渡す日取りについても助言をしてくれて……僕が目覚めて一年になる『今日』に渡したいと言ったら、彼女、なんて言ったと思う?」

ゆらゆらと首を横に振ることしかできない自分が、恥ずかしい。

「六つの日の中で、そこは最も縁起の良い日ですよ。ご武運を。だって」

先ほどの出来事など忘れてしまったかのように、彼は悪戯っぽく口元を緩めた。

「さてと、ペリカ。君に与える罰は三つだよ。一つ目。今後、二人きりの時に敬語を使うのは禁止だ。二つ目。今夜から部屋を移動してもらう。三つ目は……」

管理人は右手で指輪を支えたまま、左手でそっと仮面を外した。これまで出会った人間の誰よりも優しさに満ちた瞳が、まっすぐ私を捉えていた。

「僕の——奥さんになってくれないかな」

一瞬、頭の中が真っ白になる。その音に輪郭が生まれ、意味のある言葉として理解できるようになると同時に、あらゆる感情が津波のように込み上げてくる。

「……はい」

ただ、そう返すだけで精一杯だった。今の自分がどんな顔をしているのか、見当もつかない。確実に言えるのは、たとえ親切な誰かが目の前に鏡を用意してくれたところで、それすら